DSC_9547


フィンランド旅行記の第2回です。
飛行機のチケットを買おうと思ったら・・・。

人気blogランキング
にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ にほんブログ村 旅行ブログ ヨーロッパ旅行へ にほんブログ村 旅行ブログ 国内旅行へ

「ご希望のチケットはすでに満席です。キャンセル待ちもお受けできません」

そんな馬鹿な!
まだ2ヶ月以上あるにもかかわらず、旅行会社に問い合わせた我々を待っていたのは無情な宣告でした。

「本当にないんですか?乗り継ぎ便でもかまいませんが」
「申し訳ありませんが、ヘルシンキ行の便は乗り継ぎ便含めすべて満席です」
「いくらシルバーウィークといっても、まだ2カ月以上もあるのに?」
「実はゴールデンウィークの旅行を新型インフルエンザの影響でキャンセルされたお客様が、その時点でシルバーウィークの予約を集中的に入れているんです」
「あぁ・・・、インフルですか。で、キャンセル待ちもできないんですか?」
「キャンセル待ちは今50名様ほどいらっしゃいまして、今から申し込まれても無理ですね」
「うーん困ったな。今また日本でインフルがまた流行りだしてますけど、キャンセル出ませんかね」
「日本で流行っていてもヨーロッパでは流行っていませんから、正直キャンセルは出ないと思いますよ」

さあ大変なことになりました。飛行機のチケットが取れません。
正直新型インフルエンザの影響を甘く見ていました。アエロフロートすら満席です。ネットで検索しても出てくるのは往復40万を超す正規運賃のチケットがちらほらあるだけ。そんなお金はとても出せません。

友人が勤務する会社の系列の旅行会社に問い合わせたところ、「ご希望のチケットは新型インフルエンザの影響で入手が非常に厳しい状況です。キャンセル待ちを入れて数日前まで粘ってはみますが・・・」という心もとない回答。楽しいフィンランド・エストニア旅行の計画は早くも暗礁に乗り上げてしまいました。

しかしチケットは取れなくても、私の心はすでにフィンランドに飛んでいます。
あきらめきれない私はネットで30社以上の旅行社に航空チケットの問い合わせメールを出しました。またチケットが取れることを信じ、友人には現地のホテルの確保を頼みました。

しかし、旅行社から返ってきた返事は「満席。キャンセル待ち不可」というものばかり。
JTBも近ツーも日本旅行もHISも阪急交通社も全部だめです。それでも頑張って問い合わせを続けたところ、1社だけ救いの神様が現れました。

「ご希望の日付ではお取りできませんが、出発日と帰国日を1日遅らせればKLMオランダ航空でアムステルダム経由のチケットがありますよ」
「本当ですか!で、お値段は?」
「往復で25万円です」
「に、にじゅうごまんえん?」
「航空会社さんがやっている正規の割引運賃ですから」
「た、高いですね。もっと安いのはありますか?やっぱりありませんよね?」
「ええ、シルバーウィーク中ですので。今からではキャンセルもまず出ません」
「わかりました。それでお願いします。ただ友人との調整が必要ですから、しばらく待ってもらえますか?」
「はい。では1日だけ仮押さえをしますから、お早めに連絡お願いしますね」

なんという素晴らしい旅行会社!その神の名はIACEトラベル様です。
格安航空券の倍額!私の一ヶ月分の給料がすべて飛びますが、この際贅沢は言っていられません。
ようやく現実のものになりそうなフィンランド旅行。さっそく友人に電話しました。

「喜べ!チケットが取れそうだぞ!」
「え?うそ?いくらで?」
「アムステルダム経由で往復25万。ただし出発日帰国日ともに1日遅くなるが」
「ちょっとまって。帰国日の27日は用事が入ってるんだ」
「それは知ってるよ。でもこれを逃すとフィンランド行けないぞ」
「でも系列の旅行会社の人にも頼んでるし・・・」
「非常に厳しいって言ってたんだろ?ほかの旅行会社にも聞いたけど、インフルの影響でキャンセルは100%無理だとさ」
「そうなのかなぁ」
「そうなんだよ!お前の用事ってなんとか別の日にできないかな?」
「うーん」
「もし26日に帰国できるチケットが取れれば、俺が予約したやつはキャンセルすればいいだろ。聞いたところキャンセル料は3万円だ」
「そんなに高くないんだね。ふつうもっと高いけど」
「正規の割引だから安いらしいよ」
「わかった。26日帰国便が取れなくても27日の用事はなんとかする」
「ありがとう。とにかくどちらのプランでも対応できるようにホテルの予約を頼むよ」

よかった。本当によかった。一時はヒヤヒヤしましたが、飛行機のチケットはなんとかなりそうです。
しかし、KLMオランダ航空のアムステルダム経由便はヘルシンキ発が朝9:10。もともとのプランはヘルシンキから夕方の直行便で帰国するプランでしたから組みなおす必要があります。まず予定していたサヴォイリンナ観光は到着翌日の朝7時発の特急に乗らなければならないためパス。時差ぼけの体でそんなに早く起きられません。代わりにヘルシンキから電車で2時間程度で行けるハメーンリンナとトゥルクを観光することにしました。ハメーンリンナにはフィンランド三古城の一つハメ城がありますし、トゥルクは歴史ある港町です。
 また、当初予定ではタリンに宿泊した翌日26日は昼の船でヘルシンキに戻って帰国の途につく予定でしたが、ゆっくりと観光してから夕方の船でヘルシンキに戻り、ヘルシンキで一泊することにしました。
今にして思えば当初の帰国予定日だった26日に天候不良で船が欠航してしまえば帰国できなくなるわけで、かなり危険な計画だったと思います。1日遅らせたことで余裕が生まれますし、最悪帰国日の27日早朝タリン空港発ヘルシンキ行の飛行機に乗れば帰国便に乗り継げることもわかりました。そしてタリン観光を2日間にしたことも結果としては良かったのです。それほどタリンは素晴らしい街でした。

そして数日後友人からホテルとオペラのチケットが無事取れたという連絡があり、旅の準備が整いました。
紆余曲折ありましたが、あとはもうその日が来るのを待つだけです。

目次へ  前へ  次へ