5824

スイス旅行記の第6回です。
2日目は鉄道の旅です。
列車を乗り継いで今日の最終目的地を目指します。ユングフラウのふもとの町、グリンデルワルトです。


マリーンズ・日本ブログ村ランキング
にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ にほんブログ村 旅行ブログ ヨーロッパ旅行へ
プロ野球・人気blogランキング


2chizu

■ 2日目 2013年7月14日 日曜日

DSC_5673

今日は朝から晩までスイスの鉄道にひたすら乗ります。最終目的地はユングフラウヨッホのふもとの町グリンデルワルト。チューリッヒから13本の列車を乗り継いで、遠回りして目的地を目指しています。
私が今乗っているのは9本目のアンデルマット行き普通列車。あと少しです。
高原の小さな駅で観光客や地元客を乗せ、終点のアンデルマットに向けて下っていきます。

DSC_5679

時刻は17時を過ぎましたが、夏のヨーロッパは21時が日没ですからまだ明るいです。

DSC_5686

下界の街並みが見えてきました。

DSC_5692

つづら折りのカーブを何回も曲がりながら、列車は高度を下げていきます。

DSC_5699

アンデルマットの町が見えてきました。

DSC_5701

そしてアンデルマットの駅です。

DSC_5715

アンデルマットはスイスの中部にあり、チューリッヒからイタリアのミラノ方面に抜ける、アルプスを南北に貫く街道と、今私が乗っているスイスを東西に横断するルートの交差点に当たり、太古の昔から交通の要衝として栄えました。南北を結ぶ鉄道は20世紀の初めにゴッタルドトンネルが開通したためアンデルマットを通らなったため、街は若干寂れてしまいましたが、スイス陸軍が駐屯するなど、今でも重要な場所であることは代わりありません。

DSC_5717

列車はゆっくりと駅に進入します。

DSC_5721

3分遅れの17:25にアンデルマット駅に到着しました。
ホームの向かい側にはゴシェネン行きの列車が止まっています。ゴシェネンはゴッダルドトンネルの出口にある駅で、アンデルマットからチューリッヒとミラノを結ぶ路線に乗り換えるためにはこの列車に乗らなければなりません。

DSC_5725

次の列車は17:37発のフィスプ行き。フィスプはマッターホルンの御膝元ツェルマットに行く路線が分岐します。

DSC_5726

隣の低いホームにやってきた列車が17:37発のフィスプ行です。

DSC_5729

このホームに行くのは良いのですが、駅舎に行く場合は地下通路を通らねばならず、線路を横切ると怒られます。
日本語で書いてありますね。やがて中国語が書かれるでしょう。

DSC_5732

列車はのんびりと走ります。

DSC_5736

また線路沿いの牧草地帯に牛がいました。

DSC_5739

標高2431メートルのフルカ峠が近づいてきました。ローヌ川とライン川の支流であるロイス川の分水嶺にあり、かつてこの路線はこの峠の急坂を上るルートでした。しかし豪雪地帯のため冬期運休とせざるを得ず、交通のネックとなっていたのです。そこで1984年に全長15407mのフルカベーストンネルを開通させ、峠を迂回するようになりました。かつての峠越えの路線はフルカ山岳鉄道という観光SL鉄道として生まれ変わり、世界中から観光客を集めています。

DSC_5742

フルカ・ベーストンネルを走る列車フェリー。このように山越えしたくないドライバーはこのように車を専用の列車に乗せてしまい、楽に峠を越えることができます。

DSC_5746

長いトンネルを抜け、オーバーワルト駅に到着しました。

DSC_5748

この駅から観光用のSL列車が1日1往復出ています。でも駅舎はありましたが線路が見当たらないです。
後日乗る予定なので、その時探しましょう。

DSC_5752

オーバーワルトから先は下り坂になります。

DSC_5755

小さな飛行場がありました。

DSC_5764

今日は素晴らしい景色を堪能できてよかったです。

DSC_5765

水量豊かな小川。

DSC_5783

山に登るロープウェーの乗り場があります。

DSC_5784

山あいの小さな村。教会の尖塔が印象的です。

DSC_5786

18:55、Fieshという駅に到着しました。

DSC_5788

観光客やハイキング客がたくさん乗ってきました。

DSC_5802

これから走る線路を見下ろしながら坂を下っていきます。

DSC_5806

スイスの鉄道沿線でよく見かけた広告。
Appenzellerというチーズの会社です。
http://appenzeller.ch/home-en-US/#die-sennen-en-US/883

DSC_5812

線路脇を流れる川。流れが速いです。

DSC_5825

19:33、列車はスイス国鉄との乗換駅であるブリーグ・バーンホフプラッツ駅に到着しました。
ホームは無く、路上に降ろされたのでびっくりです。まるで路面電車のようですね。

