千葉ロッテマリーンズがドラフト2位で指名した田中が連日マスコミをにぎわせていますね。
オフの話題に乏しいマリーンズとしては嬉しい限りです。

三井物産の内定を蹴ってのプロ入り。京大ともなると世界が違います。


田中 京大初のプロ!一流商社内定蹴り決意「使命感持って」 (ニッカン)

一流商社を断って、プロの世界に挑む――。「プロ野球ドラフト会議 Supported by リポビタンD」が23日、都内のホテルで行われ、最速149キロを誇る京大・田中英祐投手(22)がロッテから2位指名された。東大からは過去5人がプロの門を叩いたが、入団すれば京大から初のプロ野球選手誕生となる。工学部工業化学科に在籍する秀才右腕が新たな歴史を切り開く。 【ドラフト指名選手 田中英祐】

 おごそかな雰囲気が漂う特別な場所で、田中は晴れの会見に臨んだ。京都大学百周年時計台記念館。足を踏み入れたのは、同大関係者のノーベル賞受賞者が会見を行う場所だ。iPS細胞の開発で12年にノーベル医学・生理学賞を受賞した京大・山中伸弥教授(52)も講義などを行っている。

 「ノーベル賞は凄い凄い賞なのですが…。そこに並べるように、新たな道で頑張っていきたい」。京大出身のノーベル賞受賞者は日本人初の湯川秀樹氏(物理学)ら過去7人いるが、プロ野球選手は一人もいない。それも球界でも珍しい「理系男子」としてプロの門を叩く。

 「京大にもプロを目指して入っていない。(練習の)設備もない中でここまで来られた」。文武両道を貫いてきた右腕にとっては、プロは遠い世界だった。兵庫県内の中高一貫の進学校・白陵では公式戦1勝に終わった。塾、予備校などに頼らず猛勉強の末に現役で合格。友人に誘われて入部した時は1メートル80、65キロと細く、球速も130キロ台だった。

 それでも学業と両立させながら連日、午後10時まで体力トレーニングを行い、体幹を鍛えた。体重は約10キロ増え、球速は最速149キロを記録。2年春にはチームの連敗を60で止め、今年6月には大学日本代表候補にも選ばれた。今秋は28季連続の最下位。「野球部の歴史を変えたい」との目標は達成できなかったが、リーグ戦通算8勝は京大史上最多だ。

 在籍するのは工学部工業化学科。3年生からは実験が増え、研究に時間を割かなければならなくなった。田中が4月から所属する研究室で、分析化学の指導にあたる天野健一助教(30)は「欠点が一つもないような学生」と研究熱心な姿勢を高く評価する。3年生までに単位はほぼ取得。卒論のテーマは「SFA(表面力測定装置)における水和構造の逆計算理論」と、まさに京大生らしく難解だ。

 「技術的にまだ甘いところがあるので、まずそこを克服できたら。真っすぐ、変化球がどれくらい通用するか。長所、短所を把握したい」

 プロでの目標を聞かれると、研究課題に取り組むかのようなクレバーさものぞかせた。テレビカメラは14台。会見後は野球部の仲間に胴上げされ、喜びに浸った。

 実は一般商社の三井物産から内定をもらっていた。「ドラフトまで待ってもらってありがたかった」と会社側に感謝した田中は「成功できればいろんな方に勇気を与えられる。険しい道だけど、新しい道を切り開きたい。ある種の使命感を持ってやっていきたい」。ノーベル賞にも負けない輝きを――。新たな歴史をつくるべく、京大生右腕が第一歩を踏み出す。

 ▼ロッテ・伊東監督 話題性だけでの指名ではない。(西武に)入ってきたときの岸にそっくり。



そして首脳陣による入団挨拶では田中から質問の嵐。

ロッテ2位京大田中、球団幹部を質問攻め (ニッカン)

 探求心の塊だ。ロッテからドラフト2位で指名された京大・田中英祐投手(22=白陵)が24日、指名あいさつに訪れた球団フロントを質問攻めにした。京大百周年時計台の一室で、林信平球団本部長(53)らに疑問点をぶつけた。当初15分を予定していた指名あいさつは50分を超えたが、田中にとっては、プロ入り決断に向けて前進する有意義な会談となった。

 疑問点をそのままにしてはおけなかった。田中は、林本部長から「聞きたいことはありますか?」と促されると「セカンドキャリアはどのようになっているのですか?」と、気になっていたことを口にした。

 夢を抱きプロの世界に飛び込もうとする新人には似つかわしくない質問かもしれないが「親とも話してて分からない状態だったので、聞いてみたいと思っていた」と田中。強豪校に在籍したことがないため、先輩や監督に聞くわけにもいかない。田中にとっては、進路決断前のこの機会に聞くべきことだった。

