１５日、バレンタイン監督の残留を求めるファン有志がロッテ本社を訪問し、１１万人分といわれる署名を提出しました。
そのニュースが、なんと写真つきでヤフーのトップに掲載されています。
ロッテ 監督の残留求めファンが球団側に１１万人分の署名（ヤフー）
ボビー残留へ…ファンがロッテ本社に署名提出 （毎日）
署名を受け取った本社、球団、そして監督は以下のようなコメントを出しています。
本社広報室長：「心配してくれていることにお礼を申し上げたい」
石川副代表：「一部のファンの声としては真摯（しんし）に受け止める。ただ（退任は）決定済みのことと聞いているし、私個人としてコメントすることはない」
バレンタイン監督：「ファンの情熱の表れで感謝している。自分に与えられた仕事に全力を注ぎたい」
写真を見ると、マリンスタジアムのライトスタンドでよく見るあの人が「残留を求める会の代表」として署名を提出していました。
ファンを代表して署名提出役を引き受けたこの人の男気は主義主張に関わらず賞賛されるべきものです。
いちマリーンズファンとして、彼の行動はすごいと思います。
彼らの言うように、フロントのやり方はおかしい。これは論じるまでもないことです。
ですが、私はバレンタイン監督の残留を求めるファンの主張に賛同することができません。
例えば記事中のこのコメントはどうでしょう。
「優勝の可能性が持てるチームだった。運営や編成にも口を出せる監督で、４億円前後の年俸はそれほど高くないと思う。解任は納得できない」
残念ながら、このコメントで世間の理解を得ることは難しいのではないでしょうか。
なぜなら、世間一般の常識に照らして、４億円という金額は明らかに「高い」からです。
そもそも監督自身が米国の新聞の取材に答え「私は金のかかる男」と述べているのです。それで「高くない」と言っても説得力がありません。監督が去年のCSがかかった大事な時期に「２００９年だけとか、２００８年だけやって終わりではここにいようという気にならない」と発言して２０１０年以降の長期契約を求めたことも金にガメツイというイメージを増幅してしまっていますね。
また、運営や編成に口を出すというのも監督の職分を越える行為であり、今回の騒動の原因の一つとなっています。
例えば「４億という年棒は確かに高額だが、ファンの増加や宣伝効果など、投資に見合った効果は十分に得られる」という言い方の方がまだ良かったような気がしますね。それと今回は契約満了であり、解任ではありません。
そしてこのニュース。
ロッテ監督に掛布氏？！ 「故郷で裸一貫」の声も （夕刊フジ）
掛布はないでしょ。
思わずこの一言で片付けたくなりますが、記事中に出てくる「ボビー・バレンタイン監督の残留を実現する会」の関係者の発言は聞き捨てなりません。
「これだけ（球場を訪れる）リピート率の高いロッテファンが１０万人も署名したということは、ここに来るファンの８割方くらいはボビーの続投を望んでいる」
このコメントを出した関係者は、本気でそう思っているのでしょうか。
そうだとしたら、その関係者には申し訳ありませんが、周りが見えていないと言わざるを得ません。
マリンに来るファンの８割がバレンタイン監督の残留を望んでいる？
そんなことはありませんよ。絶対に。
１０万人というのはあくまでも延べ人数で、重複や他球団ファンの署名も入っています。
もちろん残留を望むファンが多くいることは知っていますが、ライトスタンドでもバレンタイン監督の残留を望まないファンはいますし、内野も同様。むしろ耳を傾けてみれば、バレンタイン監督残留を求め加熱するファンに対する冷ややかな声を聞くことになるでしょう。
ビジターも同様です。
例えば５月２６日火曜日の甲子園では、試合前に「BOBBY2010」と書かれた紙がファンに配られました。しかし、実際にその紙を試合前に掲げたファンはほとんどおらず、そのまま回収されました。２７日の広島戦でも、バレンタイン監督の残留を求める活動はおかしいと話すファンを何人も見ました。
バレンタイン監督の残留は、ファンの総意ではありません。
残留を求めるファンがいる一方で、今期限りの方針を支持するファンもいますし、むしろ去年でお引取り願いたかったというファンもいます。山本２０８６もいれば、八木沢２０１０もいます。
こうした状況を無視して、「ファンの８割がボビー続投支持」ですか。ボビー続投不支持はファンじゃないと？
そして昨日の試合後、応援団がバレンタイン監督残留を求める署名をしたうえで、来期の応援活動は白紙と宣言したとのことです。
応援活動を人質に取ってバレンタイン監督の残留を求めているように思えますが、応援団自ら決めたことならば、いちファンとしてその決断を尊重します。
来年のライトスタンドがどうなるのかは、もはや誰にもわかりません。
あくまで白紙ですから来期応援するともしないとも言っていません。だから来年は応援団がいるかもしれませんし、いないかもしれませんし、新しい応援団ができているかもしれません。球団としても今まで応援を商売のネタにしてきましたから、何らかの落としどころを探る可能性はあります。
