
オーストリア旅行記の第24回です。
グムンデンからローカル私鉄に乗りました。1両の古い電車は草原を快走します。
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国鉄グムンデン駅からトラムに乗ってグムンデンの中心部に向かい、さらにそこから雨の中15分歩いてトラウンゼー鉄道の始発駅グムンデン・シーバーンホフ駅(Gmunden Seebahnhof)にたどり着きました。
この駅からトラウンゼー鉄道とフォルヒドルフ鉄道を乗り継いで国鉄ランバッハ駅まで行きます。
トラウンゼー鉄道(Traunseebahn)はグムンデン・シーバーンホフ駅(Gmunden Seebahnhof)〜フォルヒドルフ駅(Vorchdorf-Eggenberg)間の14.9キロを走ります。
線路幅は1000mmと日本のJR線より狭いのですが、Gmunden Seebahnhofから3つ目のLembergweg駅までの1.2キロは国鉄からの貨物列車が乗り入れられるよう、1435mmの標準軌との三線軌条区間となっています。
本数は平日が1時間に1本、土日が2時間に1本程度。終点のフォルヒドルフ駅(Vorchdorf-Eggenberg)でランバッハに向かうフォルヒドルフ鉄道に乗り換えとなります。
フォルヒドルフ鉄道(Vorchdorferbahn)はフォルヒドルフ(Vorchdorf-Eggenberg)〜国鉄ランバッハ駅(Lambach)間26.3キロの路線です。
線路幅はオーストリア標準軌の1435mm。本数は平日が1時間に1本、土日が2時間に1本程度です。
トラウンゼー鉄道もフォルヒドルフ鉄道もシュテルン・ウント・ハッフェル交通(Stern & Hafferl)という鉄道会社が運行しています。しかも地図上は1本の路線なのに、線路幅が違うため直通はできません。
接続する列車はどれも数分待ちなので時間のロスは少ないのですが、それでもやっぱり乗り換えは面倒です。なぜこんなことになっているのでしょうか。

トラウンゼー鉄道の始発駅、グムンデン・シーバーンホフ駅(Gmunden Seebahnhof)です。2両分の屋根のないホームとバス停のような簡素な待合室しかありません。
切符を買う場所も券売機もありません。おそらく車内で買うのでしょう。客が数人待合所の中で待っています。
後で調べたところ、今は更地になっている場所に数年前までちゃんとした駅舎があったようです。
なぜ取り壊したのかわかりませんが、調べたところどうやらこの駅にホテルを建てる計画があったが、行政がらみの不正が発覚し工事が止まっているとかなんとか。
グムンデン駅からのトラムをここまで延伸し、トラウンゼー鉄道の車両が直接国鉄駅前に乗り入れる計画がありますから、それとも関係あるのかもしれませんね。

シーバーンホフの名の通りホームの奥に遊覧船乗り場があります。
レールが3本ありますね。1000mmのゲージと1435mmの標準軌の列車が両方走れるようになっています。
数年前までは国鉄から旅客列車の乗り入れがあったようですが、今はありません。

次の列車は15:00発。発車5分前になってようやく到着しました。
1両編成のいかにも古そうな電車です。調べたら1954年製の「ET 23 111」とのこと。50年以上も走り続けている古強者でした。

ちょうど学校が終わった時間なのでしょう。学生などが10人ほど降りました。

車内に乗り込みました。内装は数年前にリニューアルされたのでしょう。椅子も新しく、汚れや落書きもほとんどありません。
50年以上前の古い車両ですが、大事に使っていることがわかります。

席に座ると運転手がやってきました。私は英語で「ランバッハまで、片道1枚」と告げ、現金を払って切符を購入。
日本でも乗り越し精算に使うような手持ちの機械から紙の切符が出てきました。ランバッハまで5.5ユーロです。
どうやら車掌のいないワンマン運行のようです。

15:00に数人の客を乗せて発車。大きな釣り掛け音を響かせながら住宅地を抜けます。

大きな駅に到着。雨で景色が良く見えません。

市街地を抜けると畑や草原が広がります。

広々とした、いい景色です。

1両の電車は乗降がない駅を容赦なく飛ばします。
駅と言ってもホームすらなく、掘っ立て小屋のような待合室しかない、まるでバス停のような駅がほとんどでした。

列車は60キロ程度で走っています。意外とカーブが多いです。

草原をのんびり走り、15:26にフォルヒドルフ駅(Vorchdorf-Eggenberg)に到着。ここで線路幅が1000mmから1435mmに広がり、フォルヒドルフ鉄道に乗り換えです。
ホームがなく、降りたら地面でした。