 質問はそれだけにとどまらない。「寮生活というのはどうなってるのですか?」「これから入団までのスケジュールはどうなってるのですか?」「マスコミ対応はどうしたらいいでしょうか?」。次々と聞いていった。「考え得る可能性はすべてシミュレーションできる方がいい。選択肢をしっかり考える意味で、こういう質問をさせてもらった」。未知の世界だったプロ球界が、少しずつ現実的に感じられていった。

 前夜は夜中の2時まで野球部主将と副主将のシェアハウスでコアラのマーチを食べながら、仲間にお祝いしてもらった。そしてわずか2時間の睡眠後、朝4時には起きてテレビ出演。赤い目で「頭が働きません」と苦笑いしながら、その後も分刻みのスケジュールをこなした。

 一夜にして全国の注目の的になった。林本部長から「私生活に気をつけるように」と老婆心のこもった言葉ももらった。だがその点では田中は揺るがない。「周りの反応が変わっただけ。人生が変わったとまでは思いません。今までどおり普通に生活したいと思う」。地に足が着いている。京大出身初のプロ野球選手誕生に向けて、着実に1歩前進した。



オフの注目を浴びる形となったマリーンズ。下世話なメディアが金勘定を始めました。


球団も「してやったり」…ロッテ2位・京大田中の“経済効果”  (ゲンダイ)

「戦力になろうがなるまいが、球団はもう元を取ったんじゃないか」
 球界関係者の間でこう囁かれているのがロッテのこと。京大(工学部)に在籍する田中英祐(22)をドラフト2位で指名したおかげで、テレビをはじめとしたメディアが連日大騒ぎ。黙っていてもチームの注目度が高まっているからだ。
 あるキー局のスポーツ番組ディレクターが言う。
「ウチだけじゃなくNHKを含め全局がスポーツ番組や、早朝、夕方の番組でシャク(番組内の放送時間)の奪い合いをしているほど。ロッテが田中君のおかげで得ている恩恵は相当なはずです」
 例えば夕方の報道番組の「15秒CM」の値段は1本ウン千万円といわれる。田中が数分取り上げられるだけで、指名したロッテは1億円以上のCM効果が得られるというわけだ。

ドラフト翌日の主要スポーツ紙は、4球団が1位指名で競合した有原航平(早大)や2球団競合の安楽智大(済美)らビッグネームを押しのけて田中を1面や終面で掲載した。以後、3日以上が経過した今でもテレビ、スポーツ紙で田中の研究や卒論、大学生活が話題になっている。

■早くもキャンプから集客期待
 ロッテはただでさえ話題が乏しい。今季は4位でBクラスに沈み、オフは「ネタがゼロ」と担当記者も頭を抱えていた。そこに田中という「救世主」が現れたおかげで来春のキャンプ(石垣島)の話題はもちろん、活躍次第ではシーズンの集客も期待できるのだから笑いが止まらないはずだ。
 球団は一貫して「話題性で取ったわけではない」と強調するが、本心はやはり「してやったり」。今すぐ田中に「ドラフト1位級」の契約金1億円、年俸1500万円を払ってもお釣りがくるのではないか。


そんな田中を球団は全力バックアップ。メディア対応を引き受けることにしたようです。


【千葉魂】 覚悟から感じる新しい息吹 京大・田中、道切り開く (千葉日報)

 秋晴れの日だった。10月24日。京都大学百周年時計台記念館でマリーンズにドラフト2位指名された田中英祐投手が、指名あいさつに訪れたロッテスカウト陣を出迎えた。「一緒に頑張ろう!」という伊東監督直筆メッセージの入ったサイン色紙を受け取ると、りりしい顔がさらに引き締まった。名門・京都大学初のプロ野球選手誕生へ。学内も、マスコミも、プロ野球ファンも注目を集めるMAX149キロ右腕は、よどみなく話し出した。

 「新たな道で、頑張りたいです。もちろん、道は険しいですが、新しい道を切り開きたいと思っています。自分がプロ野球の世界で成功を収める事が出来れば、いろいろな人に勇気を与える事が出来るかもしれない。ある種の使命感をもってやっていきたいです」

 工学部工業化学科出身。取り組んでいる卒論は「SFA(表面力測定装置)における水和構造の逆計算理論」。1898年(明治31年)、野球部創部から117年目の初のプロ野球選手誕生。周囲、いや日本中が否応なく、過剰に注目をする。しかし、それも宿命とばかりに、しっかりと注目と期待を背負って、プロ入りの門をたたこうとする若者の強い覚悟を感じた。

 「京都大学ではなかなか野球部の部員を集めるのも大変です。一学年で部員が9人の時もある。自分も正直、最初は留学しようかなとか、興味ある事の研究に没頭しようかなとか、いろいろ考えた。でも、結局、続けたいという思いが勝って、今、ここにいます。後輩たちの励みになるためにも、今後、京大で野球をやりたいと思う子が出て来てくれるためにも頑張りたいと思います」