もし今の応援団が本当に来年応援しないのならば、彼らは来年残ったファン、そして来年もグラウンドでプレーする選手達を見捨ててバレンタイン監督を選んだと、ただそれだけのことです。たとえ来年どうなっても、私はマリンに残ります。
いずれにせよ、応援団はルビコン川を渡ってしまいました。私としては応援団は中立を守ってほしかったのですが、もはやどうしようもありません。
対岸に残された我々はただ行く末を見守るだけです。一ファンとして応援団の決断を尊重することはできても、支持はできませんから。
私がよく読むブログのコメント欄に「応援団全員が退路を断った以上、ライトの住民はこれを支持すべきだ」という意見がありましたが、もしバレンタイン監督の残留を求めるファンの中核がこのように思っているのなら、大変恐ろしいことです。
反対意見を圧殺しライトスタンドをボビー支持でまとめようとするその様は、まるで戦時中の日本のようです。
もし今後ライトスタンドがこうした全体主義、いわゆるボビー・ファシズムで覆われていくのなら、不毛な結末が待っているのを知りながらも、やはり声をあげなければいけないのでしょうか。それがマリーンズを、マリンのライトスタンドを愛した、いや、愛するファンとしては、たまらなく悲しいことです。
現在マリーンズの球団合併、あるいは移転の可能性が危惧されています。
しかし、それがバレンタイン監督の残留を求める方便として使われるのなら、私はもう身動きが取れません。
２００４年。
あの時はMVPも一般ファンもありませんでした。
ライトスタンドに集まったファンは皆、声を上げ、ゲーフラをつくり、合併反対の横断幕を作り、掲げました。
仕事を休んで合併反対集会にも行ったファン、署名活動に参加したファン、デモ行進に参加したファン、皆それぞれのやり方で、合併の流れに対抗しました。
署名に力がないことを頭では理解しつつも、それでも署名を集め続けました。
あの夏、我々近鉄オリックスの合併はファンの力で防ぐことはできませんでした。
それでも反対したファンの数やファンの熱気が一連の流れに影響を与えた点は否めないでしょう。
どうして、こんなことになってしまったんだろう。
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そのニュースが、なんと写真つきでヤフーのトップに掲載されています。
ロッテ 監督の残留求めファンが球団側に１１万人分の署名（ヤフー）
ボビー残留へ…ファンがロッテ本社に署名提出 （毎日）
署名を受け取った本社、球団、そして監督は以下のようなコメントを出しています。
本社広報室長：「心配してくれていることにお礼を申し上げたい」
石川副代表：「一部のファンの声としては真摯（しんし）に受け止める。ただ（退任は）決定済みのことと聞いているし、私個人としてコメントすることはない」
バレンタイン監督：「ファンの情熱の表れで感謝している。自分に与えられた仕事に全力を注ぎたい」
写真を見ると、マリンスタジアムのライトスタンドでよく見るあの人が「残留を求める会の代表」として署名を提出していました。
ファンを代表して署名提出役を引き受けたこの人の男気は主義主張に関わらず賞賛されるべきものです。
いちマリーンズファンとして、彼の行動はすごいと思います。
彼らの言うように、フロントのやり方はおかしい。これは論じるまでもないことです。
ですが、私はバレンタイン監督の残留を求めるファンの主張に賛同することができません。
例えば記事中のこのコメントはどうでしょう。
「優勝の可能性が持てるチームだった。運営や編成にも口を出せる監督で、４億円前後の年俸はそれほど高くないと思う。解任は納得できない」
残念ながら、このコメントで世間の理解を得ることは難しいのではないでしょうか。
なぜなら、世間一般の常識に照らして、４億円という金額は明らかに「高い」からです。
そもそも監督自身が米国の新聞の取材に答え「私は金のかかる男」と述べているのです。それで「高くない」と言っても説得力がありません。監督が去年のCSがかかった大事な時期に「２００９年だけとか、２００８年だけやって終わりではここにいようという気にならない」と発言して２０１０年以降の長期契約を求めたことも金にガメツイというイメージを増幅してしまっていますね。
また、運営や編成に口を出すというのも監督の職分を越える行為であり、今回の騒動の原因の一つとなっています。
例えば「４億という年棒は確かに高額だが、ファンの増加や宣伝効果など、投資に見合った効果は十分に得られる」という言い方の方がまだ良かったような気がしますね。それと今回は契約満了であり、解任ではありません。
そしてこのニュース。
ロッテ監督に掛布氏？！ 「故郷で裸一貫」の声も （夕刊フジ）
掛布はないでしょ。
