昨年秋、ファンに惜しまれつつも日本を去ったヴァル・パスクチ。桁外れのパワー、稀に見るエンターテイメント性、お立ち台チーム最多を誇る運のよさ。在籍はわずか2年でしたが、パスクチは我々ファンに鮮烈な印象を残していきました。
ヴァル・パスクチ待望論。
今、マリーンズは貧打にあえいでいます。頼みのズレータは4番で孤立。徹底マークに苦しんでいます。ズレータのほかに長距離砲がいれば・・・。そんな声がちらほら聞こえるようになりました。
「それでもパスクチならきっとなんとかしてくれる。もっと面白くしてくれる」
心のどこかでパスクチのカムバックを望むファンも多いのではないでしょうか。
さて、そのパスクチは今どこで何をしているのでしょうか。
イタリアでピザ職人?アメ横で魚屋のバイト?ウォール街で伝説の相場師?
どれも違います。パスクチはアメリカに帰り、野球を続けていました。
パスクチは今、シカゴ・カブス参加の3A、アイオワ・カブスにいます。今年の1月10日にマイナー契約したようですね。
ちゃんとMLBの選手名鑑にも出ていました。背番号は80です。
メジャーのオープン戦に出場しているようです。3月9日のテキサスレンジャーズとのオープン戦では3番ライトで途中出場していますね。
MLB公式のボックススコア
ヒットはありませんが、四球が1つありますね。ところがスコアをよーく見てみると・・・。
E: Cedeno (2, fielding), Pascucci (1, fielding), Wells, R (1, throw).
ああ、エラーかましてる。これが災いしたか、これ以降はマイナーに降格し、今はメジャー昇格を目指して頑張っているようです。
他に情報はないかと色々探してみたところ、意外な所から目撃証言が出てきました。
平林岳氏 「オールド・ルーキーチャレンジ日記」
平林氏はマイナーリーグで審判を勤めている方で、1993年から2002年まではパリーグでも審判を勤めておりました。その方のブログになんとパスクチが出てくるんですね。3月21日の日記を引用してみましょう。
今日はカブス3Aとアスレチックス3Aの試合だったのですが、日本の野球ファンのかたはご存知だと思われる人がメジャー目指してがんばっていました。
いきなりポジションに着くと、”こんにちは!”と日本語で挨拶されました。昨年まで千葉ロッテにいたパスクチ選手です。アウトカウントを確認してきた際も、”二つですか?”と聞いてきました。なんか、アメリカでアメリカ人の日本語を聞くと一瞬考えてしまいます。他のコーチからもダッグアウトから、”すみませ〜ん!”などと言われても、日本語なのに、一瞬考えてしまします。
それはさておき、パスクチ選手は、とても話すことが好きなようで、いろいろなことを話してくれました。”西岡、今江選手は、まだまだこれから伸びるよ。”とか、”仙台は、シーズン始めはめちゃくちゃ寒いけど、夏はすごく暑かった。”などいろいろと彼が経験したことを伝えてくれました。一番の日本での思い出は、2005年の優勝だとうれしそうに語ってくれました。
きっとパスクチから人懐っこい笑顔を浮かべて嬉しそうに話しかけてきたのでしょう。容易にその情景が想像できてほほえましい気分になります。しかも西岡や今江の話題を持ち出すなんてなんてロッテ思いなんでしょう。海は隔てても、彼はまだロッテのファミリーの一員なのです。
パスクチにはぜひメジャーで暴れまくって欲しいです。ですが、マイナーでくすぶり続けるのならまたロッテで活躍して欲しいとも思います。いずれにせよパスクチの今後から目が離せません。
マイナーリーグは4月5日から始まります。そこで当ブログではロッテの試合はもちろん、パスクチの動向についてもお伝えしていきたいと思います。
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