
ポルトガル旅行記の第23回です。
5日目の9月19日はエヴォラ、リスボンを観光します。
午後は再びリスボン観光。
夕暮れ時のサン・ジョルジェ城に登りました。
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■ 5日目 2012年9月19日 水曜日

時刻は18時40分を回りました。日没まであと2時間といったところです。
日暮れまでにリスボンを代表する観光スポットの一つサン・ジョルジェ城に行ってみましょう。
サンジョルジェ城はリスボンの街を見下ろす丘の上にあり、歩いて行くと急坂なので大変です。
そこで大聖堂の前のバス停から737系統のミニバスに乗ってサンジョルジェ城まで登るのが便利です。

細い急坂を登ること約10分。サン・ジョルジェ城に到着しました。

城の入口の前には飲食店やお土産屋が集まっています。
チケット売り場はやや混んでおり、若者が多いように見受けられました。
サンジョルジェ城の見学はリスボンカードを持っていても無料とはならず、割引で6ユーロです。

サン・ジョルジェ城の起源ははっきりしませんが、少なくとも紀元前2世紀ごろには城の形になっていたのだそうです。その後古代ローマ帝国、西ゴート王国、ムーア(イスラム)人、ポルトガル人と支配者が変わりながらも、リスボンの街にそびえる要塞としての役目を果たし続けました。1255年から16世紀ごろまでは王宮として使われましたが、テージョ川沿いに新しい王宮であるリベイラ宮殿ができてからは存在意義を失い、その後の度重なる地震による建物損傷が進んだことや、敷地内の建物の増改築や解体が重ねられたことで、現在は立派な城壁と王宮の廃墟が残るのみとなっています。しかし、城壁に登ればリスボンの素晴らしい景色が眺められるとあって、現在のサンジョルジェ城はリスボン随一の人気観光スポットとして多くの観光客でにぎわっています。

敷地内をしばらく歩くとリスボンの街を見下ろせる城壁の上に着きました。

中世に使われていたであろう大砲が無造作に展示されています。

サン・ジョルジェ城から見下ろす夕方のリスボン。
逆光なので撮りにくいです。

リスボンの街の向こう側にはテージョ川の河口が見え、はるかかなたには大きな十字架のモニュメントであるクリスト・レイが建っています。

なんでしょう。リスボンの街には他のヨーロッパの街にはない、独特な雰囲気があります。

ところどころ残る城塞の遺構。

展望台からさらに進むとかつての王宮の跡があります。立派な城壁ですね。

トラムの絵を売る人がいました。

工事現場を隠す幕ですが、歴史上の人物がトラムに乗っているという意匠が良いです。

城壁内部。建物は無く、城壁が残っているのみです。

城壁に登ってみました。

かなり高いです。転落防止の柵は無く、自己責任です。

城壁の北側からの景色。
これはいいですね。夕日を浴びてリスボンの街が光り輝いていますよ。

正面右の教会付近にグラサ展望台があります。

感動のあまり、同じような写真を何枚も何枚も撮ってしまいました。

城壁の上を歩きます。風はそれほどなく、昼の暑さもだいぶやわらぎ、過ごしやすい気温になりました。

城壁の塔にはためくポルトガル国旗。かつて宮殿のあった場所には木が生い茂っています。

海側の景色を見下ろします。

海を背景にして建つサン・ヴィセンテ・デ・フォーラ教会。白亜のファサードが夕日を浴びてオレンジ色に輝いていました。

いい景色ですね。来てよかったです。

城壁から降りました。

サン・ジョルジェ城の案内図です。現在地の東側にも城壁が伸びているようです。行ってみましょう。

かつて堀があった部分。今は水がありません。

東側の城壁に登ります。
家々の白い壁がオレンジに染まってきました。まもなく日没です。

城壁の上をしばらく歩くとかつての建物跡の発掘現場がありました。残念ながらこの場所は19時でクローズということで中には入れません。

先ほどの王宮跡に戻りました。王宮の城壁の一部分は中に入ることができ、こうして博物館になっています。
ここではサンジョルジェ城から出土した土器などが展示されています。