 田中自身も様々な制約の中で野球に取り組んできた。3年生になると、火、木、土曜日が実験の日。全体練習には参加できず、実験を18時ぐらいに終え、自主練習をするのが精いっぱいだった。練習の合間に卒論制作、中間発表などをこなしながらも、野球に取り組み、投手として成長をしてきたという自負をプロの世界に入ってからも忘れるつもりはない。

 「自分だけではない。みんな限られた時間を有効に活用して考えて野球をやってきた。それは次のステージでも誇りにしていきたいです」

 帰り際、田中からお願いをされた。これまでマスコミ対応の窓口は4番で主務を務める上田遥内野手が務めてきた。マリーンズに2位指名を受けたことで、さらに取材が過熱することを心配した田中は私に頭を下げた。「ここまで上田に本当に助けてもらった。自分の時間を持たずにいろいろとスケジュールを組んでくれました。アイツの負担をこれからは軽くしてあげたい。研究に集中してもらいたい。マスコミ対応などよろしくお願いします」。農学部食品生物科で「アルツハイマーの抗体」の研究をしているという上田さんも、これからが研究発表のヤマ場を迎えるという。実験が続くときは朝の9時から夜中まで実験室に缶詰めになることもある同級生を、田中はずっと心配し、気遣った。

 研究と野球の二つに夢中に取り組んでいる若者たちの熱き思いだった。しっかりとバックアップすることを約束し正門前で、田中と別れ、鴨川方面へと歩いた。古都も京大初のプロ野球選手誕生を喜んでいるように活気にみなぎっていた。田中の言葉を思い返しながら歩いた。人生訓は「目の前の事をひとつひとつ積み重ねてやる」。父からは「つねに謙虚であれ」と子供の頃から口酸っぱく言われてきた。通信教育も塾にも通うことなく図書館で毎日、参考書と向き合いながら京大に現役合格したという。

 気がつけば、鴨川の辺に到着していた。川の水は静かに流れていた。心地よい音を奏でていた。秋晴れの都の空はいつしか星空に変わっていた。長い一日だった。田中ら京大野球部メンバーの情熱的な言葉の数々がまた頭をよぎった。暗い話題の多いこの世の中にあって、この若者ならきっと明るい話題を社会に提供してくれるはずだ。プロ野球に新しい風を吹き込んでくれる。新しい出会いに胸が弾んだ。そんな日だった。

 (千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)


田中の人柄が分かるすばらしい記事ですが、塾にも予備校にも行かず現役で京大に合格するってどういうことでしょう。想像を絶する頭脳ですね。野球人生の傍らなにかすごいものを発明してしまいそうな気がします。





さて、入ってくる人もいれば、出て行くかもしれない人もいるわけで、成瀬の件は今だ結論が出ないようです。


ロッテ、成瀬と2度目残留交渉も結論出ず (ニッカン)

ロッテの林球団本部長は27日、国内FA権を取得した成瀬善久投手(29)と同日に2度目の残留交渉を行ったことを明らかにし「大した進展はない。結論は出ていない」と話した。前回から条件面での上積みがあったかを含めて内容は明かさなかった。

 林球団本部長は「真剣に悩んでいる様子だった」と成瀬の印象について語りながら「一緒に日本一を目指そうと言っている」と残留を希望した。

 ただ、仮にFA権を行使した場合の宣言残留については「今までもそうしてこなかった。難しいかと思います」と認めない見通しを示した。




そんな成瀬を狙うのが何でも欲しがる阪神。コバヒロで懲りてないのかな?


阪神がロッテ成瀬獲りへ 金子情勢厳しく (ニッカン)

阪神のFA補強のターゲットとして、ロッテ成瀬善久投手(29)が浮上していることが23日、分かった。今オフは投手強化を最大のポイントに置く球団は、オリックス金子と日本ハム宮西をマークしている。ここにきて金子を取り巻く情勢から、獲得が厳しくなっていると判断。成瀬の調査も進めていくことになった。

 成瀬は5月に国内FA権を獲得した。15日に残留交渉をしたもののうまくまとまらず「ショックを隠せないというか、寂しい気持ち」とチームの秋季練習から離れて自主トレをしている。07年に最優秀投手に輝いた左腕は通算90勝と実績十分。今後、ロッテとの交渉がまとまらずにFA宣言した場合に備えていく。

 阪神の球団幹部は「投手は何人いてもいいし、来季は優勝を狙う戦力にしなければいけない」と力を込める。ドラフト会議では社会人の即戦力投手3人を指名したが、まだ満足していない。能見とメッセンジャー、藤浪、岩田の4本柱に続く先発投手の台頭は課題。福原や安藤らベテランが踏ん張る救援陣も1枚でも多く戦力がほしい。球団創設80周年の来季は05年以来のリーグ優勝が使命だけに、的確な補強を目指している



成瀬は残って欲しいですし、残るのが本人にとってもベストだと思いますけどね。狭い球場が多いセリーグでは厳しいと思いますよ。