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イタリア・スイス旅行記の第12回です。
3日目の4月29日もヴェネツィア散策です。
サンジョルジョ・マッジョーレ教会の鐘楼からヴェネツィアの街を眺め、その後サンマルコ広場のドゥカーレ宮殿とコッレール博物館を見学しました。


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■ 3日目 2012年4月30日 月曜日

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2012年4月30日午後2時34分。サン・ジョルジョ・マッッジョーレ教会にやってきました。
サンマルコ広場の対岸にある小さな島に建つ教会で、大理石が眩しいです。

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サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会はパッラーディオによって7世紀に建てられた教会です。
白い大理石を基調とした内装で、派手さはなく落ち着いています。
不思議な透明感が漂っていますね。中の空気がとても澄んでいるように感じます。
外の真夏のような暑さとは別世界です。私はしばらく教会内で休憩しました。

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教会には様々な宗教画があります。

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これまた見事な銅像ですね。後ろのパイプオルガンもすばらしいです。

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この絵はティントレットによる最後の晩餐です。
最後の晩餐と言えば正面にテーブルがあってイエス・キリスト以下が一列に並ぶ構図が一般的ですが、このティントレットの最後の晩餐は机が斜めになっており、奥行きのある絵になっています。

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教会内を見学して回ります。

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美しい銅像。

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さて、このサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会の目玉はなんといっても鐘楼です。
エレベーターで高さ60メートルの鐘楼に登るとヴェネツィアの景色を360度堪能できるのです。
しかも天気は晴れ。最高の景色に恵まれました。

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サン・マルコ広場を正面に望みます。

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塔の北側。サン・マルコ広場を中心としたヴェネツィア遠景です。

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塔の東側。サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会が見えています。
カナル・グランデとジューデッカ運河の分岐点です。

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ジューデッカ運河とジューデッカ島。

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ヴェネツィア本島の東側です。

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いたるところに教会がありますね。

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東側の景色です。遠くにリド島が見えています。

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リド島。南北に延びる細長い島で、ヴェネツィアの島では唯一自動車が走っています。

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南側。ジューデッカ島がカーブしながら延びています。

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ジューデッカ運河は大小さまざまな船が行きかっています。

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サン・マルコ広場を望遠で撮ってみました。人がたくさんいます。

サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会の鐘楼からの景色はすばらしいです。
はっきり言ってここに登ってしまえばサンマルコ広場の鐘楼にわざわざ長時間並ばなくてもいいのではないでしょうか。
地球の歩き方の評価は低すぎるのではないかと思います。結局私は15分ほど景色を見て下に降りました。

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2番系統の水上バスに乗ってサン・マルコ広場に向かいました。

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仮面武道会のコスプレをした二人。近づいて撮影するとお金を要求されますから、望遠レンズが便利です。

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15:30、サン・マルコ広場のドゥカーレ宮殿に入りました。
すでにネットでチケットを購入しており、プリントアウトした紙を見せるだけでOKです。
チケットはサンマルコ広場に面したコッレール博物館や国立マルチャーナ図書館、国立考古学博物館との共通券になっており、値段は12ユーロです。
午前中あれほど伸びていた長蛇の列が無くなり、5分もかからず中に入ることができました。

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中に入ると見事な中庭が広がっていました。装飾が素晴らしいですね。

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ドゥカーレ宮殿はヴェネツィア共和国の行政庁・裁判所・総督官邸などを兼ねた宮殿で、要するにヴェネツィアの政治的な中心でした。9世紀に建設され、16世紀には現在の形になったそうです。

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2階から上に上がるには荷物チェックがありました。回廊を歩きます。

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回廊から中庭を見下ろします。

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階段を上がれば美術館です。残念ながらここから上は撮影禁止でした。
美術館内は十字軍がらみの絵が多く展示されていました。
このドゥカーレ宮殿の目玉は3階にある大評議の間でしょう。ヴェネツィア共和国の議員たちが議論を交わしたこの部屋は奥行が53メートル、幅が25メートルもあり、ヨーロッパの宮殿でもここまで広い部屋はそうありません。
この大評議の間の正面には世界最大の油絵と言われるティントレットの「天国」が飾られています。とにかく大きい!
大きすぎて訳が分かりません。天井画のヴェロネーゼによる「ヴェネツィアの大勝利」も見事です。

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館内から外を眺めます。建物の装飾が美しいです。イスラムの影響も若干受けているのだそうです。

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美術館から順路にしたがって溜息の橋を渡ると雰囲気が一変。ここからはかつての牢獄の跡なのです。
窓には鉄格子がはめられ、重苦しい雰囲気です。ここでは昔の牢屋を見学することができます。

