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カンボジア旅行記の第13回です。
アンコール・ワットやアンコール・トムなどのアンコール遺跡群を見るためカンボジアに行ってきました。
2日目は大回りコースとアンコールワットを見学します。
遺跡の見学を終え、国立アンコール博物館を見学した後、夜はパブストリートで鍋料理を食べました。


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■ 2日目 2014年1月10日

時刻は14時過ぎ。アンコールワットの見学を終え、私がチャーターしている車に戻りました。
一応今日の遺跡見学の予定はこれですべて終了です。
しかしそう思っているのは私だけで、ドライバーのモムさんはこれで終わらせるつもりは無さそうです。ホテルに帰りたいという私をよそに、猛烈な営業攻勢が始まりました。

「トンレサップ湖に行かないか?カンボジアで一番大きな湖だ」
「行かないよ」
「すばらしいんだよ。クルーズ船に乗って湖を見て回るのがとても楽しいんだ」
「ノーサンキュー。ホテルに帰る」

確かにトンレサップ湖はカンボジアを代表する観光地です。
しかし私は知っています。トンレサップ湖がボッタクリの巣窟であることを。
まずクルーズ船の値段が高く、場所によっては30ドル取られます。人数割りではないのがポイント。何人いようが、1人30ドルです。
さらにクルーズ船に乗るとたくさんの物乞いが寄ってきてお金をねだられます。
途中売店に立ち寄ってお土産を買わされるほか、湖に浮かぶ学校を見学するときの手土産として文房具などを買わされます。もちろんどれもカンボジアの物価を無視したボッタクリ価格です。
学校見学ではもちろん寄付をねだられ、先ほど売店で買った文房具を寄付させられるのです。
寄付した文具はどうなるのでしょうか?
しれっと売店に戻され、またカモとなる観光客に買わせるらしいです。
こうして見事なボッタクリサイクルが完成しているので、トンレサップ湖の評判は決していいものばかりではないのが実情です。
興味がある方は「トンレサップ湖」で検索してみてください。

私は湖に興味がありませんし、そもそも財布の中にあと20ドルしかありません。
だから昨日から何度も断っているのですが、ドライバーのモムさんはあきらめず、何としても私をトンレサップ湖に連れて行こうとします。きっと湖に観光客を連れて行けばマージンが入るのでしょう。

「俺は今日朝5時に起きて暑い中歩き回ったから疲れた。早く起きたから眠いんだよ。金も持っていない。ホテルで寝たい。ホテルに戻ってくれ」
私が強い調子で何度も繰り返し、ようやくトンレサップ湖行きはあきらめたようです。しかし、営業攻勢はまだ続きます。

「疲れたのか?ならばマッサージに行こう。いい店を知っているよ」
「金が無いと言っているだろう。行かない。ホテルに戻ってくれ」
「そうか。なら夜にしよう。なんならもっと楽しい店もあるよ。女の子がいる店はどうだ?」
「疲れているから無理だよ。アイハブノーパワーだ」
「ノーパワー?ハッハッハ。わかった。ホテルに帰ろう」

長い戦いの末、ようやくモムさんは営業をあきらめたようです。ホテルに向かって走り出しました。

「俺の運転はどうだった?」
「よかったよ。安全だし。冷房が涼しいし」
「そうか。ならば俺の電話番号とメールアドレスを教えるから、日本に帰ったらカンボジアに行きたい人に俺の連絡先を教えてくれ」
「いいよ」
「アーユーハッピー?」
「ああ」
「ハッピーならチップをくれ」
「なんだそりゃ」
「カンボジア人は貧乏。だから旅行者はチップを払う習慣があるんだ」
「わかったわかった」
しかたありません。世話になったのは確かですし、モムさんのおかげで順調に観光できました。
チップと言ってもそれほど高い金額は取られません。ホテルに到着し、モムさんに3ドルをチップとして渡し、握手して別れました。
良いドライバーでしたが、あのしつこすぎる営業トークには辟易しましたね。
カンボジアではそれが普通なのかもしれませんが、日本人としてはもう少し遠慮してくれた方がありがたいです。

