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オーストリア旅行記の第23回です。
ザルツブルクからトラウン湖畔の街グムンデンへ。
古いトラムで坂道を下ります。

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雨と寒さのためザルツブルク旧市街の散策を予定より早く切り上げ、午後からはザルツカンマーグート周辺のローカル私鉄に乗りに行きます。
ザルツブルクの東、ザルツカンマーグート地方には1両の電車が往復するような小私鉄が点在しています。

ザルツカンマーグート路線図

地図で表すとこうなります。この地図はオーストリア観光局のものを加工しています。


これから乗るのははシュテルン・ウント・ハッフェル交通(Stern & Hafferl)という鉄道会社が運行する以下の4路線です。

・トラム Gmunden Bahnhof〜Gmunden Franz-Josef-Platz

陶器で有名なトラウン湖畔の街グムンデンのトラムです。線路幅は1000mm。
国鉄グムンデン駅前から湖に向かい、街の中心部にあるFranz-Josef-Platzまでの2.3キロを10分かけてのんびり走ります。
本数は1時間に1本ですが、湖側の半分は30分間隔となります。


・トラウンゼー鉄道(Traunseebahn) Gmunden Seebahnhof〜Vorchdorf-Eggenberg

トラムの終点から歩いて10分。湖畔の駅からフォルヒドルフ(Vorchdorf-Eggenberg)駅までの14.9キロを走るローカル線です。
線路の幅は1000mmと日本のJR線より狭いのですが、グムンデン・シーバーンホフ駅(Gmunden Seebahnhof)からLembergwegまでの3駅1.2キロは国鉄からの貨物列車が乗り入れられるよう、1435mmの標準軌との三線軌条区間となっています。
本数は平日が1時間に1本、土日が2時間に1本程度。終点フォルヒドルフ駅(Vorchdorf-Eggenberg)からはフォルヒドルフ鉄道に接続します。


・フォルヒドルフ鉄道(Vorchdorferbahn) Vorchdorf-Eggenberg〜Lambach

トラウンゼー鉄道の終点フォルヒドルフ駅(Vorchdorf-Eggenberg)からウィーン〜リンツ〜ザルツブルクを結ぶ国鉄線のランバッハ駅(Lambach)に抜ける26.3キロの路線です。
線路幅はオーストリア国鉄や京成と同じ標準軌の1435mm。本数は平日が1時間に1本、土日が2時間に1本程度。
グムンデンからランバッハまで通しで切符を買うことができます。ただしトラウンゼー鉄道とは線路幅が違うため直通列車の運行はなく、必ずVorchdorf-Eggenbergで乗り換えとなります。
地図を見る限りトラウンゼー鉄道とは1本の同じ路線としか見えないのですが、なぜ線路幅をわざわざ変えているのか謎です。


・アッターガウ鉄道(Attergaubahn) Vöcklamarkt〜Attersee

ウィーン〜リンツ〜ザルツブルク間の国鉄の中間駅、フェックラマルクト駅(Vöcklamarkt)からアッター湖畔のアッターゼー駅(Attersee)までの15.3キロを結ぶ路線で、線路幅は1000mm。
終点のアッターゼーは湖畔の行き止まり駅です。本数は平日が1時間に1本、土日が2時間に1本程度。ただしアッターゼー付近では区間運転があり、日中30分おきとそこそこ運転されています。


海外の鉄道は資料が少なく、上記の説明もドイツ語版wikipediaなどを見て書いています。
日本の鉄道路線なら本やwebに写真やデータがたくさんありますが、海外の、特に田舎を走る小私鉄の情報は無いに等しく、どんな路線なのかは乗ってみないとわかりません。
それが海外の鉄道に乗るむずかしさであり、楽しさでもあります。
とは言っても鉄道会社のホームページやオーストリア国鉄のホームページで時刻表は調べられますので、昔に比べれば乗りに行くのはずいぶん楽になりました。


さて、時刻は9月19日、午後12時を回ったところです。
今日明日と雨が続くため、当初の予定を変更する必要に迫られました。
夜ホテルの部屋で時刻表を調べ、新しい旅程を以下のように組みなおしました。
こういう時日本からノートPCを持参すると便利です。

ザルツブルク中央駅 13:10発 → アットナング・プッハイム駅 13:58着 国鉄
アットナング・プッハイム駅 14:09発 → グムンデン駅 14:23着 国鉄
グムンデン駅 14:29発 → グムンデン・フランツヨーゼフプラッツ駅 14:39着 トラム 徒歩移動
グムンデン・シーバンホフ駅 15:00発 → フォルヒドルフ・エッゲンベルク駅 15:26着 トラウンゼー鉄道
フォルヒドルフ・エッゲンベルク駅 15:29発 → ランバッハ駅 15:54着 フォルヒドルフ鉄道
ランバッハ駅 15:57発 → フェックラマルクト駅 16:35着 国鉄
フェックラマルクト駅 16:39発 → アッターゼー駅 17:04着 アッターガウ鉄道
アッターゼー駅 18:00発 → フェックラマルクト駅 18:25着 アッターガウ鉄道
フェックラマルクト駅 18:36発 → Steindorf bei Straßwalchen駅 18:59着 国鉄
Steindorf bei Straßwalchen駅 19:13発 →  ザルツブルク中央駅 19:44着 国鉄

まずザルツブルクからアットナング・プッハイム駅に行きハルシュタット方面の列車に乗り換えてグムンデンへ。そこからグムンデンのトラムとトラウンゼー鉄道、フォルヒドルフ鉄道に乗車し国鉄ランバッハ駅へ。
そこからフェックラマルクト駅(Vöcklamarkt)まで国鉄の快速列車に乗り、アッターガウ鉄道を往復してザルツブルクに戻るという行程です。

