１番 センター 諸積 兼司！ 背番号０！
マリンの最終戦にあの男が帰ってきました。ロッテ一筋１３年、チームのムードメーカー、諸積兼司。
バレンタイン監督の粋な計らいで、１番センターでスタメン出場。全球ストレート勝負で応えた金村から見事レフト前ヒットを放ち有終の美を飾りました。残念ながら諸積は竹原と交代。１回裏終了後には法政大学の後輩稲葉から花束を贈られるシーンもありました。敵チームなのに良い人だ・・・。
ファイターズに１位通過がかかっていようとも、負けられない理由があるんです。今日はモロの引退試合。先発はエース清水直行。直行といえば去年初芝神の引退試合で大量失点した苦い記憶がありますから、今日は期するものがあるでしょう。空気読んでいる場合じゃありません。
しかし、今日の直行は変化球の制球が余りよくありません。２回には高橋信二のツーランを浴びて２対０。２回裏に今江、大塚の連打から西岡のタイムリーで１点を返すものの、５回表に直行がまたも連打を浴びてしまいます。高橋信二のヒットの後金子のタイムリーツーベースで３対１。さらに森本センター前、田中賢介ライト前タイムリーヒットで４対１。なんとか次の小笠原をショートゴロ併殺に仕留めますが、マリーンズに暗雲が漂ってきました。
それでも今日のマリーンズは気迫が違います。モロの引退試合を勝利で飾りたい。直行をなんとしても勝たせてやりたい。勝利への執念が打球に乗り移ったのでしょうか。５回裏にドラマがやってきます。
１死から堀が渋くピッチャー返し。これがセンター前に抜け１死１塁。福浦倒れるも里崎四球、ベニーもヒットで続き２死満塁となります。うーん満塁。今までのマリーンズなら満塁はチャンスじゃなくてピンチです。「チャンスでピンチのような顔をしている」とは山本前監督の名言です。
バッターは今江。ファイターズはここでピッチャーを金村から押本に代えました。２桁勝利目前とは言え５回途中で８安打ですからやむを得ない交代でしょう。しかし金村は納得せず、「絶対許さない。外国人の監督だから個人の記録は関係ないのでしょう。顔も見たくない」と発言。これは大きな禍根となりそうです。個人的にはハムにＰＯを制して欲しいだけに心配ですね。
結果としてこの交代は裏目に出ました。今江は右中間を破る走者一掃のタイムリーツーベースを放ち４対４。奇跡です。同点です。ロッテ空気読め。今の状態は本当に良くなってきた。来年に向けて心強いです。なお打った今江は２塁をオーバーランしてタッチアウト。チェンジとなります。
投球内容は金村より悪い直行ですが、なんとか７回まで投げぬきました。ぎりぎりで踏ん張りましたね。今日の直行は90キロ弱の超スローボールを投げる場面が目に付きました。チェンジアップかカーブでしょうか。これまでのストレートとカットボールで押すスタイルからの脱皮を図っているのかもしれませんね。ピッチャーとして曲がり角に来ていることを誰よりもわかっているのでしょう。
そして７回裏。マリーンズはファイターズの３番て伊藤を攻めます。まず先頭竹原がセンター前にしぶとくはじき返すと、続く堀が送りバントの構え。伊藤はバントを警戒しすぎたかストレートの四球となってしまいます。この四球が今日の勝敗を分けました。普通にバントさせれば１死２塁でしたからね。この逃げの姿勢が仇となったか。マリーンズにとっては無死１,２塁とチャンス到来です。
ファイターズは続く福浦の場面で岡島を投入。福浦はきっちり送りバントを決め１死２,３塁となります。ロッテの満塁で点取れない病発動を期待したファイターズはここで里崎を敬遠し満塁策を採りますが、これがまたも裏目。ベニーがアウトローの球を薙ぐようなスイングでレフトポール際にもって行きました。なんとなんとこの場面でグランドスラム。８対４、マリーンズ４点リードです。直行にも勝利投手の権利が転がり込んできました。
４点差となりましたが今日の試合はこれで終わりません。ある意味今日の見せ場がやってきます。
８回表、この回から登板の２番手藤田が２死１,３塁のピンチを招くと、マリーンズベンチは投手交代を決断。神田かな？小宮山かな？スコかな？
あれ？
おおーっと！何故マウンドに通訳がいるのかー！
ピッチャーの交代を申し上げます。
ピッチャー 藤田に代わりまして ミラー マリーンズのピッチャー ミラー 背番号 ３６！
ええええええええええええええー！！！
ライトスタンドからは悲鳴が上がります。
こんな危険な場面であんな危険な男を出したらそれこそあんなことやこんなことが起きちゃいますよ。
案の定ミラーはスライダーがまったく入らず高橋信二に四球。満塁としてしまいます。しかしこの場面で小田がショートゴロに倒れチェンジ。小田打ち損じました。結果オーライでミラーは今日も自責点０。防御率は10.32です。
最後はコバマサが３人でサクッと締めました。そういうことは昨日やりましょう。
試合終了後、コバマサはウイニングボールを諸積に手渡し、熱い抱擁を交わします。バレンタイン監督のシーズン終了の挨拶と、選手たちによるサインボールの投げ入れの後、いよいよ諸積の引退セレモニーが始まります。レフトのファイターズファンもほとんど残ってくれましたね。ありがとうございます。なお引退セレモニーの模様は別のエントリーでアップします。
ともかく勝ちました。本拠地最終戦での勝利は３年ぶりです。嬉しい反面、ファイターズファンの皆さんには申し訳ないような気もします。本当に空気を読めずすみません。ですがファイターズファンの皆さん。落ち込むのはまだ早いです。胴上げクラッシャーにして秋の最強ロッテ帳尻軍団が、マジック点灯中の西武をすんなり勝たすと思いますか？たとえ西口松坂だろうと、マリーンズは勝ちます。期待していてください！根拠はそれしか無いけど。
ニッカン式スコア
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それでは、今日の写真です。引退セレモニーの模様は別エントリになります。
最後勝ててよかったですね。