
トルコ旅行記の第9回です。
ベルガマからエフェソスに移動します。そしてバスの話を少し。
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2010年9月22日。

さて、エフェソス遺跡に向かう前に昼食です。古代の総合病院からレストランにバスで移動します。

レストランに到着まだ11:15ですが、このあとエフェソス遺跡を見学して日暮れ前にホテルまでたどり着くにはこの時間になるそうです。
メニューはパスタ入りのスープとサラダ、そして松の実入りのバター風味ピラフとドネルケバブです。ドネルケバブは焼きたてを出してくれます。焼肉食べ放題ですよ。
これは食べるしかない、というわけで肉を山盛りにしたのがこの写真です。いやー美味いですね肉。味付けも日本人の舌に合っていますし、松の実もナッツのような歯ごたえでいいアクセントになっています。「お兄さん若いだけあってよく食べるねー」と熟年夫婦にあきれられながら3回ほどお代わりし、満腹になりました。この後デザートも出ましたが、満腹すぎて味をあまり覚えていません。ものすごく甘かったような気がします。

しゃれたレストランですが、ホテルのレストランのようですね。

お腹が膨れたところで出発です。しばらくするといすゞのバスとすれ違いました。ベルガマとトルコ第3の都市イズミールを結ぶ路線バスです。メトロというのは会社名で、トルコ全土に路線を持つトルコでは最大手のバス会社です。

しばらく走るとベルガマのバスターミナルが見えてきました。ベルガマの町外れにあるイェニ・オトガルです。オトガルとはバスターミナルと言う意味です。
ここで、トルコのバス事情について簡単に触れておきましょう。
トルコの鉄道網は未発達で、しかも本数が壊滅的に少ないためあまり利用する人がいません。
代わりに都市間を結ぶ長距離バスの路線網がトルコ全土に張り巡らされています。したがってある程度の大きさの町にはオトガルと呼ばれるバスターミナルが必ず存在します。長距離バスのサービスはとても良く、添乗員によるお茶やお菓子の無料サービスもあるそうです。
しかし、オトガルはたいてい町外れにあります。都市間を結ぶ長距離バスはオトガルで折り返すため、街の中心部まで行かないことがほとんどです。
では、どうするか。長距離バスでオトガルに到着した後は、オトガルから街の中心部に向かうバスに乗り換えとなります。ドルムシュと呼ばれるミニサイズの路線バスに乗る方法もありますし、また多くの長距離バスの会社は各バス会社のオフィスまでを結ぶセルヴィスという無料送迎バスを走らせています。もちろんタクシーもあります。
長距離バスで町の中心部にいけないのは不便な気もしますが、長距離バスを鉄道、ドルムシュやセルヴィスを日本で言う路線バスと考えれば、意外と理に適っているのかもしれません。
ただ、やはりトルコに慣れない旅行者にとって分かりにくいのも事実。
それを逆手に取った悪質な犯罪や詐欺が横行しているらしいのです。例えば添乗員のふりをして睡眠薬入りクッキーを旅行者に配り、眠っている隙に財布を奪ったり、バスターミナルでは旅行者の社員がバス会社の係員を装って言葉巧みに旅行者を騙して旅行会社のオフィスに連れ込み、高額なツアーを購入させてしまったりと、とにかくいろいろなことがあるそうです。
例えばこんな話が有名です。
カッパドキアの観光の拠点はギョレメですが、地域の中心はネブシェヒルです。そのためギョレメ行きのバスの多くはいったんギョレメの前にネブシェヒルのバスターミナルに入ります。ここでネブシェヒルのバスターミナルの旅行会社の社員がバス会社の係員のふりをしてバスに乗り込み、「このバスはここが終点ですよ。乗り換えのバスを案内しますから降りてください」と声をかけて回ります。これを信じて降りてしまうと、旅行会社のオフィスに連れ込まれてツアーを買わされてしまうのです。しかも悪質な場合バスの運転手もグルなことがあり、運転手からも「ここが終点だよ」と言われてしまったら何を信じればいいのかという話になります。
ならば降りなければいいのかといえばそうでもなく、本当に乗り換えだったりすることもありますから油断なりません。トルコのバス旅はなかなかスリリングです。

バスターミナルの建物です。さきほどすれ違ったいすゞのバスが止まっています。
今度トルコを訪れるときは、自力でバス旅行をしてみたいですね。

しばらく走ると海が見えてきました。

美しいエーゲ海です。

やがてイズミールに入りました。

お、客車発見。

鉄道の駅ですが、なにやら工事中です。

こんどは近代的な駅舎が見えてきました。

人がいません。列車が走っていないのでしょうか。

街の中心部に入ります。イズミールはトルコ第3の人口を有する工業貿易都市で、エーゲ海観光の拠点でもあります。今回のツアーはイズミールには立ち寄りません。またの機会ですね。

郊外には色とりどりのマンションが林立しています。

高速道路に入りました。街を見下ろします。

トルコの高速道路です。

イズミールを抜け、エフェソス遺跡に向かって走ります。高速道路のパーキングエリアでトイレ休憩を取りました。お店の中ではトルコの音楽番組が放映されており、ヒットチャートが流れています。

ベルガマから2時間半。エフェソス遺跡のあるセルチュクという町に入りました。丘の上にはビザンツ帝国時代の要塞がそびえています。

南国のような雰囲気の道路です。

14:45。エフェソス遺跡に到着。次回は古代ギリシャ、ローマの都市として栄えた町の遺跡を見学します。
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