これは鉄道マニア垂涎の光景ですよ。古い車両が並んでいます。
左の車両は「ET 22 136」で1953年製。右の車両は「ET 24 103」でなんと1912年製。御年99歳の大ヴェテランです。

フォルヒドルフ駅到着後すぐに接続する電車がやってきました。これまた古そうな電車です。
「ET 20 111」で1953年製とのこと。

この電車は15:29発のフォルヒドルフ鉄道ランバッハ行です。
駅構内をうろうろしたいのは山々ですが、この電車を逃すと次の次に乗る予定のアッターガウ鉄道で日が暮れてしまいます。
後ろ髪引かれる思いで電車に乗り込みました。

フォルヒドルフ駅(Vorchdorf-Eggenberg)の駅舎です。

かわいらしい駅舎ですね。運転手が出てきました。

先ほど乗った車両と異なり、内装がリニューアルされていないようです。時代を感じさせますね。でもきれいに磨かれており、汚れや落書きはほとんどありません。

15:29に発車。数人の学生を乗せ、列車は釣り掛け音を響かせながら住宅地を抜けます。

やがて田園地帯や牧草地帯が広がるのんびりした光景になりました。
ここは駅です。ホームも駅舎もありません。看板に貼られた時刻表だけが駅だと主張しています。
こんな駅でも乗降があり、家路を急ぐ学生が雨の中降りていきました。

この列車もワンマン運行で、乗降のない駅は止まらず飛ばしてしまいます。
降車ボタンなどという洒落たものはありませんので、降りる場合はこうして運転手に声をかけなければいけません。

比較的大きな駅に着くと子供たちが10人ほど乗ってきます。学校があるのでしょう。彼らは人家が少ないバス停のような駅で1人、また1人と降りていきます。

上下の行き違いのある大きな駅では1分ほど止まります。
私が荷物を置いたまま通路の反対側の席に移動したところ、運転手が飛んできて「この荷物は誰のものですか?」と聞いてきました。
あわてて「これは私のものです」と言い、席に戻りました。

川を渡ります。のんびりした景色でいいですね。晴れていればもっとよかったのですが。

国鉄ランバッハ駅(Lambach)に間もなく到着です。

15:54。ランバッハ駅に(Lambach)定刻通り到着。国鉄駅のホームの先っちょに停車しました。

次の列車は15:57発の快速列車。これを逃すと40分待ちなので、間に合ってよかったです。まだ列車は入線していません。反対側にはリンツ方面行の列車が止まっています。

ちょっとだけ駅の外に出てみました。何もない駅です。

駅舎内。誰もいません。

時刻表が貼ってあります。

時刻表の文字はかなり細かく、発車時刻の横に種別、主な駅の到着時刻が書いてあります。
また、国鉄だけでなく、16:02発の列車を見ても分かる通りフォルヒドルフ鉄道の時刻も載っています。
日本の駅に貼ってあるものよりも親切ですね。

15:57発の快速列車がやってきました。車内は空いています。

雨の中走る快速列車。とある駅では古い客車が止まっていました。
それはいいのですが列車がまた遅れだしています。
この列車は次に乗るアッターガウ鉄道(Attergaubahn)の始発駅であるフェックラマルクト駅(Vöcklamarkt)に16:35に着く予定ですが、すでに途中駅を10分遅れて出発しています。
アッターガウ鉄道の発車時間は16:39。このままでは間に合いません。

結局フェックラマルクト駅(Vöcklamarkt)には9分遅れの16:43に到着。今日は列車の遅れにヒヤヒヤしっぱなしです。
ですがどうやらオーストリアのローカル私鉄は国鉄が遅れても連絡を取ってくれるようです。16:39発のアッターガウ鉄道の電車は、我々の到着を待っていてくれました。
次回はアッターガウ鉄道に乗り、アッター湖畔の街アッターゼー(Attersee)を目指します。
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