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マリーンズ 8 − 7 ドラゴンズ

やった!やった!やってくれた!
マリーンズが3位からの日本一を達成!
嬉しいです。じわじわと喜びがあふれてきます。
終電はとっくに行ってしまいましたが、マリーンズファンの皆さんと喜びを分かち合い、タクシーでホテルに戻ってきました。

さっそく試合を振り返りましょう。
マリーンズ王手で臨んだ第7戦。先発は渡辺俊介と吉見です。

ドラゴンズ先発の吉見は前回もナゴヤドームで粉砕しています。
今日もまた見事な先制攻撃!1番西岡が初球を叩いてツーベースヒットで出塁すると、清田のバスターが鮮やかに決まります。しかも捕球したサード森野がショート荒木と交錯し、森野が足を痛めたようです。

これは・・・。
忘れもしない2005年、福岡でのプレーオフ第5戦。
初芝神の放ったサードゴロを捕球したバティスタと川崎が交錯するゴッドヒットを思い出しました。今日もまた、奇跡が起こる。そんな気がしてきます。

そして井口がレフトにタイムリーヒットを放ち、さらにサブローもセンターに犠牲フライ。マリーンズが2点を先制し、優位に立ったかと思われました。

しかし、マリーンズ先発の渡辺俊介が最悪。
もともと俊介のナゴヤドームでの成績は良くありません。マウンドの傾斜が急で、渡辺俊介のアンダースローと合わないらしいのです。
1番荒木を歩かせ、大島に送りバントを決められ1死2塁。なにか投げづらそうな渡辺俊介はここでしきりと右腕を気にするそぶりを見せます。方を痛めたのでしょうか。西本コーチとトレーナーがあわててマウンドに向かい、投球練習を行います。
問題なしということで続投しますが、森野にタイムリー、和田にヒット、ブランコに死球、野本タイムリー、谷繁犠牲フライ。絶不調井端をショートフライに仕留めてようやく1回が終わったものの、あっという間に3点を失い逆転されてしまいました。

2回表。
1死から岡田がライト前ヒットで出塁し、俊介が送りバントを決めますが、西岡倒れてチェンジ。得点を奪えません。

2回裏。
調子の上がらない俊介はこの回も大島にタイムリーを浴びて2−4。
3回裏からは小野晋吾が出てきますが、野本、谷繁に連打を浴び、無死1,3塁のピンチを招きます。ここで井端の打球はセカンドゴロ。しかし、本来なら3塁ランナーを十分おびき出した上でホームに投げて三本間で挟み込まなければいけない場面で、井口のホーム送球が早すぎて3塁ランナーが帰塁。オールセーフになってしまいます。井口痛恨のフィルダースチョイス。また井口がミスりました。
このピンチを小野が踏ん張れず、荒木の犠牲フライと大島のタイムリーで2−6。先制したはずが、序盤で4点差がついてしまいました。

まずい、このままでは8戦目だ。
8戦目は月曜日にナゴヤドームです。観戦するには上司を拝み倒して1時間か2時間早退するしかありません。
はたしてジャンピング土下座がいいのか、カーリング土下座がいいのか・・・。
そんなことをついつい考えてしまいます。
ですが、そんな心配をする前に、これから逆転すればいいのです!
現に、選手たちはこんな逆境でもまったくあきらめていませんでした。

4回表。
2アウトから里崎がセンターにツーベースヒットを放ちます。さあついに里崎が当たりだしました。どや!
そして岡田がセンター前にぽとりと落ちるタイムリーを放ち3−6。マリーンズが1点を返しました。岡田の打撃技術はうなぎのぼりですよ!これで吉見をノックアウトします。

試合の流れが変わり始めました。
4回裏。薮田が和田、ブランコ、野本を三者凡退。この試合初めての三者凡退です。今日はこの薮田のピッチングも大きかったと思います。

5回表。
ピッチャーは河原に交代。1死から清田がヒットを放つと、サブローもセンター前ヒットで続き2死1,3塁。ここで今江がセンター前にタイムリーヒットを放ち4−6。
さらに金泰均死球で2死満塁となり、続く里崎がしぶとくセンター前に弾き返す2点タイムリー。6−6。同点です。

