スイス旅行記の第28回です。
7日目の夕方はスイスを代表する景勝路線であるゴールデンパスに乗車します。
シュピーツから列車を乗り継いでレマン湖畔のローザンヌに出て、その後チューリッヒに戻りました。
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■ 7日目 2013年7月19日 金曜日
今日はこれからスイス中西部を走る景勝路線。ゴールデンパス・ラインに乗車します。
ゴールデンパス・ラインはルツェルンからレマン湖畔のモントルーまでの3つの会社にまたがる区間を指し、線路幅が3社で異なるため、途中で乗り換えが必要となります。
標準軌のツヴァイジンメンまでは客車列車。ツヴァイジンメンからモントルーまではゴールデンパス・パノラミックという展望列車に乗ります。
ツヴァイジンメンまでの列車は展望車ではありません。しかし車内は展望を意識した造りになっており、景色が見やすいよう、椅子が斜めに向くようになっています。
1等車の外観です。
17:36にシュピーツを出発。のんびり客車列車の旅です。1等車の車内はガラガラで、私を入れて客が4人しかいません。
普通列車なのでこまめに駅に止まります。
スイスらしい景色が広がっています。車窓は素晴らしいのですが、天気が怪しいです。
でもまあ、これまでスイスの鉄道にひたすら乗ってきましたから、こうした景色は大分見慣れてきましたね。
ゴールデンパス・ラインは単線のローカル線。本数は1時間に0〜2本。間隔が20分だったり1時間40分だったりします。
谷が狭まり、川の流れが急になってきました。
普通列車とすれ違います。
列車は森の中を走ります。
18:17に終点のツヴァイジンメンに到着。シュピーツからここまでは標準軌ですが、ここからモントルーまではメーターゲージとなり線路幅が狭まるため直通電車はありません。
そんなわけで18:25発のモントルー行の電車に乗り換えとなります。階段は無く、ホームの端まで歩いての乗り換えでした。
18:25発の電車は「ゴールデンパス・パノラミック」という展望列車で、予約が推奨されています。しかも先頭の展望席は予約必須です。
先頭車に乗り込みました。ガラガラです。私の席を探したところ、車両の真ん中にありました。
おかしいです。昨日駅で買う時に先頭の展望席、VIP席の指定券をお願いしたつもりだったのですが、駅員にそれが伝わらなかったようです。もしくは座っていないだけで売り切れなのかもしれません。
18:25にツヴァイジンメンを出発。最前列には誰も座っていません。
しばらく考えた末、私は席を間違えたふりをして最前列に座ってしまい、客か車掌に何か言われたら席をどく作戦に出ました。
そんなわけで車窓を堪能します。右手には支線を走る3両編成の電車が見えました。
雨が降ってきました。
どんよりとした雲が垂れ込めています。
ツヴァイジンメンから先も単線なので、駅で行き違いがあります。
古めかしい電車がやってきました。
山小屋のような洒落た駅舎です。
駅前にはホテルが並んで立っていました。テラスの花がきれいですね。
地形に逆らわず走っているせいか、カーブや坂が多いです。
晴れていたら景色がいいのでしょう。雨のせいで遠くが見えません。
列車は大きくカーブしながら、やや大きめの町にさしかかりました。サッカー場もあります。
いかにも観光地と言った雰囲気です。ルイ・ヴィトンの店もありますね。
18:51にグシュタード駅に到着。グシュタードは「各国の王侯貴族、財界人、映画スターなど各界のセレブが集まる有名な山岳リゾート」なのだそうです。だから高級ブランドの店があるのですね。
駅前の建物も洒落たものが多いです。
グシュタード駅を出発。
次の駅で展望列車とすれちがいました。
雨が強くなってきました。一応ワイパーが動いているものの、あまり役に立っていません。
シャトーデーに到着。この辺りからドイツ語圏ではなくフランス語圏に入ります。
シャトーデーを出てしばらくすると車掌がやってきました。私の切符を見ると「ここはあなたの席ではありません」と言われてしまいました。
「オー!ソーリー」
「この切符はVIP席ではありませんが、追加料金として15フラン払えばこのまま座っていてもいいですよよ」
「オーサンキュー」
どうやら席を移らなくてもいいようです。車掌に15フラン払い、指定券にメモ書きしてもらいました。約1600円です。
ローカル線の分岐駅です。いい感じの2両編成が止まっていました。
しかも分岐するローカル線は道路との併用軌道になっています。乗りたい!でも乗ったらチューリッヒに帰れない!
