イギリス紀行2006 〜英国紳士への道〜 第7回
イギリス最高級のデパート、ハロッズへ。
 

ハロッズ
2日目 2006年2月23日 (木)
昼食後、イギリスが誇る超高級デパート、ハロッズに向かいます。


7.イギリス最高級のデパート、ハロッズへ。

 時刻は12時半を回った。そろそろ昼食の時間だ。ヴィクトリア駅周辺で安く食べられるところを探そうと、立ち並ぶ飲食店のメニューを見て歩く。やはりどのお店のメニューを見ても10ポンドを越えているものばかりだが、しばらく歩くと6.75ポンドでカレーのセットメニューを出しているインド料理屋を見つけた。中に入るとそれなりに繁盛しており、10人ほどのビジネスマンの集団が昼食会を開いていた。日本人女性もいて英語で楽しくおしゃべりしている。うらやましい。窓際の席では白髪で小太りのおっさんが一人座り、平日の昼間からワインを飲んでいる。これもまたうらやましい。我々は隅の席に案内された。メニューを見ているとインド人の店員が注文を取りにやってきた。セットメニューに決めていたので、「Aセットプリーズ!」と言ってみたが通じない。そこでメニューを指差しながら「ディスセットメニュー A プリーズ」と言いなおした。友人はBセットを頼んでいる。どうもカレーの種類が違うようだ。それに友人は「ナン オア ライス?」と聞かれていたが私には聞かれなかった。Aセットはナンとライスが両方つくらしい。
 ラッシーというちょっとしょっぱいヨーグルトジュースを飲みながら料理を待っていると、まず前菜としてせんべいのようなものが運ばれてきた。これをミント入りのヨーグルトやピクルスの漬物などにつけて食べる。カレーが出てきたのはさらに20分ほとだってからだった。友人のとあわせ4種類のカレーをナンやピラフにかけて食べた。7ポンド以下という値段は昼食の相場としてかなり安いのだが、味は本格的なインド料理だったし、腹も膨れた。

 カレーを食べて温まったところで次の目的地であるハロッズに向かうことにした。ハロッズはイギリス王室御用達の高級デパートで、ナイツブリッジにある。ヴィクトリアから地下鉄で行くこともできるが、途中の駅で乗換えが必要だ。「バスなら一本で行けるし、景色も見えるぞ」と、ナイツブリッジを通るバスのバス停を探す。ロンドンのバスはたくさんの路線があり、大きなところだと同じ名前のバス停でも方面別に10箇所以上の乗り場があったりする。しかしそれぞれの乗り場のポールには主な行き先や経由地がアルファベット順に書かれている案内板が必ず掲げられており、これを見ればどの方面に向かうバスがどこの乗り場を通るのか分かるようになっている。「ナイツブリッジだからKか。K、K、K・・・あった!Q乗り場だ!」と目当ての乗り場を見つけたところ、運のいい事にナイツブリッジ方面行のバスが止まっている。我々は急いでバスに向かって走り出し、待っていてくれたバスに飛び乗った。1日券を持っていると切符を買わなくて済むから便利だ。目的地が近いので2階には登らず、1階の席に座った。しばらくして前方を見ると運転手がサンドイッチを食べながら運転していた。公務員なのに問題にならないのかと思ったが、実は2000年にロンドンのバスは民営化されていたのだ。だから許される、と言うわけではないだろうが、どうも日本と違い仕事に対する意識がかなりルーズだ。まじめに仕事をしていないようにも見える。

 バスは10分ほど走りナイツブリッジに到着した。通りを少し歩くとハロッズの建物が見えてくる。5階建てでとても大きく、重厚な建物だ。中に入ると入口の警備員にリュックは背負わず手に持つよう指示された。安全上の問題か、それとも商品に当たるからだろうか。平日の午後にも関わらず、店内は人で混みあっている。観光客の姿も目立った。
 店内はとにかく広い。しかし日本のようにワンフロアとなっているのではなく、いくつもの部屋に別れ、部屋全体が一つの売り場となっている。部屋を移ると別の売り場になるわけだ。売り場の配置も日本のデパートとはかなり異なる。1階が食品と宝飾と化粧品。2階が婦人服、3階が書籍と食器類とペットショップ、4階が家具とオーディオと液晶大画面テレビと音楽関係とHMV、5階が子供服やおもちゃ、6階がスポーツ用品、地下が紳士服やハロッズグッズ、チェスなどの大人用おもちゃ売り場となっている。どのフロアにもレストランやカフェなどの飲食スペースがあり、買い物の途中に一休みすることができる。なお、詳しい店内の売り場配置についてはハロッズのサイトの売り場案内のページを見れば分かるだろう。

 まずエスカレーターで地下1階に降りた。地下に紳士服というのは日本ではまずありえない配置だ。エスカレーターを降りたところに故ダイアナ妃とハロッズの息子を祭ったモニュメントがあり、噴水にはたくさんのコインが投げ込まれていた。ダイアナ妃の記憶はイギリス人の中に色濃く残っているのだろうか。
 次に1階を見て周る。香水売り場のにおいが強烈だ。そのすぐ隣が紅茶売り場にチョコレート売り場なのだから驚く。食品売り場はさすが高級デパートだけあっておいしそうな食材がならんでいる。しかも売り場を取り囲む形で肉料理屋やオイスターバーや寿司屋のカウンターが並んでいていいにおいだ。寿司屋の職人はすべて日本人で、もちろん回転しない方の寿司屋だ。値段を見てみたがマグロ4.7ポンドと書いてあった。1000円以上だ。ちょっと敷居が高い。他の料理も20ポンド近くするので、泣く泣く食べるのを諦めた。 

 婦人服売り場などはパスして最上階に上がる。ハロッズにはエスカレーターがいくつもあるが、近未来風のところもあればエジプト風の装飾が施されたところもあり面白い。最上階ではスポーツ用品が売られており、イギリスだけに馬術用品も売られていた。4階に下りると今度は広大なフロアのほとんどが家具売り場となっていた。コンセプトごとにまとめてディスプレイされておりとても洗練されている。値段は目の毒なので見ないほうがいいだろう。あとは液晶テレビやCD、ゲーム売り場などがあった。ゲーム売り場にあるのはヨーロッパ独自のソフトや日本でも売られているソフトなど様々だ。野球ゲームはないが、ラグビーのゲームはあった。さすがイギリスだ。

 ハロッズに来て驚いたのは韓国メーカの躍進ぶりである。エスカレーターのところにある液晶画面式の電子広告はLG製で、4階にはLG製のmp3オーディオや液晶テレビなどの最新電子機器を展示した「LG Lifestyle Concept」という一角もあった。液晶テレビ売り場でも一番スペースが大きいのはLGとサムスン。ソニーやパナソニックなどの日本勢はその次、といった感じだ。イギリスと韓国との関係は良好なのだろうか。そういえば韓国人の旅行客をよく見かけたような気もする。まさかロンドンを代表するデパートで韓国の勢いを感じることになるとは思わなかった。

ハロッズホームページ

ヴィクトリア駅周辺
ヴィクトリア駅周辺

バス
ロンドンを走るバス

ハロッズ
ハロッズ外観

ハロッズ店内
店内。多くの観光客がパシャパシャ写真を撮っていた。

ダイアナ妃とハロッズ社長の息子のモニュメント
故ダイアナ妃と社長の息子のモニュメント


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