マリーンズ 6 - 7 イーグルス

昨日一昨日と痛い星を落としたマリーンズ。負けられない今日は唐川が先発です。
そしてオーダーもいじってきました。昨日散々やらかした西岡を9番に下げ、1番にはサード田中雅彦。
指名打者はベニー。この期に及んでベニーです。

試合は楽天先発の長谷部をマリーンズ打線が攻め立てます。
2回表、ベニーが四球で出塁も、里崎が送りバント失敗。その後堀様と西岡がヒットで出塁して1死満塁となります。
ここで田中雅がきっちり犠牲フライを放ち1点を先制すると、続く竹原のセカンドゴロを高須がトンネルしてもう1点。2-0とします。

4回には西岡四球、田中雅ヒットでチャンスを作り、サブローがスリーランホームランを放って5-0、リードを広げます。
サブローがホームランを打った試合は負けが多い?いやいやこれだけ点差がつけば大丈夫でしょう。相手は日ハムじゃないですし。


8回表には里崎の宝くじソロホームラン!6-0とします。これで楽勝?そう思いました?実は私もちょっと・・・。
しかし、その後三振ゲッツーでチャンスを潰し、ちょっと嫌な感じです。

8回裏。ここまで好投を続けてきた唐川。
しかし、1死からヒットと四球でピンチを招くと、山崎武にスリーランホームランを打たれてしまいます。
これが350号のメモリアルアーチ!また一つマリーンズが大記録達成に貢献しました。これで6-3、3点差です。
唐川はここで内に交代。112球ですし、まだ行けた気もします。難しい判断ですね。

内は憲史にヒットを打たれ、高須を抑えるもその後リックにタイムリーを打たれてしまいます。これで6-4、試合がわからなくなりました。
そして中村真にライト前ヒットを打たれたところでシコースキーを投入。クローザー投入は早すぎるのでは?
2004年にコバマサが8回から投入されて打たれまくっていたのを思い出し、嫌な予感がよぎります。

シコースキーは8回を抑えたものの、9回2アウトから鉄平にヒットを打たれ、さらに山崎武に2打席連続となる同点ツーランホームランを浴びてしまいます。打った瞬間それと分かる完璧な打球でした。これで6-6。
続く憲史の打球もあわやホームランと言う大飛球でしたが、早川がジャンピングキャッチを決めてチェンジ。試合は延長に突入します。

マリーンズはイーグルスの中継ぎ陣を打てず、試合は12回裏へ。マリーンズの勝ちがなくなります。
マウンドは11回から伊藤。11回は抑えたはずなんですが、12回は大乱調。鉄平、山崎武に連続死球を与えてしまいます。
あわてて高木さんをマウンドに送りますが、時既に遅し。完全に相手に流れが行ってしまった状況で抑えるのは誰が投げても無理です。
高木さんは憲史を歩かせ満塁とし、最後は荻野が小坂にライト前サヨナラヒットを打たれて試合終了。
得意なはずの楽天相手に3タテを喫してしまいました。

今日は昨日に比べればやる気を見せていました。9番降格の西岡はきびきびと守っていましたし、サブローも好調です。
そして田中雅。打っては先制の犠牲フライやヒット、守っては横っ飛びのファインプレー。攻守にわたってハツラツとした動きを見せていました。
そんな田中雅に代打バーナムを送る采配は意味不明です。
でも誰かが好調でもチーム全体としては雑もいいところ。今日も意味不明な盗塁死や三振ゲッツーがありました。
唐川にとっては不憫な結果ですが、やっぱり今季のマリーンズは勝てないのでしょう。

ヒーローは小坂と山崎武。
小坂のヒーローインタビューを見て嬉しくなってしまった私はファン失格でしょうか。

小坂はマリーンズファンの魂でした。チームが負けても、小坂のすばらしい守備さえ見られれば、金を払って観戦した甲斐があったのです。
そんな小坂をバレンタイン監督は「いらないから」という理由でいともあっさり放出しました。
その時のマリーンズファンの怒りがどれほどのものであったか。2006年以降にファンになった方にはきっと分からないと思います。
その小坂が、イーグスルのユニフォームを着て、何の因果かマリーンズ戦でサヨナラ打を放ってヒーローになりました。
打たれたマリーンズはもはや終戦。小坂にトドメを刺された形です。
でもバレンタイン監督の冷酷かつ非情な仕打ちを受けた小坂が、仙台で4年越しの恩返しを遂げる。
あの場面、小坂に打たれるのならしょうがないと思いました。嬉しさすら感じました。
小坂の讀賣入団の経緯は許しがたいですが、それが坂本という稀有のスター選手を生み出すきっかけとなったのなら意味があったのでしょう。

今後、小坂は仙台でどんな種をまくのでしょうか。
私はマリーンズのファンですし、マリーンズと共にどこまでも堕ちて行く所存ですが、小坂の歩む先には幸あらんことを望みます。

■ 8/17 追記

『「バレンタイン流マネジメント」の逆襲』(高木徹著 講談社刊 2006年)
バレンタイン監督を語る上では必読の書ともいえる上記の本に、小坂放出についての監督のコメントが出ています。お読みでない方もいらっしゃるようですので紹介しましょう。

「小坂の場合、次のシーズン(2006年)に、FAの資格を取るという事情がありました。そうなると、06年のシーズンオフには可能な限りの高い年俸を要求できる状態になるのです」

「西岡が伸びてきているからね。(もし小坂が残ったとしても)2006年から小坂は良くてセカンドのプラトゥーン選手(右投手相手のみの起用)になるしかないと感じていた」

「小坂がショートでプレーして、西岡の遊撃手としての成長を阻害するようなことになってほしくはありませんでした」

「二軍には二塁手としてチャンスを物にしてほしい若い選手がいることもわかっていました。そしてそれは今年(2006年)その通りになりました。青野はすばらしい仕事をしているし、どんどん成長しています。もし小坂がこのチームにいたら、青野にそんな機会はなかったでしょう。だから、小坂の放出は、チームにとって正しい決断だったし、小坂誠という、本当にすばらしい男にとっても良かったと思います。私は彼の今後のキャリアが輝かしいものになることを心から祈っているんです」

最後にとってつけたようなことを言っていますが、要するに小坂の存在はバレンタイン監督が目指すチーム像にとってマイナスであり、不要だから出した。また小坂に大金を払いたくなかったということです。

こうしてファンの誇りを踏みにじる形で行われた放出劇の結果がどうなったかは皆さんご存知の通りです。バレンタイン監督の目論みははずれ、チームは内野手不足に苦しむ形となりました。残ったのは引き裂かれたままのファンの誇り。監督の決断は失敗に終わったのです。


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