イギリス紀行2006 〜英国紳士への道〜 第25回
ロンドン塔へ
 

ロンドン塔入口

4日目 2006年2月25日 (土)
4日目。まずはロンドン塔へと向かいます。


25.ロンドン塔へ

 今日は午後3時からサッカー観戦だ。チェルシー対ポーツマスの一戦である。チェルシーは強豪チームで人気もあるが、対戦チームが地味なのでチケットに余裕があった。本拠地スタンフォードブリッジまではホテルから地下鉄でもバスでも20分程度。ホテルからかなり近い。ただせっかくロンドンに来ているのだ。いくらスタジアムが近いからと言え試合開始までホテルでのんびりするのはもったいない。午前中はロンドン観光にあて、スタジアムへは昼過ぎに移動すればいいだろう。まずは一昨日行きそびれたロンドン塔に行きたい。我々は例によって朝食をとらずにホテルを出発、ハンマースミス駅に向かった。

 昨日と比べてハンマースミス駅のショッピングモールはやけにひっそりしている。今日はこの駅を通る地下鉄のピカデリーラインとディストリクトラインが動いていないのだ。改札口はシャッターが閉められ、訪れる利用客に駅員がなにやら説明をしている。どうやら近くのウエストブロンプトン駅まで地下鉄代行バスが出ているのでそれに乗れということらしい。スタンフォードブリッジのあるフルハムブロードウェイ駅のひとつ手前の駅なので、帰りはどうやら遠回りしなくてよさそうだ。それにしても説明する駅員の態度がまったく悪びれていないのはどういうことだろう。話を聞く客も特に怒ったそぶりはなく、ごく当たり前のこととして受け入れている。ロンドンの地下鉄は良く止まるという話は本当なのだなと思う。何人かはシャッターを開けてもらって切符を買っているが、あれは地下鉄とバス共通の一日券を買う人たちだろう。それを見た友人は早速切符売り場に行き、1日券を私の分も買ってきてくれた。

 まだ朝食を食べていないので駅の中の開いているお店を探した。マクドナルドやファーストキッチン、スターバックスのような喫茶店があったが、色々迷った末喫茶店に入ることにした。カウンターでサンドイッチとホットコーヒーを買う。値段が2種類あるのは店内で食べるのか持ち帰りかの違いだ。つまり店内で食べる方が高い。我々はテイクアウトを選んだ。駅のコンコースのベンチに座り、まばらな通行人を眺めつつサンドイッチにかぶりついた。

 朝食を胃に流し込んだ我々は地下鉄代行バスの乗場に向かって歩いた。駅前通りに設けられた乗り場にはすでにバスが発車を待っていた。バスの前面方向幕に地下鉄のマークが書いてあるが、乗場に大きな看板があるわけでもなく分かりにくい。念のため係員に行き先を確認して乗り込んだ。チケットの確認は無い。代行バスはタダで乗れるのか。ロンドン地下鉄のシステムはよく分からない。立ち客がちらほら出始めると運転手はドアを閉め発車した。

土曜日の朝は行きかう車が少ない。途中ウエストケンジントン駅で数名の客を乗せ、バスは10分ほどで終点のウエストブロンプトン駅に着いた。大きなホテルやショッピングセンターが目に付く。東京練馬の光が丘に似ているな、と言うのが第一印象だ。駅舎はレンガ造りの小さな駅で、それほど古いものではない。自動改札を抜けると真下にホームがあり、木の手すりの階段を下りる。地下ではなく明るい地上駅だ。地下鉄のホームには生垣を挟んで旧国鉄線のホームがある。しばらくすると電車がやってきて、地下鉄への乗り換え客が生垣の切れ目から続々と現れた。乗り換え改札のようなものは無いらしい。

 地下鉄の電車は5分ほどでやってきた。運良くロンドン塔まで直通する電車だ。ロンドン塔のあるタワーヒル駅まで約30分。椅子に座り、ぼんやりと外を眺める。アールズコートから先はロンドンで最も古いサークルラインと同じ線路を走るため、トンネルの天井が所々開いている。また駅が近づくと地上に出ることもある。切通しの駅が多いようだ。かつて蒸気機関車が地下鉄を走っていた名残だろう。


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