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G.G.佐藤が千葉ロッテマリーンズの入団テストを受けるということで、千葉県鴨川市で行われている千葉ロッテの秋季キャンプに行ってきました。

G.G.佐藤は今年イタリアのプロ野球チームフォルティチュード・ボローニャ1953でプレーしました。テレビで何度か取り上げられたのでご存知の方も多いでしょう。
かく言う私も5月にボローニャにて現地観戦を敢行し、その観戦記をブログにアップしました。

イタリアでG.G.佐藤に会ってきた! イタリア野球観戦記 前編
イタリアでG.G.佐藤に会ってきた! イタリア野球観戦記 後編

ところが、イタリアになじんでいたはずのG.G.佐藤がリーグ戦終了後解雇されてしまったのです。
球団側が発表した理由は「G.G.佐藤がリーグ戦終了後に行われるカップ戦、コパ・イタリアへの帯同を拒否したため」とのことでした。

なぜ?G.G.佐藤がボローニャを解雇された!

球団の言い分だけではG.G.佐藤が一方的に悪いかのような印象を持ってしまいますが、本当にそうなのでしょうか。
実際にG.G.佐藤やイタリア野球関係者に取材した方のブログを読むと、どうやら双方の誤解やコミュニケーション不足だけでなく、もっと複雑な事情があるようです。


GG佐藤退団の真相からみる日伊野球の違い (阿佐智の「アサスポ・ワールド・ベースボール」)

上記のエントリーの要旨をまとめてみましょう。

・問題となったカップ戦のコパ・イタリアは外国人出場不可なので帯同を免除されていたが、直前になって球団から突然帯同を求められ、拒否したら解雇された。
・G.G.佐藤は球団側より今シーズンは解雇するが、来シーズンは契約したいと言われた。
・G.G.佐藤は選手としての契約で、コーチ兼任ではなかった。
・イタリアの一部報道では怒ったG.G.佐藤が自分のユニフォームをゴミ箱に捨てたとあるが、そのような事実は無い。
・G.G.佐藤の解雇は来季に予定されるイタリアプロ野球の外国人選手枠削減の流れに対応しているのではないか。


喧嘩別れかと思いきやそうではなく、なんと解雇したはずのボローニャ側がG.G.佐藤に来季のオファーを出していたというではありませんか。
この方の取材によればボローニャの球団社長とGMは「我々はGG佐藤を来年も受け入れる準備がある」と口をそろえているそうです。
だったらなぜ解雇したのでしょうか。良く分からない話ですが、一筋縄ではいかないのがイタリアなのでしょう。外国で働くことの難しさが良く分かる話です。


ともあれ、行き場を失ったG.G.佐藤は富山に本拠を置く社会人野球チーム「ロキテクノベースボールクラブ」にコーチ兼任選手として身を置くことになりましたが、G.G.佐藤の恩師である伊東勤がロッテの監督に就任したことで事態が急転。西武時代にG.G.佐藤をドラフト指名し、主力選手に育て上げられた恩に報いるため、今日から行われる入団テストにNPB復帰を賭けることになったのです。



それでは、入団テスト初日のG.G.佐藤がどのようなプレーを見せたのか、詳しくレポートしていきましょう。

11月10日の秋季キャンプは午前中がバッティング練習、午後は紅白戦です。
今日からキャンプに参加したG.G.佐藤はイタリアプロ野球のフォルティチュード・ボローニャのユニフォームで登場。
ボローニャであのユニフォームを見た数少ない日本人の一人としては、まさかボローニャのユニフォーム姿を再び、それも千葉の鴨川で見られるとは思いませんでした。
とても不思議な気分です。

午前中のG.G.佐藤はフリーバッティングやティーバッティングで汗を流しました。
堀コーチによるトスバッティングは遠慮しているようでしたね。
一人でいることが多かったG.G.佐藤ですが、岡田だけは積極的に話しかけていました。
岡田も育成契約から這い上がった苦労人。他人の苦労が分かるのでしょう。いい男です。

20分の休憩後、12時からは紅白戦です。
G.G.佐藤は紅組の3番DHで出場。第1打席は空振りの三振に倒れます。
第2打席はセカンドライナー。鋭い打球でしたが野手の正面でした。
G.G.佐藤は途中からレフトの守備につき、レフトフライを無難に捕球していました。守備もいけそうです。

そして同点で迎えた第3打席。G.G.佐藤はレフト前に勝ち越しタイムリーヒットを放ちました。
1塁を駆け抜けて思わずガッツポーズのG.G.佐藤、ファンからの声援だけでなく、紅組ベンチからも暖かい拍手が送られていました。
このタイムリーで完全にナインと打ち解けたようで、ベンチでは他の選手と並んで談笑する姿が見られました。

結局紅白戦は3−1で赤組の勝利。G.G.佐藤は3打数1安打1打点で、勝利打点を叩き出す活躍を見せてくれました。
試合後はマスコミからの取材を受け、球場外で待っていたファンのサインに応じていました。
小雨が降る中30分かけて、そこにいたファン全員に対してですよ。すばらしいですね。

報知によればG.G.佐藤はこう語ったそうです。
「サインは本塁打を打つより大事だから。今の時代は特にね」
「みんな、とにかく野球が好きだった。自分も原点を思い出したよ」
さすが苦労人。言うことが違います。

そこで私もG.G.佐藤に声をかけようと近づいてみたのですが、なんと声をかける前にG.G.佐藤が私に気づきました。
どうやらボローニャで会ったことを覚えていてくれたようです。

「マリンブルーの風さんですよね。ブログ読んでますよ」

嬉しいです。プロ野球選手というのはファンにって憧れの存在。
そんな人から自分のブログを読んでいると直接言ってもらえるなんて!
言葉に表せないほど感動しました。もう入団決定や!

