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非常にショックなニュースです。
まだ若いのに、なぜ・・・。


ボビー秘蔵っ子の元ロッテ投手、遺体で発見 (サンスポ)


ロッテや米大リーグ、ブルージェイズなどで投手としてプレーしたジャスティン・ミラー氏が26日、米フロリダ州で死亡しているのを発見された。35歳だった。28日付の米紙タンパベイ・タイムズが報じている。同州ピネラス郡の保安官事務所は死因の特定を進めているが、発見された場所は明かしていない。

 ミラー氏は2002年にブルージェイズでメジャーデビュー。06年には、当時監督だったボビー・バレンタイン氏の御眼鏡に適ってロッテに入団し12試合に登板したが、10月に自由契約となった。07年にマーリンズでメジャー復帰。その後はジャイアンツ、レンジャーズ、ドジャースなど複数球団を渡り歩いた。

 ミラー氏は両腕に派手なタトゥーを入れていたことでよく知られ、04年にはメジャーリーグ機構から登板時に長袖を着るよう命じられた。

 同紙によると、ジェシカ夫人は死因について不明としながらも「突然だった」と語っているという。2人には18歳と7歳の子どもがいる。



地元の新聞はもう少し詳しく報じています。

Former MLB pitcher Justin Miller, 35, found dead (Tampa Bay Times)

ジャスティン・ミラーは2006年のシーズン途中に入団しました。
中継ぎとして期待されたのですが、そのピッチングはある意味で凄まじいものでした。
150キロを超す剛速球とブレーキの利いたチェンジアップをキレのあるスライダーを自在に操り、恐ろしいほどのノーコンで、びっくりするほどの手投げだったのです。

デビュー戦となった5月31日のヤクルト戦ではリグスに決勝ツーランを浴び、その後2者連続三振。鮮烈すぎる初登板にマリーンズファンは困惑するばかりでした。

次の尾道での広島戦は抑えたものの、6月4日に広島市民球場で行われた広島戦では大炎上。
栗原にスリーランホームランを浴びるなど4失点で、試合をぶち壊してしまいました。
これにはマリーンズファンも怒り心頭。試合開始前は「竹原の応援歌カッコイイ」だったのが、試合後は「ミラーふざけんな」の大合唱です。

そして6月8日の中日戦では1イニング7失点の大炎上。防御率は29.45というすさまじい数字となり、当然のように2軍に落とされてしまいました。


この試合のミラーの動画がありました。




その後2軍でフォーム矯正に取り組み、2軍の守護神として活躍を始めたミラー。
浦和ではファンからのサインに快く応じるなど、いかつい風貌とは対照的な気さくな一面を見せていました。
9月6日に1軍再昇格を果たしてからは、春先の炎上が嘘のように好投を始めたのです。

登板するたびにファンからは悲鳴が上がり、相変わらずの手投げ。
ですがランナーを出しつつも抑えるミラー。29点台だった防御率はどんどんよくなっていきました。
9月24日には来日初ホールド。防御率も10.32まで改善し、いよいよ防御率一桁が目前です。
これはひょっとしたら来年も残るのか。しかし、ミラーは9月27日の西武ドームでリーファーにソロホームランを被弾して降板。これが日本での最後の試合となりました。
カブレラを三振に仕留めたのになぜリーファーに打たれるのかわかりませんが、それがミラーなのでしょう。。

シーズン通算の防御率は10.80、残念ながら一桁に乗せることができず、シーズン終了後に解雇されてしまいました。

まあ数字だけ見れば酷いものですよ。とても1軍レベルのピッチャーとは言えません。
ただ、球場でミラーに遭遇したファンは色々な意味でものすごい衝撃を受けましたし、シーズン終盤の好投は次のシーズンで活躍する可能性を感じさせるものでした。記録ではなく、記憶に残る投手だったのです。

なお、2006年の全登板記録は以下のエントリーにまとめてあります。

さようならジャスティン・ミラー


アメリカに戻ったミラーはフィリーズやマーリンズとマイナー契約を結びますが、2007年5月にメジャーに昇格。そこから中継ぎとして馬車馬のように登板します。2007年はマーリンズで62試合、2008年は46試合、2009年はジャイアンツに移籍して44試合。
ジャスティン・ミラーはメジャーの中継ぎとして立派に活躍しました。2008年以降低迷しましたから、逃した魚は大きかったのです。

しかし、2010年になると衰え始め、ドジャーズで19試合投げた以外はマイナー暮らし。2011年はタコマ、ラウンドロック、アルバカーキなど3Aの球団を渡り歩き、7月25日に解雇。その後はマイナーリーグと契約できないまま、引退してしまいました。

ジャスティン・ミラーのメジャーでの成績

ジャスティン・ミラーのマイナーでの成績


2012年夏からはフロリダで野球学校を始めました。

Miller’s Legacy Baseball


アメリカの新聞記事によると、ミラーはこの「ミラーズ・レガシーベースボール」という野球学校でとても熱心に指導していたそうです。充実した毎日を過ごしていたはずなのに、突然の訃報。残された奥様とお子様がとても不憫です。


とにかくショック。とても悲しいニュースですよ。
自分と同世代で、しかも自分が応援しているチームの元選手が突然の死去。心にぽっかり穴が開いた気分です。
そしてミラーを知るファンとしては、彼の生きた軌跡、ジャスティニズムを語り継いでいくことが、彼にとっての供養となることでしょう。
亡くなったジャスティン・ミラーのご冥福を心よりお祈りします。




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最後に写真です。2006年のジャスティン・ミラーの雄姿を集めました。



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