かつて宮殿を彩っていたアズレージョも展示されていました。
博物館の近くには喫茶店もありましたが、客がいませんし、値段も高いのでパスしました。
あとでちゃんとしたレストランに行って夕食にしましょう。

サンジョルジェ城内を一通り見学し、リスボンの街を見下ろせる展望台に戻ってきました。
時刻は20時を回っています。あと30分ほどで日没でしょう。
私は暮れゆくリスボンの街を眺めたくなり、城壁に腰を下ろしました。

街中に建つ妙な建物。これは向こう側の高台とリスボン中心部を結ぶエレベーターです。利用は有料。エレベーターが公共交通機関になるなんて、さすが坂の町リスボンですね。明日乗ってみましょう。

西の空に三日月がぽつんと浮かんでいます。
雲一つない、リスボンの夕暮れです。

景色をボーっと眺めるうちに、だんだんと暗くなってきました。
日本のようなまばゆい夜景ではなく、ところどころがぼんやりと闇に浮かんでいる感じです。

徐々に、徐々に、リスボンに夜の帳が降りていきます。

ああ、これだ。これがサウダージなんだ。
サウダージ(Saudade)とはポルトガル語で、郷愁、憧憬、思慕、切なさ、など複雑な意味合いを持つ言葉です。
どの言葉もあいまいで、ここに来るまでは今一つサウダージという言葉の意味が分かりませんでした。
ですが、暮れゆくリスボンを眺めるうちに、ようやく一つの感覚として体の中に入ってきたのです。
どこか懐かしいような、しんみりするような・・・。言葉で表すのは難しいですね。

日が暮れました。城壁の上は大学生がたむろしており、ちょっと騒がしいです。時刻は20時半を回りましたし、どこかレストランに行って夕食にしましょう。

去り際に海が見える展望台で写真を撮ってみました。
さすがに暗く、三脚なしでは無理でした。

城内の広場を突っ切り、出口へと向かいます。

先ほど登った城壁がライトアップを受けて怪しく浮かび上がっています。

サン・ジョルジェ城での2時間はとても有意義でした。いい景色を見られましたし、ポルトガルの心に触れたような気がします。
私は満足して城の外に出ました。夕ご飯を食べて寝ましょう。
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時刻は18時40分を回りました。日没まであと2時間といったところです。
日暮れまでにリスボンを代表する観光スポットの一つサン・ジョルジェ城に行ってみましょう。
サンジョルジェ城はリスボンの街を見下ろす丘の上にあり、歩いて行くと急坂なので大変です。
そこで大聖堂の前のバス停から737系統のミニバスに乗ってサンジョルジェ城まで登るのが便利です。

細い急坂を登ること約10分。サン・ジョルジェ城に到着しました。

城の入口の前には飲食店やお土産屋が集まっています。
チケット売り場はやや混んでおり、若者が多いように見受けられました。
サンジョルジェ城の見学はリスボンカードを持っていても無料とはならず、割引で6ユーロです。

サン・ジョルジェ城の起源ははっきりしませんが、少なくとも紀元前2世紀ごろには城の形になっていたのだそうです。その後古代ローマ帝国、西ゴート王国、ムーア(イスラム)人、ポルトガル人と支配者が変わりながらも、リスボンの街にそびえる要塞としての役目を果たし続けました。1255年から16世紀ごろまでは王宮として使われましたが、テージョ川沿いに新しい王宮であるリベイラ宮殿ができてからは存在意義を失い、その後の度重なる地震による建物損傷が進んだことや、敷地内の建物の増改築や解体が重ねられたことで、現在は立派な城壁と王宮の廃墟が残るのみとなっています。しかし、城壁に登ればリスボンの素晴らしい景色が眺められるとあって、現在のサンジョルジェ城はリスボン随一の人気観光スポットとして多くの観光客でにぎわっています。

