イギリス紀行2006 〜番外編〜
ロンドンのバス
 

バス


ロンドン市内を縦横無尽に走り回る赤い色の路線バス。ロンドンを訪れたなら一度は乗ってみたいものです。地下鉄に比べ路線が複雑で判りにくいという難点がありますが、2階席からロンドンの景色を楽しめるので観光にはもってこいです。今回は筆者が見た範囲でロンドン中心部を走るバスの利用法などをレポートします。


ロンドンのバス


バス
ロンドンを走るバス

1.ロンドンのバスについて

・路線は系統番号で見分ける
ロンドンには700を越す路線が網の目のように張り巡らされている。見分けるコツは系統番号を見ること。系統番号は路線ごとに1から900番台までの番号が割り振られており、バスの前面や各バス停に書かれている。深夜から早朝まで走るナイトバスは系統番号の頭にNがつく。バス停を探す場合や乗りたいバスを見分けるときはまず系統番号をチェックしよう。

・バス停には2種類ある
バス停には満員で無い限り必ず停車する普通のバス停と、「リクエスト」と呼ばれる手を上げて合図しないと通過されるバス停の2種類ある。見分け方はバス停のマーク。ロンドン交通局のマークが白地に赤なら普通のバス停、赤地に白字なら「リクエスト」だ。バスが来たら手を真横に出すのがイギリス式。普通のバス停でも合図したほうが無難。

・事前に切符を買う
ロンドン市内中心部を走る路線バスに乗るには事前に切符か、1日乗り放題のバスパスやトラベルカードなどを買う必要がある。切符はバス停に設置された自動券売機で購入する。2006年現在の値段は1.5ポンド。1時間有効で乗り換えはできない。乗車の際は切符やトラベルカードを運転手に提示する。なおチャージ式のICカードであるオイスターカードも利用可能。運転席にカードをタッチする場所がある。

・バスは前乗り中降りのワンマン。旧式のバスは引退。
ドアがなくどこでも乗り降りできるタイプの「ルートマスター」と呼ばれる旧式の2階建てバスは2005年冬に一般路線から引退した。現在は前乗りのワンマンバスとなり、車掌は乗っていない。2階建てバスのほかには、連接バス、普通の1階建てのバスなどがある。

・時刻表はあって無いようなもの
ロンドン市内中心部では渋滞することもあり、バス停時刻表に書いてある時間通りにバスがやってこないことも多い。本数の多い系統では「何分おき」としか書かれていなかったりする。

・車内放送がない。
ロンドンのバスは車内放送がない。たまに運転手が次のバス停名を叫んでくれることもあるが、基本的に次に止まるバス停を放送で教えてくれないのだ。目的のバス停で降りるには運転手に教えてもらうよう頼むか、バス停に止まるごとにバス停の名前をチェックするしかない。そのためバスに乗る場合は歩道が見える車両の左側に座るほうがよい。ほとんどのバス停で客の乗り降りがあるので、止まってからバス停名を確認してもぎりぎり間に合う。2階席に座っていた場合は目当てのバス停が近づいてきたと思ったら1階に下りたほうが無難だろう。ロンドン交通局のホームページからバス停がすべて掲載されているタイプの路線図を印刷して持っていくと安心。

・2階は立てない。
ロンドンのバスは定員が決まっており、2階建てのバスだと1階は立ち席20人、2階の立ち席は認めていない。もし満員の場合は乗車拒否される。

・運転が非常に荒い。
筆者が乗った限りではどのバスも運転が荒かった。急発進急ブレーキ急ハンドルは当たり前。しかも車間距離を30センチと開けないこともある。かなり揺れるので乗り物酔いしやすい人にはきついかも。またスーツケースを持って乗車する場合はきちんとおさえていないと転がっていってしまう。

・降りるときはボタンを押す。
バスから降りる場合は日本と同じようにボタンを押して降りるのだが、日本と違いすべての座席にボタンがついておらず、手すりや階段のところにあるボタンを押すようになっている。

