皆様は高木さんの偉大さをどのように説明していますか?
元阪急戦士、スクランブル登板の鬼、40歳にして球速140キロ中盤以上。
高木さんを褒め称える言葉はたくさんありますが、最近はこう言ってます。
「高木はファミコンの初代燃えろプロ野球に出てるんです」
これは効きますよ。特に30代前後の男なら今のプロ野球をあまり知らなくても皆驚きます。
「え?それってすごいベテランじゃないですか!」
87年に発売されたこのゲームはファミスタには無いリアルさが売りで、当時の小中学生をトリコにしました。
そのゲームに前年ドラフト1位だった高木さんが阪急の控え投手として登録されているのです。これは結構すごいです。
なぜなら初代燃えプロに出ていて今も現役なのは清原、桑田、工藤しかいないからです。まさに「継続は力なり」です。
それにしても、燃えプロ発売から20年後の昨シーズン、まさか高木さんがKKコンビより好成績を挙げるとは誰が予想したでしょう。老いてますます盛んな高木さんは、2008年もきっとフル回転してくれるはずです。
さて、先日ワトソンの行方を探すためMLBのホームページを見ていたら高木さんそっくりな投手を見つけてしまいました。
ブライアン・シャウス ミルウォーキー・ブルワーズ所属
高木さんと同じ1968年生まれ。しかも投げ方は左のサイドスローです。
90年のドラフトでパイレーツに入団し、93年にメジャーデビューを果たしますが、以後は泣かず飛ばずでマイナー暮らしが続きます。
しかし、30代も中盤を過ぎた2003年からは左のワンポイントとして毎年50試合以上登板と人が変わったように投げまくり、昨年はなんと70試合に登板しています。昨年の年俸は推定で2億2000万円。今年40歳の大ベテランながら、今季もブルワーズにとって欠かせない戦力です。
シャウス。懐かしい名前ですね。
実は、シャウスは日本で投げていたこともあるのです。
98年のシーズン中に近鉄バファローズに入団。13試合に登板しますがほとんど活躍できずに1年限りで日本を去っています。
そして、私が初めて遠征した大阪ドームの近鉄戦で投げていたのもシャウスでした。
1998年8月14日。前日深夜にムーンライトながらに乗り込み甲子園に直行。ファーストに入っていた明徳義塾の寺本を眺めた後、夜はロッテ対近鉄を観戦するという、今ではとても実行できない強行軍で大阪ドームに乗り込みました。マリーンズファンの集団を探したらなぜかレフト2階席にいたので合流すると、場内アナウンスが今日の先発を告げました。シャウスって誰?
シャウスは我々の疑問をよそに初回から大炎上。暴投するわ連打は食らうわで早々にノックアウトされてしまいました。しかしマリーンズの先発小宮山もピリッとせず、4回終わって5対6。馬鹿試合です。試合は7回表にマリーンズが勝ち越すも、8回裏に村上のタイムリーで逆転されてしまいます。そして8−7の1点差で迎えた9回表、ピッチャー守護神大塚でもうダメかと思ったらなんと2アウトから平井がライトに同点ソロホームランを打ちました。さらに10回表には堀が勝ち越しのソロホームランを放ち9−8。少ないマリーンズファンが狂喜します。そしてその後10回裏に追いつかれるものの、最後は11回表に吉鶴が決勝ツーランを放つというレアな結末を迎えたのでした。
スコアは11−9。ひどい試合です。それでも面白かった。自分が完全にマリーンズにハマッた試合でした。
それにしてもあのシャウスが10年後もまだ投げているなんて。本当に驚きです。
それと同時に、なんだか不安になってきました。
18連敗した年のマリーンズ打線にボコボコ打たれていたあのシャウスがメジャーでバリバリ活躍して2億円もらっているのです。
いったい高木さんがメジャーに行ったらどうなってしまうのでしょう。
メジャーでは左腕投手はとても貴重です。おそらく億は確実でしょう。チバリーヒルズに豪邸が買える額は楽に越えると思われます。
今年高木さんが去年を上回る活躍をすれば、メジャーからの熱い視線が否応無く注がれることでしょう。今、高木さんが日本にいるのは単にアメリカに知られていないだけです。
どうやら、マリーンズが本気で高木さんを囲い込まなければならない時代がやってきたようですね。
ブリュワーズ、元近鉄の39歳左腕と調停回避 (MSN)
人気blogランキング