昨年マリーンズを自由契約になった田中良平がボルチモア・オリオールズとマイナー契約を結んだというニュースがスポーツ紙に掲載されたものの、その後いつまでたっても試合に出てこないので心配になっていたのですが、6月5日にようやく2AのBowie Baysoxと正式契約を結んだ模様です。背番号は22。

田中良平の選手名鑑。

Ryohei Tanaka Debuts With Baysox (Scout.com)
ヤフー翻訳版はこちら

Scout.comに田中良平の契約に関する記事がありました。Baysoxには2007年に良平がハワイのウインターリーグに派遣された時のチームメートが何人かいるようですね。良平にとっても心強いでしょう。

こちらの記事は入団時のインタビューの模様です。ベイソックスは良平と一緒に日本人通訳も雇ったみたいですね。期待されているようです。

Tanaka (and interpreter) on joining the Baysox (O's on Deck)
ヤフー翻訳版はこちら

合っているかどうか自信ありませんが、私も訳してみました。

■ 英語は話せるか?
英語を話すことには慣れていません。だが上手に話せるようになりたいと思っています。フロリダでは英語を勉強していたし、日本の自宅でも勉強していました。

■ チームメイトやコーチとのコミュニケーションは?
チームメートはゆっくりと、ジェスチャーを交えて話してくれます。2007年に派遣されたハワイウインターリーグでのチームメイトも何人かいるので、彼らには仲良くしてもらっています。

■ チーム初の日本人選手だが?
チーム史上初の日本人選手であることにプレッシャーはありません。早く試合で投げたいです。

■ 起用法については?チームからは起用法について何も聞いていません。どんな役割だとしてもそこで最高の仕事をしたいです。

■ アメリカでの生活については?
食生活については問題ありません。アメリカでのライフスタイルを楽しんでいます。

■ 今後の生活の準備については?
特に何も決めていません。これまではホテルに泊まっていました。

■ アメリカの良い点は?
2007年のハワイウインターリーグでオリオールズや他チームのマイナーリーガーとプレーし、そこで野球の基本を見、野球の良さを再認識しました。
できるだけ多くの時間日本で過ごしたかった気持ちもあるが、今シーズン私を雇ってくれたオリオールズに恩返ししたい気持ちもあります。

■ 日本野球からアメリカ野球に慣れることについて
私はハワイでほんの少しプレーしただけですが、アメリカ人はもののポジティブな面を見つけるのが得意だと思いました。

■ オリオールズに入団を決めたことについて
2月のトライアウトの後、オリオールズはオファーを頂いたチームの一つでした。オリオールズに決めた理由はよくわかりません。
(ここの部分はよくわかりませんでした)

■ 日本での戦いについて?
はい、それは非常に大変な時期でした。Baysoxで心機一転新たなスタートを切りたいです。

■ 上原について
上原さんとは面識がないので、その質問には答えられません。チャンスがあれば、上原さんに会って色々お話したいです。

そして何と!
別の記者がインタビューした模様が動画として上がっています。喋る田中良平が見られますよ!


■ アメリカで打者と対戦しての感想は?
バッターに力があるので、甘い所に投げたら打たれるので、なるべく低め。あとは楽しんでやっています。

■ あなたはどんなタイプの投手ですか?
まっすぐ、スライダー、カットボール、スプリットを投げます。

■ 得意球は?
全部です。(笑)

■ 中継ぎとクローザーとどちらで投げたい?
もちろんクローザーとして投げたいですが、与えられたポジションで結果を出していけば、必然的にそこにたどり着くと思うので、こだわりは無いです。

■ クラブハウスではどうすごしていますか?
冗談を言ったり、いろんな単語とか、僕が分からないことを聞いたり、たまに日本語を教えてくれっていうのもあります。

■ 日本人メジャーリーガーで最も尊敬する選手は?
もちろん皆さん凄い選手なんですけども、それぞれ素晴らしいものを持っていて勉強になりますけども、実際にお会いしたことがあるのはレッドソックスの斉藤隆さんです。練習を一緒にさせてもらったり、お話も聞けたりで、すばらしい選手だと思います。

■ あなたは日本の高いレベルで投げていたが、アメリカで最も高いレベルに行き着くには?
相手に不足は無いので、いままでやってきたことを武器に、それこそ腕が千切れるぐらいの勢いで投げたいですね。


田中良平の意気込みが伝わってきます。

田中良平は現在7試合に登板し、0勝0敗3セーブ、10回を投げて10奪三振、自責点0というすばらしい成績を残しています。
続きを読む以降では、6/7のデビュー戦からの7試合の投球内容を追ってみましょう。

人気blogランキング
にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ


6/7 Erie SeaWolves vs. Bowie Baysox

2-5と3点リードの6回表から2番手として登坂。
6回表はファーストゴロ、セカンドゴロ。2死からセンター前ヒットを打たれるも、次のバッターを見逃し三振に仕留めチェンジ。
7回表は先頭にサード内野安打を打たれ、続くバッターをレフトフライに抑え1死、次のバッターにはライト前ヒットを打たれ1死1,2塁となるも、次のバッターを1-6-3のダブルプレーに抑え2回無失点。
この日は同じチームとのダブルヘッダーなので7回で終了だったようです。良平はめでたくアメリカで初登板初セーブを飾りました。

6/11 Bowie Baysox vs. Connecticut Defenders

1-2と1点ビハインドの8回裏に2番手として登坂。
ショートゴロ、セカンドゴロ、死球、空振三振で1回無失点も、チームは負けました。

6/13 Bowie Baysox vs. New Britain Rock Cats

1-3と2点ビハインドの6回裏、1点取られた後の2死1,3塁で2番手として登坂。
ライトフライに抑えピンチを脱出するも、7回裏にレフト前ヒット、空振三振、四球、空振三振で2死1,2塁となったところで降板しました。次のピッチャーが抑えたため1回無失点自責0。チームはその後追いつくも勝ち越し点を奪われ負けています。

6/17 Reading Phillies vs. Bowie Baysox

1-4と3点リードで迎えた8回表から3番手として登坂。
8回表はレフトフライ、空振三振、空振三振でチェンジ。9回表はセカンドフライ、センター前ヒット、サード内野安打で1死1,2塁となるも、後続を空振三振、見逃し三振に仕留めて見事2回無失点。2セーブ目を挙げています。

6/21 New Britain Rock Cats vs. Bowie Baysox

9-1と8点ビハインドの9回表に5番手として登坂。
サードライナー、ファーストライナー、レフトフライと三者凡退で1回無失点に抑えるも、チームは負けました。

6/23 Bowie Baysox vs. Binghamton Mets

7-3と4点リードの9回裏に4番手として登坂。
レフトフライ、ライトフライ、センター前ヒット、空振三振で1回無失点。4点差だったためセーブはつきませんでした。

6/26 Bowie Baysox vs. Altoona Curve

4-3と1点リードの8回裏から3番手として登坂。
8回裏はレフト前ヒット、送りバント、サードゴロ、サードゴロ、9回裏は空振三振、死球、センターフライ、センター前ヒット、空振三振で2回無失点。見事3セーブ目を挙げました。

田中良平の投球が1球だけ動画で見られます。



一度は中継ぎとして起用されましたが、その後はクローザーとして立派に責任を果たしていますね。好投を続けていけば、必ず3A昇格が見えてくると思います。一度はマリーンズをクビになった男がアメリカで頑張っているのを見ると勇気付けられますね。田中良平の成功を祈ります。