黒木


冒頭の写真は2005年に福岡でパリーグを制した瞬間です。
歓喜の輪を初芝様とともに後ろから眺めているジョニー。
確かに、戦力としては貢献していないかもしれません。
しかし、まだ弱かったマリーンズを支えたのは間違いなく黒木でした。
快進撃を支えたマリーンズファンの何割かは黒木をきっかけにファンとなりました。
黒木が果たした役割は確かにあったのです。その意味で、黒木がチームにいる間に優勝できて本当に良かった。

ロッテ黒木引退…97年から5年連続2ケタ勝利 (ZAKZAK)
ロッテ黒木引退表明「悔いはない」 (スポニチ)
現役引退の黒木、一番の思い出は「98年7・7と18連敗」(サンスポ)

ついにジョニー黒木が引退を表明しました。
来るべきものが来た、ということです。
お別れは戦力外通告の時に済ませましたし、こうなる予感がなんとなくしていたので驚きはありません。
現実問題として、現在の黒木の力では1軍の戦力として厳しいですし、30過ぎの投手を2軍の戦力として獲得する球団はないでしょう。
マリーンズを自由契約となった後、一度は他球団、韓国台湾まで視野に入れて再起を図りましたが、トライアウトは受験せず、結局他球団からのオファーもなし。あくまでも望まれて他球団に移籍することにこだわった黒木に残された選択肢は、もはや引退しかありませんでした。

黒木の葛藤が分かるような迷走振りです。
引退セレモニーの後に優勝という感動を残して去っていった初芝様とは大違いです。
男の引け際は本当に難しい。かっこよく去ることは難しいですが、自分に正直でいることはもっと難しいです。
今回の黒木はあまり器用なやめ方じゃありません。
ですが、その不器用さが黒木らしいです。

個人的には、「マリーンズの黒木」として現役を終える形になったのは良かったと思います。
魂のエースに他チームのユニフォームは似合いません。
いつか、マリーンズに戻ってきて欲しい。挫折を知る男ですから、きっといいコーチになれます。
ただ、ZAKZAKにあるように、引退試合だけはやってほしいですね。

最後に梶原広報の記事を紹介します。

マリーンの風 最後まで千葉を愛した (朝日)


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