これは驚きました。マリーンズが吉井と藤田に戦力外通告を行ったのです。
正直言って予想していませんでしたね。吉井はバレンタイン監督の要望で獲得したのですから来年も残るだろうと思っていましたし、藤田は今年大幅減俸の上残留かと思っていました。まずは、二人にお疲れ様でしたと言いたいです。


吉井

吉井正人。42歳。
6月28日に平下とのトレードでオリックスより移籍。久保が6月末に骨折してしまったため急遽獲得となりました。
今年の2軍は投手陣が壊滅していましたから、2軍の若手を使うより吉井でローテーションを埋めようと判断したのでしょう。
また、吉井自身が先発にこだわるあまり、中継ぎ転向を勧めるオリックスからは浮いた存在になっていたという理由もありました。

しかし、今年の吉井は1イニングに満塁弾を2発も食らうなど先発投手としての限界は獲得前からはっきり見えていました。
2軍では先発としてそこそこの結果を残したものの、1軍では1勝もできず、結果は散々。マリーンズでの成績は以下の通りでした。

4試合 0勝3敗 12、1/3回 防御率13.14 自責点18 被安打30 四死球6 三振4

トータルの成績は14試合に登板し1勝9敗、防御率7.47です。

バレンタイン監督がこだわる中6日のローテーションを崩さないための捨て石とされた感がありますから、成績を残せない以上戦力外も止むなしですね。要は監督が「今年で用済み」と判断した訳です。
経験のあるピッチャーですからコーチとして残ってもらう分にはいいとしても、戦力としては厳しいといわざるを得ません。今後は未定ということですが、獲得する球団はないでしょう。
果たして吉井を獲得する必要があったのか。今でも疑問に思っています。
ただ、引退セレモニーを開くに値する選手なので、こういう終わり方は少し残念です。

吉井のコメント
「シーズン途中にマリーンズに呼んでもらいチャンスをもらったのだけど、結果を残すことが出来ず残念です。今後については今のところ未定です。」


藤田

そして藤田宗一。35歳
確かに今年は悪かった。成績はひどいものです。

31試合 1勝2敗1セーブ 15、2/3回 防御率12.64 自責点22 被安打28 四死球2 三振12

今年の藤田は出ると打たれるの繰り返しで、伝説の1イニング9失点の当事者でもあります。
球威、制球ともに悪く、防御率は二桁のまま。ファンからは「藤田1」と揶揄される有様でした。
35歳ですから衰えもあるのでしょう。ですが今年の例年に勝る炎上ぶりは怪我も影響したようです。

藤田といえば銭闘。契約交渉の場では毎年のようにゴネまくり、なおかつ今年はFA権取得。FA交渉でもめるよりは解雇してしまえ!

こう書くとかつての小宮山を思い出しますが、今回のケースはそれだけが理由ではなさそうです。

私としては大幅減俸による残留を予想していました。しかし、野球協約で定められた減額制限は40%。制限を越えて下げようとする場合は協約上まず自由契約にしなければならないのです。
FAにしろトレードにしろ1億3千万という高年俸がネックとなり、上手く話がまとまらなかったのかもしれません。むしろ自由契約にして年俸の縛りをなくしたほうが行く先が見つかりやすくなる、という判断なのでしょう。球団としてはコーチ要請で一応の義理は果たしています。

ただ、現時点で戦力として計算できる左の中継ぎは高木様と川崎しかいません。古谷、木興、松本、浅間といった若手に頑張ってほしいところですが、いかんせん実績が無く未知数です。ならば今年の坪井のように藤田再雇用があるかというと、それも微妙な気がします。

おそらく藤田は他球団に活躍の場を求めることになります。長年マリーンズの中継ぎ陣を支えた功労者ですし、526試合連続中継ぎ登板の日本記録をマリーンズで達成してほしい気もしますが、上がり目が無い以上解雇されても仕方が無いのでしょう。

ただ、どうにもドライすぎますね。

サブローが自身のブログでこう述べています。

そして藤田さん。これはほんまにビックリしました!
今年FAを取ったばかりの藤田さんでしたが、まさかこんな事になろうとは本人も想像すら出来なかった事やと思います。
球団ももっといい方法は無かったのでしょうか?
藤田さんはマリーンズの功労者だと俺は思います。
確かに全盛期よりは衰えた部分もありますが、それでも記録保持者!
FAを取ったからお疲れさんはちょっとキツイ・・・。
球団もそんなつもりはないと思うけど、もうちょっと気をつかってもらいたかったな。


他の選手への影響が心配です。

藤田のコメント
「突然のことで正直ビックリしています。コーチ就任要請をいただきましたが、今はとにかく現役を続行することしか頭に無いので、断らせていただきました。自分にはまだまだ投げる自信があります。自分を必要としてくれる球団があることを信じています。
自分としてはロッテのユニホームを着て連続中継ぎ登板の日本記録(526試合連続中継ぎ登板)を達成したかった。それが本当に残念です。
応援してくれたファンの皆様には本当に感謝しています。ありがとうございました。」


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