どや!これが土壇場に強い里崎や!
すごい、すごすぎる。なぜ今年のマリーンズは追い込まれてから大爆発できるのでしょう。2アウトからヒットの波状攻撃、しかもタイムリーはすべてセンター返し。みんなで繋いで繋いで、奇跡を起こす。
同じようなシーンを福岡でも見たことがあります。土壇場でのこの集中力はすばらしい。これが帳尻です。これがマリーンズのお家芸です。そしてきれいなセンター返しは金森コーチの教えの賜物でしょう。

さあ風が吹いてきました。この流れを守りたい!
ああなんて頼れるのか薮田は。薮田最高薮田は神!
5回裏も薮田は三者凡退に打ち取り、ドラゴンズの反撃ムードを断ち切ります。

6回表には代打神戸が登場。レフとスタンドは盛り上がりますが、いくら応援歌がよくてもネルソンは打てません。西岡、清田ともどもあっさり打ち取られてしまいます。

でもいくらネルソンがすばらしくても、それ以上にすばらしいピッチャーがマリーンズにはいるのです。

それがこの男!内!
6回裏から登板し、荒木セカンドゴロ、大島三振であっという間に2アウト。堂上直にショート内野安打を打たれますが、あの強打者和田を高めストレートで空振り三振にしとめてチェンジ。ドラゴンズ打線にバッティングをさせません。

内の好投で風がますます吹いてきます。
7回表。
2アウトから今江がレフトフェンス直撃の打球を放ちます。当たりが良過ぎて一旦1塁にストップしますが、和田の送球がそれたため、今江は2塁に進みます。

さらに続く金泰均の初球、ネルソンが暴投をかまして今江は3塁へ。またしても2アウトからのチャンスメイクです。
この大チャンスに金泰均がやってくれました。またしてもセンター返しのタイムリーヒットで7−6。
奇跡です。決してあきらめないマリーンズが4点差をひっくり返し、逆転してしました。

7回裏。内のピッチングはすさまじく、ブランコ、野本を連続三振に切って取ります。谷繁、井端にヒットを打たれますが、ネルソンの代打中田亮を空振り三振にしとめチェンジ。

8回表は高橋の前に抑えられますが、8回裏は内が荒木サードゴロ、大島空振り三振、堂上直空振り三振。
すばらしいです。すばらしいの一言です。
内がシリーズで奪った12個のアウトのうち、三振が7個もあるのです。
覚醒しましたね。完全に。

9回表からは浅尾。
2死1,3塁のチャンスを作りますが無得点に終わり、1点リードのまま9回裏を迎えます。

内の打順にファースト塀内。金泰均の打順にピッチャーコバヒロ。
いよいよ出てきました。問題の守護神です。しっかり抑えてくれるのか。
我々は不安に駆られながら見守ります。

先頭の和田。センターフェンス直撃のスリーベース。
ああ・・・。

続くブランコ。超特大の犠牲フライで7−7。
ナゴヤドームが大歓声に沸きます。
コバヒロ・・・。ホームランじゃなくてよかったというべきか。
その後野本、谷繁を抑えサヨナラは防ぎますが、マリーンズが土壇場で追いつかれ、試合は延長に突入しました。

10回表は2アウトから塀内久雄がヒットを放ちますが、西岡倒れてチェンジ。
10回裏はコバヒロが先頭井端にヒットを打たれ、浅尾に送りバントを決められ1死2塁となりますが、なんとか後続を抑え、サヨナラを阻止します。
コバヒロはこの回で交代。リードを守れなかったのは痛いのですが、サヨナラを防いだだけマシでしょう。むしろ「同点までならセーフ」という劇場王コバマサの教えを忠実に守ったと言えます。

