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ポルトガル旅行記の第17回です。
4日目の9月18日はコインブラ、リスボンを観光します。
コインブラにはヨーロッパで最も古い歴史を持つ大学のひとつであるコインブラ大学があります。
大学の旧校舎を見学し、川の対岸からの景色を眺めました。



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■ 4日目 2012年9月18日 火曜日

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11:50、ヴィスコンテ・ダ・ルース通りをしばらく歩くとサンタクルス修道院が見えてきました。
12時で閉まるはずですが、特に問題なく中に入ることができました。

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サンタクルス修道院は13世紀に建てられました。その後付属学校や写字室が設置され、ポルトガルの政治と文化両面で重要な役割を果たしたのだそうです。壁面のアズレージョの装飾が上品でとても美しいです。

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主祭壇。

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赤を基調としたパイプオルガン。とても精巧な装飾ですね。

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様々な像があります。

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主祭壇の前に行ってみました。

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これは何の像でしょうか。

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アズレージョの装飾。

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修道院の前には人だかりができていました。

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大道芸人がマジックショーを開いています。手際が鮮やかで、ギャラリーが盛り上がっていました。
もらったビラを見るとどうやらイタリアから来ているようです。

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サンタクルス修道院の外観。5月18日広場に面して建っています。
人々のにぎわい。噴水と、空に向かって積み上がる古い建物と、青い空。
実に雰囲気の良い街ですね。もともとの予定にはありませんでしたが、コインブラに来てよかったです。

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再びコインブラ大学の建物が並ぶ広場にやってきました。暑い中急坂を登ったり下りたりしたので汗だくです。写真は「鉄の門」と呼ばれるコインブラ旧大学への入口。観光客はここから入って大学内を見学します。コインブラの大学には旧大学と新大学とありますが、どちらも現役で使われており、要は歴史的建造物かどうかの違いです。

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大学前では黒マントの集団が騒いでいます。彼らは学生でしょう。男も女も黒マントを翻してさっそうと歩いています。なかなかカッコいいです。

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コインブラ大学の見学方法はやや複雑で、まず観光スポットになっている旧大学は別の建物にある大学全体の案内所に行き、カウンターでチケットを買わなければなりません。
チケットの種類は旧大学の帽子の間だけが見られるものから、大学図書館にも入れるもの、近くにあるプラス国立マシャード・デ・カストロ美術館との共通券など様々です。
面倒なので全部入りにしてもらいました。9ユーロです。
大学図書館の見学は時間が指定されており、13:00になったら図書館の扉が開いて中に入れるようになるとのこと。あと1時間近くあります。
図書館だホールだと言われても位置関係がよくわからず、係りのお姉さんにいろいろ聞き返していたら、「あなた本当に英語わかるの?」と言われてしまいました。
「よくわからないので地図をください」と言ったら奥から案内図を持ってきて、見学順序や図書館の見学開始時間をボールペンで書き入れてながら説明してくれました。親切な対応です。ただ、話を聞く限り国立マシャード・デ・カストロ美術館の見学は時間的に厳しいかもしれません。それほど行きたいわけではないのでまあいいです。ちなみに写真の案内図はチケットのように見えますが、チケットは別にあり、レシートのような薄いペラ紙でした。無くさないように注意しなけれななりません。

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先ほどの旧大学の入口から敷地内に入りました。
白い砂がとてもまぶしいです。右手の時計台はコインブラのシンボルで、丘のふもとからも良く見えるとのことです。

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正面にあるのはラテン回廊です。この回廊ではラテン語を話すことが義務づけられていたのだとか。
コインブラ旧大学の中庭は歴史を感じさせる佇まいでとてもいいのですが、直射日光の照り返しがすさまじく、暑くてたまりません。さっさと建物内を見学しましょう。

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まずは一番の見どころである帽子の間「サラ・ドス・カペロス」に行ってみました。入場口は非常に混み合っています。係員のおばさんにチケットを見せると、「ごめんねー、いま団体が2組来ちゃって混んでるのよー」とのこと。ちょっとタイミングが悪かったようです。

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人混みに揉まれながら帽子の間を見学します。かつては宮廷広間として使われたそうですが、現在は大学の学位授与式に使われています。

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広間の壁には歴代国王の肖像画が飾られています。観光客は皆バシバシ写真を撮っていましたが、帽子の間は撮影禁止という話もあるようです。特に注意書きはなかったですし、一眼レフを首から下げて入場したにもかかわらず係員から何も言われませんでしたが。

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旧大学の中庭。広場に建つ大きな像はこの大学を創設したジョアン三世の像です。