・途中で運行を取りやめてしまうことも。
筆者は幸いにしてそんな場面に遭遇しなかったが、様々なトラブルで途中で運行を打ち切ることがあるらしい。終点でもないのにお客がぞろぞろ降り出したら運転手さんに尋ねた方がいいかも知れない。


2.切符の買い方

・バス停で買う。
バス停に設置された券売機で切符とバスが1日乗り放題となるバスパスが買える。値段は切符が1.5ポンド。バス1日券のバスパスが3.5ポンド。(いずれも2006年現在。2007年1月より切符が2ポンドに値上げ)
券売機はお札が使えず、おつりも出ない。あらかじめ小銭を準備を。両替機などという気の効いたものは無い。

・バスターミナルで買う。
バスターミナルでも原則は券売機で切符やバス1日券を買うことになっている。ただし併設の売店や案内窓口などでバス1日券が買える。

・地下鉄駅の券売機を買う。
地下鉄の利用可能なトラベルカードはバスターミナルで変えないので、地下鉄の駅で購入する。

バスのチケット
バスのチケット。上はバス1日券で乗り放題。3.5ポンド。下は片道切符で1.5ポンド。


3.バス乗場の探し方

ロンドンの中心部では同じバス停でも行き先ごとに多くの乗場に分かれているので、目当てのバスに乗るためにはまず乗場を探す必要がある。各乗場にはAから順にアルファベットが振られている。バス停のポールは上から乗場ごとのアルファベット、ロンドン交通局のマーク、バス停名、これから経由する地名、そのバス停を通るバスの系統番号が掲示されている。実際に筆者が取った手順は以下の通り。

・まずバス停を見つけたらバス乗場の案内板を見る。
案内板には主な停留所や駅名、建物の名前がアルファベット順に並んでいる。これをみて目当てのバスの行き先、系統番号、乗場を確認する。

・バス停のポールの上についているアルファベットを確認。
案内板でチェックしたアルファベットと同じアルファベットが掲げられているポールを探す。

・バス停の系統番号をチェック。
バス停に目当てのバスの系統番号が書いてあればほぼ正解。あとは反対方向のバス停ではないことを経由地表記などで確認すればよい。路線図は設置されているバス停とされていないバス停がある。


4.現地でもらえる路線図

観光案内所、バスターミナルの案内所などで路線バスの路線図を無料で入手できる。路線図はCentral London、North West、North East、South West、South East の5種類。ロンドン市内の観光に使うならCentral Londonだけで充分だろう。路線図は日本と異なりバス停の名前が書かれていない。路線図にはバスが通る道の名前、その道を通るバスの系統番号、主な地名、駅名、建物名が書いてある。裏面には各系統ごとに経由する主要バス停の一覧がまとめられている。

バス路線図は5種類
無料でもらえる路線図は全5種類。観光目的ならCentral Londonで足りる。

バス路線図
どの道路をどの系統が走っているかがわかる。乗り降りするバス停の名前はこれを見てもわからない。

5.事前の情報収集

もしあらかじめ行きたい所が決まっている場合は事前にインターネットで時刻や路線図を入手しておくと便利である。

London Buses (Transport for London)
Transport for London内にあるロンドンのバスについての公式サイト。PDFの路線図を無料で閲覧できるほか、路線の検索などができる。
ほぼすべてのバス停が乗っている路線図の探し方はページ左上のメニューからMapsを選び、ついでBus mapsのページのSpider mapsをクリックする。エリアごとに路線図が別れているので、これはと思う地名をクリックして目的のバス路線を探す。路線図が見つかったら印刷してロンドンに持っていけば現在地がすぐに分かるのでかなり役に立つ。

The Greater London Bus Map
公式ページではないが、バスの路線図を販売しているほか、系統ごとのバスの時刻表を無料で見ることができる。ページ左のメニューからTimetableをクリックし、あとは目的のバスの系統番号を選べば時刻表がPDFで表示される。ロンドンのバスは時間通り来ないので発車時刻そのものにあまり意味は無いのだが、大まかな所要時間や運転間隔が分かり便利だ。




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