我ながら完璧なプランニングなのですが、完璧すぎてどの駅も乗り換え時間10分以内になってしまいました。
1本でも遅れると後の予定が大幅に狂います。遅れても次の列車に乗れば良いのですが、これから1時間に1本のローカル線に乗るだけに、何もない駅で1時間待つのはできれば避けたいものです。


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そんなわけで、ミラベル宮殿を見学した私はバスでザルツブルク中央駅に向かい、ここからまず13:10発のウィーン行特急列車(OEC865)に乗り、アットナング・プッハイム駅(Attnang-Puchheim)を目指すことにしました。

ところが幸先が悪いことに、ザルツブルク中央駅(Salzburg hbf)13:10発の特急列車が時間になっても到着せず、結局10分遅れの13:21に発車しました。
特急列車は雨の中突っ走りましたが、遅れを取り戻すことはできず10分遅れの14:10にアットナング・プッハイム駅(Attnang-Puchheim)到着。
グムンデンに向かうシュタイナッハ・イルドニング(Stainach-Irdning)行のREX3450列車は14:09発ですから間に合いません。

がっかりしかけましたが、到着間際に車掌がグムンデン方面行の列車の発車番線を案内していました。
特急を降りて目指すホームを見ると、まだ列車がいた!
どうやら遅れた特急を待っていてくれたようです。結局3分遅れの14:12に発車しました。

1時間に1本のしかない列車への乗継を無事にこなしました。しかし安心するのはまだ早いです。
グムンデン(Gmunden)に向かう列車は3分遅れたまま走っています。グムンデンの到着予定は14:23、グムンデン駅前からのトラムは14:29。これを逃すと次は1時間後。またまた綱渡りです。

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グムンデン駅(Gmunden)に到着したのは4分遅れの14:27。まだ間に合いそうです。
駅の外を見たらトラムがいます。急いで乗り込みました。

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乗車は前扉から。どうやら乗車時に行先を告げて運賃を払うシステムのようです。
私は「終点のフランツ・ヨーゼフプラッツまで」と告げると、「ラウンドトリップ?ワンウェイ?」と聞かれました。
ラウンドトリップは往復、ワンウェイは片道です。私は「片道」と告げ、1.8ユーロを眺めました。2キロちょっとしかありませんから運賃も安いです。

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席に座りほっと一息。車内は座席の半分が埋まっています。それにしてもずいぶん古いトラムです。床も窓枠も木でできていますね。
この路線は1894年に開通した歴史ある路線で、私が乗っているこの車両は1952年に製造されたものです。

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トラムは定刻の14:29に発車。釣り掛け音も高らかに住宅地を走ります。

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途中テニスプラッツという電停がありました。テニスコートが近くにあるのでしょうか。

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途中での乗り降りはほとんどありません。雨がひどくなってきました。

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湖に近づいたのでしょう。トラムは街の中をカーブしながらゆっくりと下っていきます。

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カラフルな色の建物が並んでいます。

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14:40に終点のフランツ・ヨーゼフプラッツに到着。皇帝の名を冠していますが、特に何もありません。電停を示すポールが立っているだけです。

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電停の周囲には店が並んでいます。道路を渡った先には湖が見えます。

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電停の先へは旧市街の中心部へと続く道があります。実は1975年までは200メートル先の市役所の近くまでトラムが延びていました。

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現在はここで廃止されてしまい、線路が無残にちょん切られています。
しかし、最近トラムが見直され、輸送力増強の一環として、トラムをトラウンゼー鉄道の終点グムンデン・シーバーンホフ駅まで延長しようという計画があるそうです。

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グムンデンの中心部を歩きます。陶器で有名な街ということですが、それらしき店は見当たりません。ほかの場所にあるのでしょうか。
今度乗るのはトラウンゼー鉄道。グムンデンの町はずれにあるグムンデン・シーバーンホフ駅から出ています。
次の列車は15:00発。まだ30分ほど時間があります。
ただ、問題は肝心の駅がどこにあるのかよくわからないことです。
地球の歩き方の地図には駅が書いてありません。グーグルマップでおおよその見当をつけてきましたが、正確とは限りませんし・・・。とにかく歩きましょう。

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しばらく歩くと広場に出ました。

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バス停や街のインフォメーションボードがあります。迷ったら誰かに聞こうと思ったのですが、周囲には誰もいません。
晴れていれば人でにぎわうのでしょう。

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広場の周囲には立派な建物が集まっています。

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そして広場の先には湖が見えます。トラウン湖です。
湖には白い雲が垂れ込め、対岸の山々を覆い隠してしまっています。

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遊覧船が停泊していました。

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しばらく湖を眺めます。寒い・・・。
湖沿いを南に歩くと湖に張り出した古城があり、グムンデンの観光スポットになっているらしいのですが、この横殴りの雨では行く気になれません。

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教会があります。
それにしてもグムンデン・シーバーンホフ駅(Gmunden Seebahnhof)はどこにあるのでしょう。この先にあるはずなのですが。

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橋を渡ります。おそらく駅はこの先です。
風が強くなりました。大粒の雨が横殴りで降っているのに、まともに傘をさせません。

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なんとか傘を折らずに橋を渡ることができました。駅はどこだ?案内表示は?

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小さな案内表示を見つけ、メインストリートから曲がりました。

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トラムの終点から歩いて15分。本当にこの先を行けば駅があるのか不安になってきたころ、ようやく踏切が見えました。

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お!ホームです。バス停のような赤い建造物に「グムンデン・シーバーンホフ(Gmunden Seebahnhof)」の文字。
え?これが始発駅?


次回に続きます。


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