敷地内をしばらく歩くとリスボンの街を見下ろせる城壁の上に着きました。

中世に使われていたであろう大砲が無造作に展示されています。

サン・ジョルジェ城から見下ろす夕方のリスボン。
逆光なので撮りにくいです。

リスボンの街の向こう側にはテージョ川の河口が見え、はるかかなたには大きな十字架のモニュメントであるクリスト・レイが建っています。

なんでしょう。リスボンの街には他のヨーロッパの街にはない、独特な雰囲気があります。

ところどころ残る城塞の遺構。

展望台からさらに進むとかつての王宮の跡があります。立派な城壁ですね。

トラムの絵を売る人がいました。

工事現場を隠す幕ですが、歴史上の人物がトラムに乗っているという意匠が良いです。

城壁内部。建物は無く、城壁が残っているのみです。

城壁に登ってみました。

かなり高いです。転落防止の柵は無く、自己責任です。

城壁の北側からの景色。
これはいいですね。夕日を浴びてリスボンの街が光り輝いていますよ。

正面右の教会付近にグラサ展望台があります。

感動のあまり、同じような写真を何枚も何枚も撮ってしまいました。

城壁の上を歩きます。風はそれほどなく、昼の暑さもだいぶやわらぎ、過ごしやすい気温になりました。

城壁の塔にはためくポルトガル国旗。かつて宮殿のあった場所には木が生い茂っています。

海側の景色を見下ろします。

海を背景にして建つサン・ヴィセンテ・デ・フォーラ教会。白亜のファサードが夕日を浴びてオレンジ色に輝いていました。

いい景色ですね。来てよかったです。

城壁から降りました。

サン・ジョルジェ城の案内図です。現在地の東側にも城壁が伸びているようです。行ってみましょう。

かつて堀があった部分。今は水がありません。

東側の城壁に登ります。
家々の白い壁がオレンジに染まってきました。まもなく日没です。

城壁の上をしばらく歩くとかつての建物跡の発掘現場がありました。残念ながらこの場所は19時でクローズということで中には入れません。

先ほどの王宮跡に戻りました。王宮の城壁の一部分は中に入ることができ、こうして博物館になっています。
ここではサンジョルジェ城から出土した土器などが展示されています。

かつて宮殿を彩っていたアズレージョも展示されていました。
博物館の近くには喫茶店もありましたが、客がいませんし、値段も高いのでパスしました。
あとでちゃんとしたレストランに行って夕食にしましょう。

サンジョルジェ城内を一通り見学し、リスボンの街を見下ろせる展望台に戻ってきました。
時刻は20時を回っています。あと30分ほどで日没でしょう。
私は暮れゆくリスボンの街を眺めたくなり、城壁に腰を下ろしました。

街中に建つ妙な建物。これは向こう側の高台とリスボン中心部を結ぶエレベーターです。利用は有料。エレベーターが公共交通機関になるなんて、さすが坂の町リスボンですね。明日乗ってみましょう。

西の空に三日月がぽつんと浮かんでいます。
雲一つない、リスボンの夕暮れです。

景色をボーっと眺めるうちに、だんだんと暗くなってきました。
日本のようなまばゆい夜景ではなく、ところどころがぼんやりと闇に浮かんでいる感じです。

徐々に、徐々に、リスボンに夜の帳が降りていきます。

ああ、これだ。これがサウダージなんだ。
サウダージ(Saudade)とはポルトガル語で、郷愁、憧憬、思慕、切なさ、など複雑な意味合いを持つ言葉です。
どの言葉もあいまいで、ここに来るまでは今一つサウダージという言葉の意味が分かりませんでした。
ですが、暮れゆくリスボンを眺めるうちに、ようやく一つの感覚として体の中に入ってきたのです。
どこか懐かしいような、しんみりするような・・・。言葉で表すのは難しいですね。

日が暮れました。城壁の上は大学生がたむろしており、ちょっと騒がしいです。時刻は20時半を回りましたし、どこかレストランに行って夕食にしましょう。

去り際に海が見える展望台で写真を撮ってみました。
さすがに暗く、三脚なしでは無理でした。

城内の広場を突っ切り、出口へと向かいます。

先ほど登った城壁がライトアップを受けて怪しく浮かび上がっています。

サン・ジョルジェ城での2時間はとても有意義でした。いい景色を見られましたし、ポルトガルの心に触れたような気がします。
私は満足して城の外に出ました。夕ご飯を食べて寝ましょう。
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