これが先頭車両の展望席です。座席は8人分。追加料金が必要ですと書いてありますね。
ちなみに車両はガラガラで、先頭車両には私一人しかいません。
雨はどんどん強くなり、豪雨になってしまいました。内房線なら運転を見合わせるでしょう。
もう景色を見るどころではありません。途中でストップせず、無事に終点のモントルーまでたどり着けるかどうかが心配です。
洒落た駅舎に停車しました。
列車は九十九折の坂を下っていきます。晴れていれば左手にレマン湖が見えているのでしょう。
この豪雨では何も見えません。残念です。
ガッカリしながら景色を眺めていたら首筋に冷たいものが!
なんと雨漏りです。天井からの水滴が私の首筋を直撃したのでした。
駅に停車しました。対向列車の待ち合わせをするためかなかなか発車しません。
ようやく対向列車がやってきました。結局この駅では10分も停車。どうやら対向列車に遅れがでているようです。
この電車も5分程度遅れています。この列車のモントルー到着は20:13。乗継の列車は20:18発。乗り換え時間が5分しかありません。目当ての列車に乗れるでしょうか。心配です。
まもなくモントルーです。列車は遅れを取り戻すべくスピードを上げています。
3分遅れの20:16に終点のモントルー着。あと2分しかないのでスーツケースを抱えて階段をダッシュしました。しかしモントルーから次の目的地ローザンヌへ向かう列車も遅れているようです。
そういえば展望車の先頭を撮影していなかったので、隣のホームから1枚撮影。
ちょっとお腹が空いたので、私は自動販売機でキットカットを買いました。
普通列車でレマン湖沿いを北上してローザンヌ。5分遅れの20:44に到着。
ダッシュで次に列車に向かいます。20:45発のバーゼル行特急は我々の列車を待っていてくれました。
とりあえず1等車の席に座りました。通路の反対側に座った女性が車掌に「チューリッヒに行くにはどこで乗り換えですか?」と聞いています。私と同じですね。
おちついたらお腹が空いてきたので食堂車に行きました。
パソコンを広げている人、楽譜を見ている人、コーヒーを飲んでいる人。
テーブルは代々ふさがっていますが、ご飯を食べている人はいません。
空いている席に座るとウェイターのおっさんがメニューを持ってきました。
しかしドイツ語とイタリア語とフランス語が書いてあるのに、英語が書いてありません。
「英語のメニューはありますか?」
「ありません」
「これじゃ読めないです。あなたのおすすめはどれですか?」
「これはどうですか?チキンカレーですよ」
「じゃあそれで。あと水ください」
チキンカレーがやってきました。インド風カレーで、パサパサのご飯です。
アーモンドをスライスしたものが入っており、味はまあまあ。でもこれで28.5フランは高いですね。3000円近くします。
カレーを食べ終わるとウェイターがやってきました。
「デザートはいかがですか?リンゴのシャーベットがおいしいですよ。コーヒーもどうぞ」
せっかくなので頼みます。デザートは11フラン。干しりんごがいいアクセントになっていておいしいです。
カレーとデザートを食べ、コーヒーを飲み終わってお腹いっぱいになったところで乗り換えのバイエンヌ駅です。
ウェイターのおっさんは私がガッツリ頼んだのでニコニコです。
降りる準備をする私を見て「バーイ」と手を振ってくれました。
次の列車はバイエンヌ21:45発のチューリッヒ経由ザンクト・ガレン行き。
私が乗っている列車は5分ほど遅れており、バイエンヌ到着予定は21:43ですからもう間に合わないのですが、21:45発の列車はバイエンヌ駅のホームの反対側で私が乗る列車を待っていてくれました。
なんとか無事に乗り換えを済まし、雨の中チューリッヒへ。
23時ごろ到着したチューリッヒでは雨が止んでいました。
チューリッヒのホテルは初日に泊まったブリストル・ホテル。フロントは若い兄ちゃんで、「あなたが最後のチェックインですよ」だよ、と言われました。
シティタックス2.5フラン払うよう言われるが、10フラン札を出すとおつりが入った金庫が深夜なので開けられないとのこと。チェックアウト時に払えばいいそうです。
冷房が無いので暑くて眠れませんが、明日はいよいよ帰国日です。
