球団公式によると、林孝哉内野手(33)と寺本四郎外野手(26)が任意引退を表明したそうです。
林は山形のファーム選手権の試合後に裏方や選手と握手して回っていましたから予想していましたが、まさか寺本まで・・・。

寺本は個人的に応援していただけに残念です。大学の時ムーンライトながらに乗って夏の甲子園を見に行ったのですが、その日の第二試合が柴田農業と明徳義塾の試合だったんですよね。そこで寺本は本職のピッチャーではなくファーストを守っていました。ドラフトで指名されたときはあの松坂と投げ合った明徳義塾のエースがやってくる!とワクワクしたものです。

しかし、投手として入団した寺本は精彩を欠き、1軍での登板機会はわずかでした。投手としての寺本を最後に見たのは2001年の最終戦でしょうか。確かサイドスローになっていましたね。かつての豪腕投手の面影がどこにも無い。あれを見てとても悲しい気持ちになりました。

その後寺本は野手に転向。2軍では良い成績を上げますが、打撃の荒さと守備のまずさが災いしてなかなか1軍からお呼びがかかりません。そしていよいよ背水の年となった2006年。不動のファースト福浦の怪我でチャンスをつかんだ寺本は小宮山と入れ替わりで1軍に昇格します。この試合で1本でもヒットが出れば、寺本の野球人生は違ったものになったのかもしれません。しかし寺本は2試合に出場し6打数0安打。力みからか1本もヒットを打てないまま2軍に落とされてしまいました。そして、8月8日の楽天戦が寺本にとっては最後の1軍の舞台となりました。

2軍の試合を見ていると、ひときわ寺本の元気が良いことに気づきます。たとえ出番が無くてもベンチからナインを鼓舞し、チームを盛り上げる。その姿はまるで晩年の初芝GODのようです。特に9月になって見に行った試合では寺本が吹っ切れたような明るい笑みを浮かべていたので気になっていたのですが、自分から引退してしまうとは・・・。

任意引退の身分のままでは、社会人や四国リーグ、メジャーを目指すことが出来ません。二人とも野球以外の道を進むということでしょうか。残念ですが、自ら決断したことですから仕方ありませんね。寺本選手、林選手、今までお疲れ様でした。

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