最近ツイッター界隈で「エクストリーム出社」というものが話題になっているのだそうです。

「日本エクストリーム出社協会」の出社ニストがすごい 早朝から登山や海水浴→定時に会社へゴー!(ネトラボ)

日本エクストリーム出社協会

「早朝から観光、海水浴、登山などのアクティビティをこなしたのち、定刻までに出社をするエクストリームスポーツ」をエクストリーム出社というそうです。
また、前日遠方でアクティビティを楽しんで宿泊した後、その場所から定時出社をキメることもエクストリーム出社に含まれます。

では、プロ野球ファンにとっての「エクストリーム出社」とは何か?
早朝にプロ野球はやっていませんから、前日にナイターを観戦して、翌朝何食わぬ顔で定時出勤する、ということになるでしょう。
「エクストリーム野球観戦」と言った方がいいかもしれません。

そんなの普通にやっているよ、という方。
マリーンズファンには多いかもしれませんね。
千葉ロッテマリーンズのファンは少ない割に行動範囲がやたら広く、全国どこの球場でも外野応援席はロッテファンで埋まります。
「阪神ファンはどこにでもいる。ロッテファンはどこにでも行く」
という言葉があるほどです。

社会人にとってのエクストリーム野球観戦、これは非常にメリットがあります。
まず遠方で平日ナイターを見るためには通常当日午後と翌日に有給を取らなければなりませんが、エクストリーム野球観戦なら当日午後の有給だけで足ります。有給には限りがありますから、秋のCSや日本シリーズ、またはそれに向けたチケット購入のため、できるだけ有給は節約しなければいけません。取らずに済む有給はなるべく取らないことが大事なのです。
また、翌朝定時出社することによって、野球バカでも決して仕事をおろそかにしていないということを上司にアピールする効果もあります。

ただ、広島のマツダスタジアムや、阪神甲子園や、福岡ヤフオクドームなどの遠方の球場で平日ナイターを観戦し、翌朝何食わぬ顔で出社する。
こんなことが本当に可能なのでしょうか。

実は、可能です。
しかも、野球ファンのもう一つのアクティビティである、「勝ったら祝杯、負けたらヤケ酒」を実践しつつ、定時出社を決めることもできるのです。
どうすればいいか、さっそく実例を挙げながら解説していきましょう。
なお、今回は都内もしくはその近辺の職場を想定しています。



■ 広島 マツダスタジアム

広島でナイター観戦後、翌朝東京の会社に出社する。
一見不可能に思われますが、新幹線と夜行列車を乗り継げば十分可能です。

サンライズ

広島 22:17発  山陽新幹線 みずほ608号 新大阪行

新大阪 23:37着
新大阪 23:50発 東海道本線 西明石行

大阪  23:54着
大阪  0:34発 寝台特急サンライズ瀬戸・出雲 東京行

東京  7:08着

野球観戦の味方サンライズ瀬戸・出雲。
夕方に高松や米子を出発し、深夜に大阪駅に停車し、東京着は7:08。これに乗ることができれば余裕で定時出社です。
しかも個室寝台でシャワー付き。ぐっすり眠れます。料金は大体25000円からです。
広島から職場までの乗車券と、新幹線特急券とサンライズの寝台特急券が必要です。
「あれ?この経路だと新大阪と大阪の間を2回経由していませんか?」
いい質問ですねぇ。
確かに乗車券は広島→東京で、乗車区間としては新大阪→大阪→新大阪→東京と当該区間を往復していますから、普通に考えれば新大阪→大阪間の片道切符が必要です。ところがサンライズ号は新大阪に停車しません。そのため「区間外乗車の特例」が当てはまり、改札を出なければ新大阪から大阪までそのまま乗ってよいことになるのです。
また、新神戸から地下鉄に乗って三宮に出てサンライズに乗り継ぐ方法もあります。この場合新神戸〜三宮の地下鉄の乗車券が別途必要です。

実は私も2005年にこの方法を使ったことがあります。当時はまだ広島市民球場で、なかなか進まない路面電車にやきもきしていました。今のマツダスタジアムは広島駅から徒歩15分ですから、21時に試合が終われば広島駅の駅ビルにある麗ちゃんなどのお好み焼き屋で食事とビールを済ませることもできるでしょう。お勧めです。
ちなみに飛行機では最終便は試合終了に間に合わず、始発便は始業に間に合いません。



■ 阪神甲子園、京セラドーム、ほっともっとスタジアム(神戸)

関西の球場も広島同様「サンライズ瀬戸・出雲」を活用する形になります。
サンライズ瀬戸・出雲は三ノ宮駅を0:13に発車し、大阪駅を0:34に発車しますから、京セラドームは大正駅から大阪環状線で大阪乗り換え、ほっともっとスタジアムなら最寄りの総合運動公園駅から神戸市営地下鉄に乗って三宮乗り換え、甲子園なら阪神電車で梅田・大阪へ。三宮でもいいでしょう。

お勧めは三ノ宮。近くに飲み屋がいくらでもありますし、日帰り温泉や銭湯も駅のそばにあります。応援で汗をかいたら、お風呂に入ってさっぱりしてから帰りたいですよね。
お風呂は下の2つがお勧めです。