ただ、帰国が夕方なので、1時間程度で行けるリギ山やルツェルンを周ろうと思います。
今日はこれからスイス中西部を走る景勝路線。ゴールデンパス・ラインに乗車します。
ゴールデンパス・ラインはルツェルンからレマン湖畔のモントルーまでの3つの会社にまたがる区間を指し、線路幅が3社で異なるため、途中で乗り換えが必要となります。
標準軌のツヴァイジンメンまでは客車列車。ツヴァイジンメンからモントルーまではゴールデンパス・パノラミックという展望列車に乗ります。
ツヴァイジンメンまでの列車は展望車ではありません。しかし車内は展望を意識した造りになっており、景色が見やすいよう、椅子が斜めに向くようになっています。
1等車の外観です。
17:36にシュピーツを出発。のんびり客車列車の旅です。1等車の車内はガラガラで、私を入れて客が4人しかいません。
普通列車なのでこまめに駅に止まります。
スイスらしい景色が広がっています。車窓は素晴らしいのですが、天気が怪しいです。
でもまあ、これまでスイスの鉄道にひたすら乗ってきましたから、こうした景色は大分見慣れてきましたね。
ゴールデンパス・ラインは単線のローカル線。本数は1時間に0〜2本。間隔が20分だったり1時間40分だったりします。
谷が狭まり、川の流れが急になってきました。
普通列車とすれ違います。
列車は森の中を走ります。
18:17に終点のツヴァイジンメンに到着。シュピーツからここまでは標準軌ですが、ここからモントルーまではメーターゲージとなり線路幅が狭まるため直通電車はありません。
そんなわけで18:25発のモントルー行の電車に乗り換えとなります。階段は無く、ホームの端まで歩いての乗り換えでした。
18:25発の電車は「ゴールデンパス・パノラミック」という展望列車で、予約が推奨されています。しかも先頭の展望席は予約必須です。
先頭車に乗り込みました。ガラガラです。私の席を探したところ、車両の真ん中にありました。
おかしいです。昨日駅で買う時に先頭の展望席、VIP席の指定券をお願いしたつもりだったのですが、駅員にそれが伝わらなかったようです。もしくは座っていないだけで売り切れなのかもしれません。
18:25にツヴァイジンメンを出発。最前列には誰も座っていません。
しばらく考えた末、私は席を間違えたふりをして最前列に座ってしまい、客か車掌に何か言われたら席をどく作戦に出ました。
そんなわけで車窓を堪能します。右手には支線を走る3両編成の電車が見えました。
雨が降ってきました。
どんよりとした雲が垂れ込めています。
ツヴァイジンメンから先も単線なので、駅で行き違いがあります。
古めかしい電車がやってきました。
山小屋のような洒落た駅舎です。
駅前にはホテルが並んで立っていました。テラスの花がきれいですね。
地形に逆らわず走っているせいか、カーブや坂が多いです。
晴れていたら景色がいいのでしょう。雨のせいで遠くが見えません。
列車は大きくカーブしながら、やや大きめの町にさしかかりました。サッカー場もあります。
いかにも観光地と言った雰囲気です。ルイ・ヴィトンの店もありますね。
18:51にグシュタード駅に到着。グシュタードは「各国の王侯貴族、財界人、映画スターなど各界のセレブが集まる有名な山岳リゾート」なのだそうです。だから高級ブランドの店があるのですね。
駅前の建物も洒落たものが多いです。
グシュタード駅を出発。
次の駅で展望列車とすれちがいました。
雨が強くなってきました。一応ワイパーが動いているものの、あまり役に立っていません。
シャトーデーに到着。この辺りからドイツ語圏ではなくフランス語圏に入ります。
シャトーデーを出てしばらくすると車掌がやってきました。私の切符を見ると「ここはあなたの席ではありません」と言われてしまいました。
「オー!ソーリー」
「この切符はVIP席ではありませんが、追加料金として15フラン払えばこのまま座っていてもいいですよよ」
「オーサンキュー」
どうやら席を移らなくてもいいようです。車掌に15フラン払い、指定券にメモ書きしてもらいました。約1600円です。
ローカル線の分岐駅です。いい感じの2両編成が止まっていました。
しかも分岐するローカル線は道路との併用軌道になっています。乗りたい!でも乗ったらチューリッヒに帰れない!