「G.G.佐藤選手。ようこそロッテへ」
「まだ決まってないですよ」
「あっ・・・いや・・・あの!がんばってください!待ってます!応援してます!」

感動のあまり思わず先走ってしまいました。入団テストをがんばってくださいと言いたかったのですが。
G.G.佐藤は今日から3日間テスト受け、合否が決まるそうです。私の中では入団決定してしまいましたが、最終的には伊東監督やフロントがじっくり判断することになるでしょう。

私が5月にボローニャで「今年ロッテに来てほしかった」と直接伝えたG.G.佐藤が、本当に来てくれるかもしれません。
今私はとてもドキドキしています。

もちろん私の個人的な願望を抜きにしても、G.G.佐藤はまだやれます。
右の代打として、外野手の一角として、まさかの時のキャッチャー要員として。
なによりも異国で苦労した経験は必ずマリーンズにとってプラスになるはずです。
G.G.佐藤がマリーンズの一員になれることを祈っています。


GG佐藤 ロッテ入団テストで決勝打(デイリー)

ロッテは11日、鴨川秋季キャンプで元中日の佐伯貴弘内野手、元西武のG・G・佐藤外野手をテストした。
そろって紅白戦は3番・DHで出場。G・G・佐藤は同点の七回、1死三塁で打席に立ち、左前に決勝打を放った。
「感想?“キモティウイー”ですね。“キモティウィー”は“キモティー”の最上級です」と持ちネタを使って最上級の喜びを口にした。
テストは13日までの3日間行われる予定。「千葉出身なので、最後は千葉でできたらうれしいと思う」と話した。


【ロッテ】G佐藤久々「キモティー」打(ニッカン)

 G・G・佐藤外野手(34=元西武)が久々の「キモティー」打だ。千葉・鴨川で行われているロッテ秋季キャンプで11日、紅白戦が行われた。この日からテスト生として参加したG・G・佐藤は紅組の3番・指名打者で出場。2打席凡退の後、7回1死三塁の好機に打席が回ってきた。「声援がすごかった」と3球目を左前にはじき返す逆転の適時打。3打数1安打1打点の活躍を見せた。

 試合後、G・G・佐藤は「バッティングセンターでマエケンや内海と戦って調整した」とニヤリ。イタリアから帰国後、引退を考えていたが「夢をかなえてくれた恩人、伊東監督に喜んでもらいたい。(出身地の)千葉で最後に野球ができたら」と合格へ意気込んだ。





では、今日G.G.佐藤を写真で追ってみましょう。


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今年もやってきました鴨川キャンプ。

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午前中は打撃練習。G.G.佐藤がフリーバッティングで汗を流しています。

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堀コーチによるトスバッティングを辞退して所在無げなG.G.佐藤。まだチームの一員で無いからか、遠慮があるようです。

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素振りをするG.G.佐藤。

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大塚コーチと話すG.G.佐藤。

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おそらく午後の紅白戦の段取りについて話しているのでしょう。

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苦労人の岡田がG.G.佐藤に積極的に話しかけていました。いい男です。


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ティーバッティング中に伊東監督と話すG.G.佐藤。

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ティーバッティング。

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ティーバッティング

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ボールを片付けるG.G.佐藤。

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工藤と話すG.G.佐藤。

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紅白戦開始。

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G.G.佐藤は紅組の3番DHで出場。まさかボローニャユニのG.G.佐藤をもう一度、それも千葉の鴨川で見られるとは思いませんでした。不思議な縁を感じます。

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構えに入ります。

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第一打席。

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ファールは打ちますが。

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空振り三振でした。

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工藤や細谷と話すG.G.佐藤。

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途中からレフトの守備につきました。本来ならDHは守備に回れませんが、紅白戦なのでその辺は緩いです。

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センターの工藤となにやら話しています。

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レフトに打球が飛んだ!

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捕りました。

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守備も大丈夫!

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G.G.佐藤の第二打席です。

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打った!

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鋭い打球でしたがセカンドライナーでした。

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1−1の終盤。スコリングポジションにランナーが進みます。ネクストで控えるG.G.佐藤。

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3打席目。

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打った!

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打球はレフトへ!

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ランナーがホームイン!勝ち越しです。

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思わずガッツポーズのG.G.佐藤。観客席から歓声と暖かい拍手が送られます。

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ベンチもG.G.佐藤を祝福。

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清田のヒットで2塁へ。しかし後続が倒れてホームインはできませんでした。

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ベンチに迎えられるG.G.佐藤。

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ナインと打ち解けられたでしょうか。

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試合終了。G.G.佐藤が勝利打点!3−1と紅組勝利です。

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今日の試合の総括。

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試合後にインタビューを受けるG.G.佐藤。

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「現役を続けたい。最後は出身地の千葉でプレーしたい」と力強く語っていました。
取材というよりも、G.G.佐藤を特集する番組の一場面として使われそうですね。

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球場外に居合わせたファン全員からのサインに応えるG.G.佐藤。

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ファンと言葉を交わしながら、丁寧にサインしていました。ファンサービスの鏡です。

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サインを終えたG.G.佐藤は、「応援ありがとうございました」とファンにつげ、ファンの声援を受けながら去っていきました。
写真はサイン終了後に記者からの囲み取材を受けるG.G.佐藤です。

入団テストはあと2日。とにかくがんばってほしいです。