2050

随分と間が開いてしまいましたが、トルコ旅行記の第31回です。
トルコ旅行最終日。午前中自由行動となったので、イスタンブールの街を自力で動き回ることにしました。


人気blogランキング
にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ にほんブログ村 旅行ブログ ヨーロッパ旅行へ にほんブログ村 旅行ブログ 国内旅行へ

2010年9月28日

朝8時に起床。寝坊した・・・。

DSC_2022

部屋の窓からイスタンブールの街並みを眺めます。眼下にはボスポラス海峡が見えました。

さて、10日間のトルコツアーも終わりに近づいています。今日は午前中は自由行動となり、午後はイスタンブールの世界遺産であるアヤソフィアを見学。夕方アタチュルク空港に向かい、帰国することになっています。

ツアーの日程表には自由行動が一切無かったためまったくのノープラン。豪華絢爛かつ金銀財宝だらけのドルマバフチェ宮殿に行く多数派の皆様に背を向け、とりあえず朝早く起きてトラムやら地下鉄やらに乗ろうと思っていたのですが、目算が狂いました。でもまあ9時にホテルを出ても3時間ありますから一通りは乗れるでしょう。やはりせっかく外国に来た以上観光バスの車内から眺めるだけでは物足りません。やはり一人で街を歩き、路面電車に乗って街の息吹を感じてみたいのです。

昨日同様ホテルのレストランでバイキング形式の朝食を一人で済ませ、フロントでチェックアウトしてスーツケースを預けました。

19724010

イスタンブールのトラム、地下鉄、鉄道の路線図です。地下鉄が何本か走っていますが微妙に接続しておらず、日本人から見ると不思議な輸送体系になっています。実際有用なのはイスタンブールを横断するトラムでしょう。今日はそのトラムと世界最短でヨーロッパ最古の地下鉄テュネル、古い車両を使った観光用のノスタルジックトラム、地下ケーブルカーに乗ることにしました。



まずはイスタンブールの新市街からボスポラス海峡を渡って旧市街まで横断するトラムに乗ってみましょう。昨日も乗りましたが、満員だったのとスリに用心していたのとで景色を楽しむ余裕が無かったのです。ジェトン(切符)は昨日買ったものがまだ残っています。

DSC_1601

我々が泊まっていたコンラッドホテルからトラムの始発駅であるカバタシュまでは2キロほど。バスに乗っても良いのですが、あいにくバス停の位置もバスの時刻も確認していなかったので歩くことにしていました。ノートPCを持参しているのですからインターネットで調べればよいのですが、前日はすっかり失念していました。

DSC_1863

海へと向かう坂を降り、ドルマバフチェ宮殿の城壁に沿った広い道を歩くこと30分。始発駅カバタシュからトラムに乗り込みました。

F1000311

トラムは2両編成を二つ繋げた4両編成。切符を買って自動改札を通らないと乗れない仕様なので、車掌はいないようです。日曜の朝だからでしょう。車内は空いていました。

DSC_2200

トラムはしばらく新市街の広い道を走り、ガラタ橋を渡って旧市街に入ります。スィルケジ駅からグランバザールまでは街中をくねくねと曲がりながら走り、乗っていて楽しい区間です。イスタンブールのトラムは近代的なビル街や繁華街、歴史的建造物、こうした下町の曲がりくねった道を走るため景色の変化に富み、乗っていて空きません。ぜひとも空いている時間帯に乗られることをお勧めしたいです。

DSC_1362

始発駅から乗ること約20分、全区間乗っても良いのですが、時間がないので昨日訪れたグランドバザール前の駅で降り、引き返すことにしました。写真の駅はガラタ橋の上にあるカラキョイ駅。ここで下車し、世界最短の地下鉄、テュネルに乗り換えます。

DSC_2024

テュネルは1875年に開業した、ロンドンに次ぐ古さを誇る地下鉄です。ユーラシア大陸では初の地下鉄であり、パリの地下鉄の試作版であったとも言われています。ガラタ橋の近くのカラキョイ駅から、ガラタ塔の近くにあり、ノスタルジックトラムの始発であるテュネル駅までを結んでおり、全長573メートル、高低差60メートルの勾配を2分ほどかけてゆっくり走ります。

F1000312

トラムの駅から2分ほど歩き、テュネルの駅の階段を降ります。運賃は1トルコリラ。窓口で1リラのジェトンという切符の役割をするコインを買い、自動改札にジェトンを投入。ホームに止まっていた車両に乗り込みます。1両の電車には結構なお客さんが乗っていました。しばらくするとドアが閉まり、トンネルの坂を静かに登っていきました。

DSC_2026

テュネル駅に到着。ホームに降ります。

DSC_2027

ケーブルカーになっていたのですね。

DSC_2028

これがテュネルの車両です。ケーブルカーだけあって小さな車両です。

DSC_2029

そして昨日も訪れたノスタルジックトラムに乗ります。1980年代にイスタンブールで起こった景観保存運動の流れに乗って復活したトラムで、車両は1960年代に使われていたレトロな車両です。実際観光客向けのトラムになっており、イスタンブール有数の繁華街であるイスティクラール通りの真ん中を走ります。

DSC_2033

料金は0.9リラ。運転手に1リラ払っておつりをもらいます。

DSC_2036

出発進行。吊り掛け音も高らかに走り出しました。タクスィム広場までの3キロを15分かけてゆっくりと走ります。

DSC_2039

さすがに繁華街だけあって人通りが多いです。運転手はチンチンとベルを乱打し、車や通行人を追い払います。

DSC_2041

道の両側にはお洒落な店が並んでいます。

DSC_2043

終点タクスィム広場に到着。

DSC_2045

古いトラムの車両を眺めます。味があります。

DSC_2047

タクシム広場はイスタンブール新市街の中心であり、郊外から地下鉄が乗り入れてきます。写真の像はトルコ建国の父アタテュルクの銅像、共和国記念碑です。

DSC_2048

トラムは銅像が建つ広場を一周して、テュネル駅に戻っていきます。それはそうとトイレに行きたくなりました。実はテュネルを降りたあたりから行きたかったのですが、トイレが無かったのです。地下鉄の駅でトイレを見つけられなかったので、近くの公園に入ってみました。

DSC_2052

公園では古本市が開催されていました。

DSC_2053

日曜の朝らしい、のどかな雰囲気です。幸い有料のトイレが公園内にあり、なんとか用を足すことができました。集合時間の12時が近づいています。

DSC_2055

急いでタクスィム駅に戻り、地下鉄の駅に向かいました。こちらは地下鉄の改札です。

DSC_2056

私が乗るのはこれではなく、タクシム広場から最初にトラムに乗ったカバタシュ駅に下っていく地下ケーブルです。自動改札にジェトンを投入しホームに向かいます。

DSC_2057

2006年に開通したばかりとあって新しい車両です。この地下ケーブルが出来たおかげでタクシムから旧市街への便が格段に向上しました。

DSC_2059

昼間は5分おきとかなりの頻度で走っています。タクシム駅を出発し、約3分ほどでカバタシュ駅に到着。気づけば11時25分です。集合時間まであと35分。急げば間に合います。タクシーに乗ることも考えましたが、イスタンブールのタクシーは遠回りしたり運賃をぼったくることがよくあるそうなので、ホテルまでの2キロを小走りで戻りました。なんとか5分前に到着しましたが、ホテルの玄関前にはすでにバスが待機しており、ガイドさんが私のスーツケースを持って待っていてくれました。

次回はいよいよ最終回。アヤソフィアを見学し、帰国の途に着きます。

トルコ旅行記目次へ 次の記事へ 前の記事へ