イギリス紀行2006 〜英国紳士への道〜 第5回
ウエストミンスター寺院
2日目 2006年2月23日 (木)
雪の降る中ロンドン観光を開始。まずは定番、ウエストミンスター寺院とビッグベンを目指します。
5.ウエストミンスター寺院
いよいよロンドン観光の始まりだ。まずはウエストミンスター寺院。地図を見るとそれ程遠くないようだ。ヴィクトリア駅を出ると駅前広場から四方八方に道が延びている。地図を見ればウエストミンスターに通じる道の名前は分かるのだが、あいにく方角がよくわからない。あたりをきょろきょろ見回すうちにウエストミンスターの方向を指し示す道標を見つけた。地図に書いてある通りの名前と道標を頼りにして、オフィス街を歩きながら目的地を目指した。雪はかなり降っている。にも関わらず傘を差していない人が多い。イギリス人は傘が嫌いなのだろうか。途中ウエストミンスター大聖堂を通り過ぎた。似た名前だがウエストミンスター寺院とはまったくの別物で、こちらは観光客がいない。見物したい気もするがバッキンガム宮殿の衛兵交代まであと1時間少々しかないので素通りする。駅から歩くこと15分。やがて広場の向こうに大きな尖塔が見えてきた。
ウエストミンスター寺院は西暦960年に設立され、以来1000年近くの間国王の戴冠式が行われてきた由緒ある寺院だ。また歴代の王族や歴史上の有名人などの墓所でもある。現在も教会として機能しており、1時間ごとにお祈りが行われているそうだ。入場料は10ポンド。約2100円だ。高い。
中に入ると天井の高さに驚かされる。写真を撮りたいのだが撮影禁止なので我慢する。友人が無料の日本語ガイドを棚から取ってきた。さすが観光名所だけあって各国語のガイドが揃っている。その日本語のガイドを見ながら順路に沿って歴代の王の墓や礼拝堂などを見て歩いた。それぞれが小さく区切られおり、通路の小さな入口から墓所や礼拝堂に入るような形になっていた。中は狭く、観光客でごった返している。英語のガイドによるツアーも行われており、団体客が列を成している。またこの寺院には王侯貴族だけでなく、著名な作家、詩人、音楽家、芸術家の墓や記念碑などもある。エドワード1世やヘンリー3世、エリザベス1世の墓や、ジェフリーチョーサーの墓などが見所らしい。他にも○○の墓はここ、××の墓はここ、という具合にガイドブックに書いてあるのだが、知らない名前が多い。もっとイギリスの歴史や文化を予習してくればよかったと思う。あいにくイギリス史は高校の世界史で習ったっきりだ。デスマスクや棺や壁の荘厳な装飾を見て感嘆しつつ、40分少々であらかた見終わってしまった。聖堂を抜けると中庭を取り囲んで回廊がある。回廊にはいくつか部屋があり、中では子供達が勉強をしている。どうやら学校になっているようだ。回廊の一角にはテーブルとベンチが置かれたカフェがあり、一休みすることもできる。シーズン中は混み合うのだろうが、この雪の中わざわざ外でお茶しようという人はいない。そのまま回廊を通り抜け、出口脇の土産物屋を物色し外に出た。
外に出てから気付いたのだが、ウエストミンスター寺院のすぐそばにあの有名なビッグベンがあった。国会議事堂とセットになっているビックベンはいうまでもなくロンドンのシンボル。記念に友人と交代で写真を撮る。歩道が狭く、国会議事堂とビックベンをバックに写真を撮るのは難しい。他の観光客もみぞれ交じりの雨の中、ベストアングルを求めて悪戦苦闘していた。遠くにはロンドンの大観覧車「ロンドン・アイ」も見えるが、男二人で観覧車に乗っても仕方が無い。これはまたの機会でいいだろう。それよりもあと30分ほどで衛兵交代式が始まる。ウエストミンスター寺院からバッキンガム宮殿までは徒歩15分。雪の中早足でオフィス街を歩いた。
ウエストミンスター寺院公式サイト
ウエストミンスター大聖堂
ウエストミンスター寺院
ウエストミンスター寺院
ウエストミンスター寺院
ウエストミンスター寺院の向かいに建つ英国大蔵省
ビッグベン。遠くに見えるのがロンドン・アイという巨大観覧車。
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