11回は浅尾、伊藤が完璧なピッチングでお互い三者凡退。
まさか2試合連続の引き分け?そんな言葉を思い浮かべつつ、試合は12回に突入です。

12回表。
マウンドは4イニング目の浅尾。ここまで相変わらずすばらしい球を投げています。
しかし今江はストレートのフォアボールで出塁。伊藤が送りバントを決めますが、里崎がショートゴロに倒れ2死2塁となります。
なんとしても決めてほしい場面。打席には岡田が入りました。
カウント1ストライク3ボールからの4球目。岡田の打球は右中間へ。
その瞬間、ナゴヤドームが静まり返りました。
両チームのファンが固唾を呑んで打球の行方を見守ります。
伸びている。
伸びている。
伸びている!
落ちた!

全マリーンズ人の夢を乗せた打球は、前進守備の外野の頭上を越え、右中間深くに落ちました。
今江ホームインで8−7。岡田は一気に3塁へ。渾身のガッツポーズを決めた岡田は上川コーチと抱き合って喜びを爆発させます。
奇跡が起きた瞬間。
静まり返るナゴヤドームに、「マリーンズが本当に好きだから、みんなでこの喜びを分かち合おう」という歓喜の歌声だけが、やけに大きな音量で鳴り響いていました。

そして12回裏。
伊藤は落ち着いていました。
谷繁ライトフライ、井端見逃し三振。藤井ショートゴロで試合終了。
マリーンズが見事7戦目でドラゴンズを倒し、日本一の栄冠に輝きました。

苦労は、いつか報われる。
あきらめなかったこそ掴み取れた日本一の座。
嬉しい!ありがとう!千葉ロッテマリーンズ!

試合を決めたタイムリーを岡田が放ったのも、今季を象徴していたと思います。
クラブチームから育成枠でプロ入りした時には2児の父。
プロ入りに猛反対する妻を「2年だけやらせてくれ」と説き伏せて入団した岡田は。育成契約から日本シリーズのスタメンまで這い上がってきました。
レギュラーシーズン中はまったく打てなかったにもかかわらず、あきらめずに努力を続けてポストシーズンで急成長。いつのまにか力のある打球が飛ばせるようになりました。そして今日。岡田の打球は外野手の頭上を抜けました。
苦労人岡田が掴んだ栄光。彼の姿は独立リーグやクラブチームでがんばるすべての選手に夢と希望を与えるはずです。

そして胴上げ、表彰式、選手と喜びを分かち合い、最後はレフとスタンドで歓喜の2次会。
5年前の日本一とは違う、腹の底からじわじわとわきあがってくる歓喜に涙がとまりません。そういえば5年前は満員の甲子園でしたから、余韻に浸るまもなく阪神ファンを避けて球場を出たのでした。

今日は試合終了が23時。セレモニー終了が23時半を回っていましたから、中日ファンは終電を気にしてほとんど帰ってしまったのでしょう。
なので、ほぼマリーンズファンだけが球場に残り、ビジターではありますが、喜びを爆発できたのです。


シーズン3位からの日本一?
それがどうした。
俺たちはパリーグを代表してセリーグの覇者と戦い、そして勝ったのです。
ルール上は日本一なんですから、マリーンズファンにとってはそれでいいのです。日本一万歳!
野村といい古田といいあまり歓迎していないようですが、そもそもKY日本一なんですから、歓迎されていないのは承知の上。
おかしいと言われても、それはマリーンズではなくルールの問題なのですから、文句があるならルールを変えましょう。
ファンが悪びれる必要はありません。
偉業を達成したのは事実。喜んでいいんです。

マリーンズナインの皆さん。西村監督、コーチ、裏方の皆さん。
ファンの夢をかなえてくれて、本当にありがとうございます。
そして本当に、お疲れ様でした。

ファンの皆さん。おめでとうございます。
そしてお疲れ様でした。本当に疲れましたよね。お疲れ様俺。
でもよかった。大団円でよかった。
去年9月の惨状を思えば夢のようです。
マリーンズを信じて、ここまでやってきてよかったです。

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写真です。
胴上げからは次のエントリーで公開!

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