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人混みの流れに身を任せて進んでいくと展望テラスに出られます。
コインブラの街を一望!オレンジの屋根と白い壁が気持ちいいです。

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丘の街コインブラ。

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コインブラを流れるモンテゴ川。川の向こう側からコインブラ旧市街を眺めるととてもいい写真を撮れるそうです。あとで行ってみましょう。

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帽子の間の見学を終え、再びラテン回廊を歩きます。
黒マント姿の学生とすれ違いました。

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帽子の間の隣の建物に行ってみました。宮殿の回廊のようですが、ここは大学の事務スペースや教室として今でも使われています。

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階段を下りると学食があります。ちょうど12時過ぎなので、学生だけでなく、観光客で大変混み合っていました。昼食を食べようかと思いましたが、席がないのでやめておきます。

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通路と掲示板。大学らしい雰囲気です。この建物には美しい礼拝堂もあるのですが、何かの行事で使用中らしく、中に入ることはできませんでした。

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再び中庭に戻ってきました。旧大学のもう一つの観光スポットである図書館は見学時間が指定されており、私の場合は13時です。あと15分ほどで時間なので、図書館の前で待つことにしました。

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中庭から見下ろせるコインブラの景色。いい景色なのですが、直射日光が容赦なく降り注ぎ、ずっと立っていると頭がくらくらしてきます。私は日陰をさがしてもぐりこみました。

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13時を過ぎると中から係員が現れ、チケットの確認を受けた後、中に入って図書館の見学をしました。
係員から写真撮影禁止との説明があったので写真はありません。
コインブラ旧大学の図書館は1724年建設されました。蔵書は30万冊もあり、床から2階の天井まで古びた本がぎっしりと並んでいます。
本棚や側柱の装飾は美しい金泥細工で、とても豪華でした。おととしウィーンで見学した国立図書館プルンクザールに似ています。
順路にしたがって図書館を出ると次は大学内の牢屋として使われていた狭い部屋などがあり、お土産屋とカフェがありました。

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20分ほど見学して図書館を出ました。時刻は13時15分になろうとしています。
この後はコインブラA駅13:53発の列車に乗って隣のコインブラB駅に向かい、コインブラB駅で14:47発の特急列車アルファペンドラーに乗りかえてリスボンに向かう予定です。
あまり時間はありませんが、せっかくなので川の対岸にわたってコインブラ旧市街の全景を見てみようと思います。

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旧市街の入口からモンテゴ川の対岸に架かる橋が見えてきました。

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途中に見晴らしのよさそうな公園がありました。

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橋を渡ります。時間がないです。急がないと。

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橋の途中で振り返るとこの景色。丘の頂上に立つのはコインブラ旧大学で、赤い屋根の上に突き出ているのがコインブラの象徴である大学の時計塔です。

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道路の向かい側には旧サンタ・クララ修道院跡が建っています。長らく廃墟のような姿をさらしていましたが、現在は修復が進んでいます。

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対岸に渡り、見晴らしのいい場所まで急坂を登ります。

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坂を登りきったところに新サンタ・クララ修道院が建っていました。敷地内にはなぜか軍事博物館も併設されています。どちらも現在は昼休み中で見学はできないようです。

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修道院の前の広場からコインブラの旧市街がよく見えます。
絶景なのですが、クレーンが邪魔です。

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いい景色だ・・・。と写真を撮っていたら13:35になってしまいました。
電車の時間まであと18分です。現在地のサンタ・クララ修道院からコインブラA駅までは1.4キロ。下り坂とはいえ厳しい時間になりました。13:53発の電車を逃すとコインブラB駅からリスボンに向かう特急には間に合わなくなります。
最悪コインブラA駅からタクシーに乗ればリスボン行き特急には間に合いますから何とかなるのですが、予定の電車に乗れるに越したことはありません。私は急いで坂を駆け下りました。

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しかし、急いでいてもシャッターチャンスがあれば立ち止まざるをえません。
橋の向こうに見えるコインブラ旧市街、絵葉書に使えそうな構図です。

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あと5分少々。はたして電車に間に合うでしょうか。急いで駅に向かいました。
コインブラA駅の構内に入ると、同じような電車が2編成停車しています。
一体どちらに乗れば?!
走りながら駅員の方を見ると左の電車に乗れというゼスチャーをしてきました。
すでに発車時刻。あわてて指示された電車に飛び乗ると、すぐに扉が閉まり、電車が動き出しました。
どうやら間に合ったようです。リスボン行の特急列車に接続するコインブラB駅までは5分ほどです。
私は空いている座席に座り、息を切らせながら景色を眺めました。




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