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オーストリア旅行記の第21回です。
前回に続き雨のザルツブルク旧市街を散策します。
大司教が政務を執り行った宮殿、レジデンツとモーツァルトの生家を見学し、旧市街西側の展望台に登ります。

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大聖堂の次に向かったのは大司教が平時政務を執り行った宮殿、レジデンツです。大聖堂からは歩いて数分でした。
1619年に完成し、全部で180の部屋があるそうです。正面から入り、階段を登ると見学コースへの入口があります。
受付でザルツブルクカードを見せ、日本語のオーディオガイドを借りて中に入りました。

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レジデンツに入って最初に見学するのは騎士の間。大司教の騎士団400名の詰所です。
昨日の夜コンサートが行われていたのはこの部屋なのでしょう。
かつてはモーツァルトも演奏したのだそうです。

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美しい天井画はロッテンマイヤーの作です。アレキサンダー大王を題材にしているのだそうです。

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奥の部屋へと続く階段。金属製の柱を叩くとそれぞれ違う音がします。設計者の遊び心なのだとか。

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階段の上から。昔の偉い人はここから演説したのでしょうか。

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レジデンツは宮殿でありながら写真撮影が可能です。皇帝や王様ではなく大司教の住居だからでしょうか。いずれにせよありがたいことです。

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天井の装飾が美しい通路です。隣にあるフランチェスコ会修道院聖堂につながっているのだそうです。

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会議の間。6歳のモーツァルトが大司教の前で初めて演奏したことで知られています。

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控えの間。謁見の際の控室として使われました。この見事なタペストリーは17世紀後半にフランドルで作られたものです。

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謁見の間。大司教が公式な謁見を行った部屋です。

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謁見の間のソファや椅子はルイ16世様式で、かなり貴重なものらしいです。

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どの部屋も派手ではありませんが、美しいですね。

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この部屋はギャラリーになっており、歴代大司教のコレクションが展示されています。天井画も美しく必見です。

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玉座の間。この部屋は赤が基調になっています。

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豪華で美しい天蓋の下には神聖ローマ帝国の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の肖像画があり、その横でおばさんが掃除機をかけています。

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白の間。一見すると白いだけの地味な部屋に見えますが、天井や壁の装飾がとても凝っていて美しいのです。

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大司教の私的な居室だったような。歴代大司教の肖像画が飾られています。

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今も使える中世の暖房器具です。
これでレジデンツの見学は終わり。あまり大きな規模ではありませんが、見ごたえはあります。
写真撮影ができるのはうれしい限りですね。ただ、併設されている17世紀以降の大司教の絵画コレクションを展示しているレジデンツギャラリー、それとザルツブルク博物館は月曜なので休館でした。

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さて、次はモーツァルトの生家です。旧市街のメインストリートであるゲドライデ通りに沿って立っています。一見すると5階建ての普通のアパートです。
入口は狭い階段。各国語の案内が貼ってありました。残念ながら写真撮影不可なので、中の写真はありません。

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中に入ると観光客や社会科見学と思しき小学生の団体で大賑わいでした。
「アリガトー!アリガトー!」と叫びながら走り回っている男の子もいます。
どういうことなのかと部屋を見渡したら、初老の日本人夫婦が男の子たちに日本語を教えていました。
モーツァルト生家では彼自身が使用したピアノやヴァイオリンなどの楽器、自筆の楽譜や手紙のほか、父レオポルト、母アンナ、姉ナンネなどモーツァルト一家の肖像画などが展示されています。
展示スペースは2フロアあり、2つの階段を効果的に使い展示スペースをうまく分けることによって、見学者が渋滞しないよう工夫しています。
モーツァルト好きならたまらない場所でしょうけど、私はそれほどでもありませんので、一通り見て20分ほどで外に出ました。

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広場に出ました。さて、昼食をどうしましょうか。

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昨日行きそびれた行列のできるホットドック屋にしましょう。ゲドライデ通りから一本入った路地裏にあるようです。高級ブティックが並ぶ、ずいぶんおしゃれな路地です。

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地図を見てもどこだかわからず、片っ端から路地に入っていたら見つけました。バルカングリル・ボスナという店で、行列こそできていないものの、裏通りにあるとは思えないほどひっきりなしに客が訪れ、ホットドックを買っていきます。
ボスナとはザルツブルク名物のカレー風味ホットドックです。ボスナを出す店は数多くありますが、このバルカングリル・ボスナはボスナの元祖にして最もおいしいと大評判。
世界中が観光客や音楽家たちに愛好され、1日2000本も売れるのだとか。ガイドブックにも必ず載っている有名店です。

味付けは5種類あります。
1 オリジナル(玉ねぎ・パセリ・カレー粉などのスパイス)
2 玉ねぎ、パセリ、カレー粉などのスパイス、マスタード
3 マスタード カレー粉などのスパイス
4 玉ねぎ ケチャップ スパイス
5 ケチャップ スパイス

要は玉ねぎ、マスタード、ケチャップの有無で分かれています。「歩き方」によるとおすすめは2番。一番辛そうです。
英語のほかになんと日本語のメニューもあり、英語で番号を言えば注文できます。

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私は2番を注文。見てくださいこのスパイスの量を。
食べてみるとうまい!パンがカリカリで、カレー粉が辛い!もちろんソーセージもうまい!マスタードとの相性も絶妙です。
店の周囲に椅子がなく、雨に打たれながら立って食べているわけですが、そんなことが気にならなくなるほどのうまさです。
これはビールが飲みたくなる味ですよ。あっという間に食べてしまいました。お値段は1個2.9ユーロ。じわじわと値上げしているようです。

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昼食はホットドックですませ、次に向かったのは旧市街の最も西にあるメンヒスベルクの展望台です。

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展望台のあるメンヒスベルクの丘へはエレベーターで昇ることができます。有料ですがザルツブルクカードを持っていればタダ。
ザルツブルクカードの威力はすばらしいです。もう元値の2倍程度は使ったかもしれません。
エレベーターは丘の上に建つ近代美術館への入口も兼ねています。ただし美術館は月曜休館。
だれもいない美術館を横目に、エレベーターを降りて展望台への扉をあけました。


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展望台からの景色です。美術館が休館で、雨が降っていることもあり、展望台にはあまり人がいません。
美術館に併設された野外カフェもまた素晴らしい景色で有名な観光スポットなのですが、美術館同様お休みでした。

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晴れていれば遠くの山々まで見渡せるんですが・・・。

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ホーエンザルツブルク城塞が見えます。この展望台からの景色はザルツブルク写真の定番。
たしかにいい眺めです。

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ビルのないヨーロッパの旧市街。いつまで眺めていても飽きません。
ただ、今日は寒いし雨が強まっているしで、体の方が音を上げました。

時刻は12時半。
予定では15時ごろまで旧市街を散策するつもりでしたが、あまりにも寒いのでこの辺で切り上げることにします。
午後は新市街のミラベル宮殿を見学した後、ザルツブルクから少し足を延ばしてナローゲージのローカル私鉄に乗りに行きます。


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