思わずこの一言で片付けたくなりますが、記事中に出てくる「ボビー・バレンタイン監督の残留を実現する会」の関係者の発言は聞き捨てなりません。
「これだけ（球場を訪れる）リピート率の高いロッテファンが１０万人も署名したということは、ここに来るファンの８割方くらいはボビーの続投を望んでいる」
このコメントを出した関係者は、本気でそう思っているのでしょうか。
そうだとしたら、その関係者には申し訳ありませんが、周りが見えていないと言わざるを得ません。
マリンに来るファンの８割がバレンタイン監督の残留を望んでいる？
そんなことはありませんよ。絶対に。
１０万人というのはあくまでも延べ人数で、重複や他球団ファンの署名も入っています。
もちろん残留を望むファンが多くいることは知っていますが、ライトスタンドでもバレンタイン監督の残留を望まないファンはいますし、内野も同様。むしろ耳を傾けてみれば、バレンタイン監督残留を求め加熱するファンに対する冷ややかな声を聞くことになるでしょう。
ビジターも同様です。
例えば５月２６日火曜日の甲子園では、試合前に「BOBBY2010」と書かれた紙がファンに配られました。しかし、実際にその紙を試合前に掲げたファンはほとんどおらず、そのまま回収されました。２７日の広島戦でも、バレンタイン監督の残留を求める活動はおかしいと話すファンを何人も見ました。
バレンタイン監督の残留は、ファンの総意ではありません。
残留を求めるファンがいる一方で、今期限りの方針を支持するファンもいますし、むしろ去年でお引取り願いたかったというファンもいます。山本２０８６もいれば、八木沢２０１０もいます。
こうした状況を無視して、「ファンの８割がボビー続投支持」ですか。ボビー続投不支持はファンじゃないと？
そして昨日の試合後、応援団がバレンタイン監督残留を求める署名をしたうえで、来期の応援活動は白紙と宣言したとのことです。
応援活動を人質に取ってバレンタイン監督の残留を求めているように思えますが、応援団自ら決めたことならば、いちファンとしてその決断を尊重します。
来年のライトスタンドがどうなるのかは、もはや誰にもわかりません。
あくまで白紙ですから来期応援するともしないとも言っていません。だから来年は応援団がいるかもしれませんし、いないかもしれませんし、新しい応援団ができているかもしれません。球団としても今まで応援を商売のネタにしてきましたから、何らかの落としどころを探る可能性はあります。
もし今の応援団が本当に来年応援しないのならば、彼らは来年残ったファン、そして来年もグラウンドでプレーする選手達を見捨ててバレンタイン監督を選んだと、ただそれだけのことです。たとえ来年どうなっても、私はマリンに残ります。
いずれにせよ、応援団はルビコン川を渡ってしまいました。私としては応援団は中立を守ってほしかったのですが、もはやどうしようもありません。
対岸に残された我々はただ行く末を見守るだけです。一ファンとして応援団の決断を尊重することはできても、支持はできませんから。
私がよく読むブログのコメント欄に「応援団全員が退路を断った以上、ライトの住民はこれを支持すべきだ」という意見がありましたが、もしバレンタイン監督の残留を求めるファンの中核がこのように思っているのなら、大変恐ろしいことです。
反対意見を圧殺しライトスタンドをボビー支持でまとめようとするその様は、まるで戦時中の日本のようです。
もし今後ライトスタンドがこうした全体主義、いわゆるボビー・ファシズムで覆われていくのなら、不毛な結末が待っているのを知りながらも、やはり声をあげなければいけないのでしょうか。それがマリーンズを、マリンのライトスタンドを愛した、いや、愛するファンとしては、たまらなく悲しいことです。
現在マリーンズの球団合併、あるいは移転の可能性が危惧されています。
しかし、それがバレンタイン監督の残留を求める方便として使われるのなら、私はもう身動きが取れません。
２００４年。
あの時はMVPも一般ファンもありませんでした。
ライトスタンドに集まったファンは皆、声を上げ、ゲーフラをつくり、合併反対の横断幕を作り、掲げました。
仕事を休んで合併反対集会にも行ったファン、署名活動に参加したファン、デモ行進に参加したファン、皆それぞれのやり方で、合併の流れに対抗しました。
署名に力がないことを頭では理解しつつも、それでも署名を集め続けました。
あの夏、我々近鉄オリックスの合併はファンの力で防ぐことはできませんでした。
それでも反対したファンの数やファンの熱気が一連の流れに影響を与えた点は否めないでしょう。
どうして、こんなことになってしまったんだろう。
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ちえまさんのご意見に大いに賛成です。
これだけの目立つ行動をされては、さすがに球団側もガン無視というわけにもいかないでしょう。
俺は 応援団 MVPについて行くよ！
何も知らないのに偉そうことを言ってしまって