帰国して調べたらシェムリアップエアポートタクシーのホームページに彼の名前がありました。

Member Profile - Mom Sopheak

シェムリアップの空港からタクシーにのったら、彼のタクシーかもしれません。
彼は英語による意思の疎通ができます。時間管理はきちんとしてくれますし、運転も安全でした。
ただ、激しすぎる営業トークが難点。チャーターするかどうかは皆さん次第です。

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14:30頃にホテル着。疲れたので1時間ほど昼寝をして、16時前にフロントに行きました。
帰りのバンコクエアウェイズの飛行機の搭乗にリコンファームが必要とのことなので、フロントの人にやってもらおうと思ったのです。
しかし、フロントのお姉さんは「リコンファームよりもインターネットでイーチェックインをすればいいんじゃないの?」とのこと。
それもそうなんですが、代わりにやってくれるという発想は無さそうでした。残念。

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日暮れまで微妙に時間があります。せっかくなのでアンコール国立博物館に行ってみることにしました。
アンコール遺跡から発掘された仏像やヒンドゥー教の神々の塑像、アンコールワット、アンコールトムの遺跡の説明など様々な展示があります。
ホテルの前で待機していたトゥクトゥクのドライバーに値段を聞いて出発。2ドルだそうです。街中のチケット屋に立ち寄って12ドルの入場券を買い、ホテルから10分ほどで到着しました。トゥクトゥクから降りる際にドライバーから「何時間見学するの?」と聞かれました。どうやらまた迎えにきてくれるようです。「18時には終わるよ」と言い残し、館内に入りました。

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館内は冷房が効いて快適です。中に入ってチケットを見せ、3ドル払って日本語のオーディオガイドを借りました。
ここは荷物の持ち込み制限が厳しく、リュックやカバン類はもちろん、カメラも不可。貴重品はクロークで小さな巾着袋を借り、それにいれなければなりません。盗難防止のためだそうです。

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展示物は充実しており、様々な年代の仏像、シヴァ神などヒンドゥー教の神々の像。昔の衣装やアンコールトム、アンコールワットの模型などがあって楽しめます。ただどちらかと言えば遺跡に行く前に見るのがいいのかもしれません。仏像好きならおすすめできるスポットです。
結局1時間半ほど見学し、行きと同じトゥクトゥクでホテルに戻りました。

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一旦ホテルで休憩し、再び夜の町に出ました。ホテルから10分ほど歩くとパブストリートという繁華街があり、外国人向けの飲食店が集まっているのです。

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他にもさまざまなナイトマーケットがあり、食品から土産物などたくさんのものが売られていました。

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バーベキューのお店。屋外のキッチンで調理していて、おいしそうな匂いが漂っています。

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パブストリートが見えてきました。もともと外国人向けの店が数軒あるだけの通りだったのですが、ここ数年新しい店がどんどんオープンし、世界中の観光客が集まるナイトスポットになっています。

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派手な電飾の下を歩きます。

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いくつか店がある中で私が選んだのはスープドラゴンと言う店。手ごろな値段でカンボジア料理が食べられる店です。

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スープドラゴンの名物料理は「チュナン・ダイ」と呼ばれる鍋料理。暑い国でも鍋料理?でも美味しいらしいのです。
土鍋に牛肉、肉団子、野菜、キノコ、春雨、卵、湯葉などを入れて煮込み、最後に麺で締めます。
メニューを見ると2人前からで11.5ドルと書いてありましたが、「1人だけど食べられる?」と聞いたところ、「量が多いけど大丈夫」とのことでビール1ドルと合わせて注文。作り方を尋ねたら店員さんが代わりに作ってくれました。

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スープ自体は薄味なので、ニンニクや様々な香辛料で味付けをします。日本人の口に合うおいしさで、一気に食べてしまいましたね。選んで正解でした。

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お腹いっぱいになって店を出ました。パブストリートは22時になっても人であふれています。

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美術品やお土産などを売るナイトマーケットがありました。

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怪しげな橋を渡って対岸へ。

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中国系の店が多いようです。

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時計や宝飾品の店がありました。

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特に買い物はせず、そのまま引き返します。

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ちょっと怪しげなマーケットでした。

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パブストリートから1本入った裏パブストリート。ここも飲食店が並びます。

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ホテルに戻って就寝。明日は現地の旅行会社が催行する日本語ガイドによるツアーに参加し、アンコールワット近郊のバンテアイ・スレイ、クバールスピアン、ベンメリアの3つの遺跡を見学します。


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