神戸サウナ&スパ  駅から徒歩5分。

二宮温泉 駅から徒歩8分


ちなみに私は数年前に二宮温泉を利用しました。
温泉と名乗っていますが、実態は昔ながらの銭湯です。いい感じでしたよ。



■ 福岡ヤフオクドーム

え!福岡でナイターを見てから定時出社!?
朝イチの福岡空港発羽田便に乗っても絶対間に合わないのに。

それができるんです。
不可能を可能にする裏ワザはただ一つ。
北九州空港からスターフライヤーの早朝便に乗ることです。
SFJ 70便は北九州空港を5:30に出発し、羽田空港には朝7:00に到着。
これなら間に合います。運賃も割引で10,800円〜15,800円と安いです。

唯一の問題は北九州空港が福岡から遠いこと。北九州市のはずれ、瀬戸内海の海沿いにあり、最寄駅は日豊本線の苅田駅か朽網駅。とても試合終了後にそんなところまでは行けません。
小倉駅からの空港バスも5:30の便には間に合いません。

では、どうするか。
スターフライヤーが予約を受け付けている、乗り合いタクシーサービスを利用すればいいのです。
深夜3:30ごろに博多駅から高速に乗り、1時間で北九州空港に一直線。運賃はなんと1,000円です。安い!
福岡よりもずっと空港に近い北九州市の若松区からだと3500円ですから、ずいぶんディスカウントしています。
これならば試合後中洲で深夜まで飲んでいられますね。利用しない手はありませんよ。
詳細はスターフライヤーのホームページをご覧ください。

スター~1




■ ナゴヤドーム

大垣発東京行きの夜行列車「ムーンライトながら」があったころは便利でしたね。
23時ごろに名古屋を出て、早朝5時ごろに東京駅着。余裕で定時出社できていました。
しかし今の「ムーンライトながら」は夏休みや冬休みだけの臨時列車。交流戦シーズンには使えません。

新幹線の場合、当日帰ろうとすれば名古屋市営地下鉄のナゴヤドーム前矢田駅を21:38発がタイムリミット。
名古屋駅で22:10発ののぞみ64号に乗り、東京駅着23:45です。名古屋駅での乗り換えが10分しかありません。かなり厳しいです。
翌朝は6:20発のひかり500号に乗り、東京駅着8:13。これだと始業時間や場所によっては定時出社に間に合いません。
裏技としては、名古屋駅発23:56の東海道線区間快速に乗り、1:01豊橋駅着。
豊橋で宿泊し、5:39発の普通列車浜松行に乗って浜松駅着6:12。
浜松駅から新幹線に乗り換え、6:18発のこだま702号で東京駅着8:00。これだと東京着が10分早いです。

私の場合、2010年に行われた中日対ロッテの日本シリーズの時はシフト勤務だったので、名古屋6:20発の新幹線で間に合いました。日本一の後1時過ぎにナゴヤドームからタクシーでホテルに帰り、一睡もしないで新幹線に乗りましたが、その日は一日中ハイテンションで、仕事も滞りなくこなしました。

現実的なのは夜行バス、名古屋駅を23時ごろに出発し、東京駅に6時ごろに到着します。
疲れますが、新幹線で間に合わなければ、夜行バスしかないでしょう。

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■ 仙台 クリネックススタジアム

クリネックススタジアムもナゴヤドームと状況は同じ。
近すぎて夜行列車がありませんので、現実的なのは夜行バスです。
23時過ぎに仙台駅を出て、翌朝6時前に東京駅に到着することになるでしょう。

新幹線の場合、当日の最終が21:48発のやまびこ70号で、東京駅が23:44着です。
翌日の始発は仙台駅6:36発のはやぶさ2号で、東京駅8:07着。
もしくは6:06発のやまびこ202号で、東京駅が8:16着。

これでは間に合わないという場合は、仙台駅22:25発のやまびこ290号に乗って郡山駅23:05着。
郡山で宿泊し、翌朝郡山駅6:12発のなすの258号に乗り、東京駅着7:44。
少しだけ早くなります。

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■ 札幌ドーム

定時出社は非常に困難です。
翌朝の飛行機では間に合いません。新千歳空港7:30の飛行機に乗って羽田空港9:05着ですから、どう頑張っても出社は10時以降になります。

鉄道の場合はまず札幌駅発22:00の夜行急行はまなす号に乗り、青森駅5:39着。
青森駅から5:43発の特急つがる2号で新青森駅5:48着。
新青森駅から新幹線に乗り、6:17発はやぶさ4号で東京駅9:23。
実は飛行機に乗るよりも早く着きますが、これでもほとんどの方は不可能でしょう。

しかし、試合終了後すぐに行動すれば、なんとかなるかもしれません。

考えられる唯一の方法。
それは、札幌ドームから試合終了後タクシーを飛ばして新千歳空港に向かい、スカイマークの羽田空港行最終便に乗ることです。

スカイマークの最終便は新千歳空港22:40発で、羽田空港0:25着。
到着後に羽田空港か周辺のホテルで夜を明かし、翌朝出勤すれば大丈夫、というわけです。
ただ、札幌から新千歳空港まで高速道路で50分ほどかかりますから、延長になると間に合いません。遅くとも21:20頃にはタクシーに乗らなければならないでしょう。

問題はタクシーの確保ですが、例えばMKタクシーは定額の空港送迎タクシーを運行しており、札幌ドームから片道6,600円だそうです。
詳細はMKタクシーのホームページをご覧ください。

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いかがでしたでしょうか。
シーズンも終盤。あなたもエクストリーム野球観戦でひいきチームの応援を盛り上げていきましょう!




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