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中庭に戻ってきました。この階段は巨人の階段と言われ、装飾がとてもすばらしいのです。

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1時間ほど見学し、16:40に宮殿を出ました。たくさんの人が集まるサン・マルコ広場は相変わらずにぎやかです。
広場を囲むカフェにはそれぞれステージが設けられ、こうしたミニオーケストラが演奏されていました。
隣で別の楽団が演奏してようがお構いなしなので、ちょっとうるさいです。

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サン。マルコ寺院を正面から。午前中は曇っていたので、だいぶ印象が違って見えます。

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再び2番系統の水上バスにのってカナル・グランデを横断し、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会にやってきました。

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サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会は16世紀から17世紀に猛威をふるったペストが治まったことを聖母マリアに感謝する目的で、1630年に建設されました。「サルーテ」とはイタリア語で「健康」という意味です。
ヴェネツィアン・バロックの最高傑作と謳われる、大きなクーポラが印象的な美しい教会で、ヴェネツィアを紹介する写真には必ずといっていいほどこの教会が出てきます。

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建物内は広く、落ち着いた雰囲気です。装飾も華美ではありません。

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祭壇はとても精巧で美しいです。

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それにしても見事な彫刻ですね。

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しばらく見学して教会の外に出ました。またサン・マルコ広場に戻らねばなりません。

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カナル・グランデを渡るには橋の他に「トラゲット」と呼ばれるゴンドラを使った渡し船があります。
普通ゴンドラに乗るには1艘あたり100ユーロ以上かかりますが、トラゲットに乗るだけなら3ユーロ程度で済みます。気軽にゴンドラを体験できるとあって観光客に人気があり、サルーテ教会の近くの乗り場には長い列ができていました。

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トラゲットは一度に6人程度しか乗れませんから、これではいつまで待つかわかりません。私はあきらめて水上バスでサンマルコ広場に戻りました。

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水上バスを降り、サンマルコ広場のコッレール博物館に向かって歩きます。時刻は17時過ぎ。今日は19:15からゴンドラ・セレナーデというゴンドラ乗合ツアーに参加する予定です。まだ時間がありますね。

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教会があったので入ってみると、合唱団が聖歌を歌っていました。教会内の席はふさがり、立ち見になっています。プロではなさそうで、おじさんおばさんが主体です。ですがさすがに芸術の国イタリア。かなり上手で、2曲ほど聴きました。
もうちょっと聴いていたかったのですが、これから向かう予定のコッレール博物館は19時閉館なので、時間が無くなってしまいます。私は後ろ髪をひかれながら教会を出ました。

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サン・マルコ広場に面したコッレール美術館にやってきました。どうしても見たいものがあるわけではないのですが、チケットが先ほど見学したドゥカーレ宮殿と共通券になっており、行かないともったいないと思ったのです。
クリムト展もやっていますが、まずは正規の展示から見学しましょう。

残念ながらここも写真撮影不可です。コッレール博物館には中世ヴェネツィアの生活や風俗がわかる展示が多く、なかなか勉強になります。当時のガレー船の模型が見事でしたね。ほかにも中世ヴェネツィアの金貨や古地図、生活に使われた道具や食器、十字軍に関連した絵画や宗教画など、様々な種類の展示物がありました。
ただ、ここは出口トラップが多いです。出口の表示に向かって進んでいくと、まだ見ていない部屋があるのに出口にたどり着いてしまうのです。そのたびに「おいおいまだ見終わってないのに出口かよ」と引き返すわけですが、どういうわけか同じようなことを何度も繰り返してしまいました。コッレール博物館の館内はわかりにくく、案内も不親切です。

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18:20ごろのコッレール博物館を出ました。博物館自体は19時まで開いているのですが、チケット売り場は18時で閉まるため、残念ながらクリムト特別展には入れませんでした。
ゴンドラに乗れるゴンドラ・セレナーデのツアー集合時間あと1時間弱ありますので、先ほど聖歌隊が歌っていた教会に行ってみました。歌はとっくに終わっており、人気がなくなった教会はとても静かでした。

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ゴンドラに乗る前にトイレを済ませておきましょう。サン・マルコ広場の近くには有料の公衆トイレがあります。1ユーロ硬貨をゲートに投入して中に入るとお兄さんが清掃中。使っていいとのことなので用を足して外に出ました。


次回はゴンドラ・セレナーデ。カンツォーネの演奏もある乗合のゴンドラツアーに参加します。





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