DSC_5828

列車の目の前にはスイス国鉄のブリーグ駅があります。バーンホフプラッツとは駅前広場を意味しますから、マッターホルン・ゴッタルド鉄道の列車が到着した駅は「ブリーグ駅前広場駅」ということになります。

DSC_5831

国鉄駅の立派な駅舎です。駅構内には売店があり、水や食べ物を買う客で混み合っていました。

DSC_5832

ホームに上がると次に乗る11本目の列車、19:49発のチューリッヒ行きが止まっています。
これに乗ってシュピーツという駅で降り、ユングフラウの入口にあたるインターラーケン・オスト駅に向かいます。
ホームの反対側の4番線にはイタリア・ミラノ行の国際特急列車が止まっています。

DSC_5833

ミラノ行は少々遅れているようです。そういえば私がチューリッヒからミラノに向かった時も20分遅れました。

DSC_5835

こちらはスイス国鉄のチューリッヒ行。2階建ての客車をつないだ特急列車です。幸い時間通り出発しました。

DSC_5844

30分ほど乗って、20:25ごろにシュピーツ駅に到着しました。

DSC_5845

湖のほとりにある静かな駅ですが、ツェルマットやブリーグ方面やインターラーケンやルツェルンなど主要都市に行く路線の乗り換え需要があります。

DSC_5846

駅舎内にはスーパーマーケットがありました。駅前のスーパーは夜19時にしまってしまうようですが、駅の中のスーパーは遅くまで開いており便利です。しかも値段が安い!駅の売店で500ミリリットルの水を買うと300円ですが、駅のスーパーで買うと1.5リットルの水が150円。これでは売店の意味がありませんね。サンドイッチやハムや野菜と言った食べ物も安く買うことができるので、物価高のスイスでは大変ありがたい存在です。

DSC_5850

20:33発予定のインターラーケン・オスト行きの特急列車は5分遅れてやってきました。ドイツから乗り入れてきたドイツ国鉄の車両です。今日12本目の列車です。

DSC_5858

21時になり、ようやく日が暮れてきました。1等車はガラガラで、中国人の若い女二人が楽しそうにおしゃべりをしていました。着ている服があか抜けており、荷物も少ないです。

DSC_5862

湖の向こうに太陽が沈みます。今日も長い一日が終わりました。
列車は遅れを取り戻すどころか、じわじわ遅れを増しています。

DSC_5863

結局終点のインターラーケン・オスト駅には9分遅れて21:03に到着しました。
インターラーケン・オスト駅からはユングフラウヨッホのふもとにある2つの町に行く列車が発着します。
東側のグリンデルワルトと西側のラウターブルンネンに向かうベルナーオーバーラント鉄道の路線です。どちらの町も洒落たホテルが多くあり、ユングフラウ観光の拠点となっています。
ガイドブックには途中の駅でグリンデルワルト行とラウターブルンネン行の切り離しを行うとありましたが、今はそれぞれ違うホームから同じような時間に発車するので間違えないようにしなければなりません。
今度のグリンデルワルト行の列車は21:05発。これを逃すと1時間待ちなので降りた客はみんな走りました。
ホームでは車掌が「グリンデルワールト!グリンデルワールト!」と繰り返し、間違えないように注意喚起をしています。幸い1等車の座席に空きがあり、スーツケースを車内に放り込んで席に座りました。

DSC_5873

今日のラストランナー。13本目の列車は遅れてきたドイツ国鉄の特急を待ち、数分遅れでグリンデルワルトに向け発車しました。

DSC_5878

この路線は途中でグリンデルワルトとラウターブルンネン方面に分岐します。

DSC_5881

間もなく完全に日が暮れます。

DSC_5898

明日登る予定のユングフラウヨッホは雲の中。なんとしても晴れてほしいです。
予報は晴れですので、信じましょう。

DSC_5903

10分ほど遅れて21:45ごろに終点のグリンデルワルト駅に到着しました。
長かった鉄道の旅も今日はこれで終わりです。

DSC_5909

駅前にホテルやレストランが並ぶ、高原のリゾート地です。
私が泊まる「ホテル・セントラル・ウォルター」も駅前にあり、日本人ツアー御用達となっています。

DSC04520

さっそくチェックインして部屋に入りました。内装は古いですが清潔で、ちょっと山小屋のようです。
宿代は1泊130フラン、当時のレートで13700円ぐらい。まあまあのお値段ですね。
レストランに行こうかと思ったのですが、疲れて寝てしまい、起きたのが深夜でした。
仕方なく日本から持ってきたカロリーメイトを食べ、明日に備えて寝ました。

明日はユングフラウに登ります。