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ポルトガル旅行記の第5回です。
2日目の9月16日はシントラ観光です。
シントラの王宮を見学しました。


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■ 2日目 2012年9月16日


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シントラからマサス海岸に向かうレトロなトラムを往復し、11時前にシントラに戻ってきました。

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次はシントラの中核をなす観光スポットであるシントラ王宮に移動します。
駅前のバス乗り場にはシントラ王宮などの観光スポットに向かう観光客による大行列ができていました。

シントラは急な坂が多く、しかも各観光スポットが離れているため、シントラの観光スポットを循環する434系統のバスを利用するのが便利なのですが、このバスは停留所一つ分乗るだけで5ユーロも取られるボッタクリバスなのです。リスボンからシントラまで40分電車に乗って約2ユーロですからいかに値段設定がおかしいかおわかりいただけるでしょう。
ボッタクリを避けるためにはリスボンで電車+バスの1日乗車券か、シントラ観光案内所かバス車内でバス1日乗車券を買う必要があります。電車賃を考えればリスボンで買うのが一番お得です。ロカ岬も行くならリスボン一択ですね。

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434系統はだいたい15分間隔で動いており、次のバスは11:05発。待つほどもなくバスがやってきました。
乗車の際に1日乗車券を見せるか、運賃を払って乗車します。意外と5ユーロ払う客が多いです。事前の情報収集は大事ですね。

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超満員のバスはシントラの急坂を登り、6分ほどで王宮に到着。王宮を通り過ぎたところにバス停がありました。

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王宮の正面に出ました。王宮とは思えないほど質素ですが、シントラの王宮は12世紀ごろからポルトガル王家の居城となり、14〜16世紀ごろの建物が今も残る、歴史的にも貴重な場所なのです。このため王宮を含めたシントラの宮殿群や城壁や街並みは「シントラの文化的景観」として世界遺産に指定されています。
なお、現在のシントラ王宮は国の重要文化財として一般の見学を受け入れています。

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王宮の周辺には上品な建物が並んでいます。ただ渋滞が激しいです。

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11:18に入場。
建物内で入場券を買いました。シントラ王宮単独で買うよりも、他の場所との共通券を買った方がお得ですし、並ぶ手間も省けます。
シントラの主要観光スポットであるシントラ王宮、ムーア人の城跡、ペーナ宮殿の3点セットの共通券は21ユーロ。カードで支払い、共通券を購入しました。

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有難いことにシントラ王宮は写真撮影が可能です。
ここは白鳥の間。大広間の天井に白鳥の絵が描かれています。

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色鮮やかなタイル、アズレージョで装飾された壁。上品な木製の調度品、黄金のシャンデリア、さすが王宮にふさわしい豪華さです。

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そして天井の白鳥。一羽一羽ポーズが違うのです。どの白鳥も王冠をつけており、王宮であることをアピールしています。

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白鳥の広場から小さな中庭に出ました。2本のとんがり屋根は煙突で、これもまたシントラを象徴する景観の一つとなっています。

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続いては鵲(カササギ)の間。天井にカササギが描かれています。尾の向きが揃えられ、幾何学的な紋様になっていますね。

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緑を基調としたタイル装飾にはどことなくアラブの雰囲気が漂っています。ポルトガルがシントラを占領するまではアラブ世界の支配下にありましたから、ヨーロッパとアラブの文化が混ざり合っているのでしょう。

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大理石の暖炉があります。

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小さなテラス。ここで本を読みながら一日過ごすのもよさそうです。

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セバスティアン王(在位1557〜1578)の居室です。この部屋には黄金の地球儀が飾られていました。
これらの調度品は王宮が国の管理下となった後、ポルトガル各地の王宮から集められ展示されているのだそうです。

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赤いベッドもあります。凝った装飾ですが、意外と質素です。壁面のアズレージョはブドウが描かれており、立体的なデザインとなっています。

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ジュリオ・セザルの間。ジュリオ・セザルとはユリウス・カエサルのことです。
壁に掛けられたタペストリーにカエサルが描かれているからでしょう。

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なぜか鯉の置物がありました。机も東洋のものらしいです。

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このタイルも凝っていますね。

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ガレー船の間。その名の通り、天井にガレー船が描かれています。
いかにも大航海時代に栄華を極めたポルトガルらしい図柄で、見ていてわくわくしてきます。

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展示されている絵画や装飾品も見事。

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この戸棚も非常に凝ったつくりになっています。

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そしてシントラ王宮一番の見どころがここ。紋章の間です。
壁一面のアズレージョがすばらしい!おもわず見入ってしまいます。
しかし窓から入る日の光で写真がとても撮り辛いです。

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天井の大きなドームには各地の諸侯たちの紋章が描かれ、迫力があります。

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壁面のアズレージョの一部。素朴な美しさがあります。

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観光客は皆感嘆しながら天井や壁面を見上げています。

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輪になって踊っていますね。微笑ましいです。

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部屋の中央に置かれたイスと机。

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天井を見上げます。すばらしい装飾ですね。まさに豪華絢爛です。

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こんな部屋もあります。中国関係の美術品を集めた、中国の間です。

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中国産の屏風だそうです。

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シントラ王宮では最も古い部分にあたる、14世紀ごろに造られた礼拝堂です。中に入ることはできません。
アラブとヨーロッパのデザインが融合した、不思議な空間です。

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素朴なマリア像。望遠レンズで撮りました。

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アラブの間。壁面のアズレージョは幾何学的な紋様で洒落ています。

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部屋の中央にはアラブの宮殿にありそうな美しい噴水があります。そういえば一昨年イスタンブールのトプカプ宮殿で似たようなものを見ました。

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中庭を見下ろします。

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外から来た客を泊める部屋。

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こちらは厨房です。

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高い天井の上には、先ほど見たとんがり屋根の煙突があります。

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豪華な大広間に出ました。シャンデリアが凝っています。

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40分ほど王宮内を見学して外に出ました。予想していたよりも内装が凝っていて良かったです。
ポルトガルの歴史をじかに感じることができました。

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王宮のテラスからみるシントラの街並み。山に張り付くように建つ上品な建物が美しいですね。
この後は再びバスに乗って山の上にあるムーア人の城跡を目指します。


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