これが先頭車両の展望席です。座席は8人分。追加料金が必要ですと書いてありますね。
ちなみに車両はガラガラで、先頭車両には私一人しかいません。
雨はどんどん強くなり、豪雨になってしまいました。内房線なら運転を見合わせるでしょう。
もう景色を見るどころではありません。途中でストップせず、無事に終点のモントルーまでたどり着けるかどうかが心配です。
洒落た駅舎に停車しました。
列車は九十九折の坂を下っていきます。晴れていれば左手にレマン湖が見えているのでしょう。
この豪雨では何も見えません。残念です。
ガッカリしながら景色を眺めていたら首筋に冷たいものが!
なんと雨漏りです。天井からの水滴が私の首筋を直撃したのでした。
駅に停車しました。対向列車の待ち合わせをするためかなかなか発車しません。
ようやく対向列車がやってきました。結局この駅では10分も停車。どうやら対向列車に遅れがでているようです。
この電車も5分程度遅れています。この列車のモントルー到着は20:13。乗継の列車は20:18発。乗り換え時間が5分しかありません。目当ての列車に乗れるでしょうか。心配です。
まもなくモントルーです。列車は遅れを取り戻すべくスピードを上げています。
3分遅れの20:16に終点のモントルー着。あと2分しかないのでスーツケースを抱えて階段をダッシュしました。しかしモントルーから次の目的地ローザンヌへ向かう列車も遅れているようです。
そういえば展望車の先頭を撮影していなかったので、隣のホームから1枚撮影。
ちょっとお腹が空いたので、私は自動販売機でキットカットを買いました。
普通列車でレマン湖沿いを北上してローザンヌ。5分遅れの20:44に到着。
ダッシュで次に列車に向かいます。20:45発のバーゼル行特急は我々の列車を待っていてくれました。
とりあえず1等車の席に座りました。通路の反対側に座った女性が車掌に「チューリッヒに行くにはどこで乗り換えですか?」と聞いています。私と同じですね。
おちついたらお腹が空いてきたので食堂車に行きました。
パソコンを広げている人、楽譜を見ている人、コーヒーを飲んでいる人。
テーブルは代々ふさがっていますが、ご飯を食べている人はいません。
空いている席に座るとウェイターのおっさんがメニューを持ってきました。
しかしドイツ語とイタリア語とフランス語が書いてあるのに、英語が書いてありません。
「英語のメニューはありますか?」
「ありません」
「これじゃ読めないです。あなたのおすすめはどれですか?」
「これはどうですか?チキンカレーですよ」
「じゃあそれで。あと水ください」
チキンカレーがやってきました。インド風カレーで、パサパサのご飯です。
アーモンドをスライスしたものが入っており、味はまあまあ。でもこれで28.5フランは高いですね。3000円近くします。
カレーを食べ終わるとウェイターがやってきました。
「デザートはいかがですか?リンゴのシャーベットがおいしいですよ。コーヒーもどうぞ」
せっかくなので頼みます。デザートは11フラン。干しりんごがいいアクセントになっていておいしいです。
カレーとデザートを食べ、コーヒーを飲み終わってお腹いっぱいになったところで乗り換えのバイエンヌ駅です。
ウェイターのおっさんは私がガッツリ頼んだのでニコニコです。
降りる準備をする私を見て「バーイ」と手を振ってくれました。
次の列車はバイエンヌ21:45発のチューリッヒ経由ザンクト・ガレン行き。
私が乗っている列車は5分ほど遅れており、バイエンヌ到着予定は21:43ですからもう間に合わないのですが、21:45発の列車はバイエンヌ駅のホームの反対側で私が乗る列車を待っていてくれました。
なんとか無事に乗り換えを済まし、雨の中チューリッヒへ。
23時ごろ到着したチューリッヒでは雨が止んでいました。
チューリッヒのホテルは初日に泊まったブリストル・ホテル。フロントは若い兄ちゃんで、「あなたが最後のチェックインですよ」だよ、と言われました。
シティタックス2.5フラン払うよう言われるが、10フラン札を出すとおつりが入った金庫が深夜なので開けられないとのこと。チェックアウト時に払えばいいそうです。
冷房が無いので暑くて眠れませんが、明日はいよいよ帰国日です。
ただ、帰国が夕方なので、1時間程度で行けるリギ山やルツェルンを周ろうと思います。