6月22日出発の北斗星に乗って旭川に遠征してきました。
8月で廃止が決まり、プラチナチケットと化した北斗星のチケットがなぜ取れたのか。
乗車記に加えて北斗星の切符争奪戦についても書かせていただきます。
これから北斗星や、同じくプラチナチケットとなっているカシオペアに乗りたい方は参考にしていただければ幸いです。
6/23と6/24のエントリーに観戦写真を追加しましたので是非ご覧下さい。
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5月22日。6月22日月曜日に上野駅を出発し、試合がある6月23日に札幌に到着する北斗星の切符の発売日です。発売日は1ヶ月前の同じ日付の10時から。戦いはこの日から始まります。私は午前中休みを取り、万全の体制を整えました。
人気列車の切符を買うには「10時打ち」が不可欠。
これはみどりの窓口の駅員さんに時報を聞いてもらい、10時ぴったりに端末の購入ボタンを押してもらう技です。
しかし、みどりの窓口は順番。空いていればいいですが、並んでいるうちに10時を過ぎてしまったら意味が有りません。
船橋周辺だと幕張本郷や新習志野、本八幡の駅のみどりの窓口は比較的空いていますが、10時に窓口に行けるかは運次第です。
そこで、朝早く行けば10時打ちの予約を受け付けてくれる駅を利用することにしました。
つまり早朝から駅のみどりの窓口に行き、「この列車の切符を10時に取ってください」と頼んでおけば、実際10時に駅に行かなくても10時に打ってくれるのです。
ただし、同じような考えの人は他にもいますから、みどりの窓口が開くよりも前に、列の先頭に並ばなければなりません。
最近は10時打ちの予約を受け付ける駅が減っているようです。
千葉県から行きやすい駅では日暮里駅が受け付けていました。
みどりの窓口が開くのは7時。
私は早起きして6時40分に日暮里駅のみどりの窓口に行きましたが、すでに3人並んでいました。
前の3人が北斗星狙いであれば10時打ちは絶望的。もっと早く起きるべきでした。
一応10時打ちをお願いし、当日中に成否を聞きに来るよう言われて駅を後にしました。
まだあきらめるのは早いです。10時打ち専用の列を作ってくれる駅も有るからです。
たとえば船橋駅。9時ごろに行ったら誰も並んでおらず、列の1番目をゲット。これで10時打ち確定です。
9時55分に開いている2つの窓口のうち1つを閉め、10時打ちをスタンバイ。
まずは北斗星のB寝台個室、ソロを狙ってみましょう。
時報を聞きながら駅員が端末を操作。緊張の一瞬・・・。
「残念ながら満席ですね」
そんな・・・。10時ぴったりでも買えないなんて。まさかの発売後0秒で完売です。
実は、これには理由があります。旅行会社が北斗星を利用したツアーを催行しており、ほとんどの寝台を押さえてしまうからです。
我々一般人に回ってくるチケットはごくわずか。これではよっぽど運が良くないと買えません。
しかし、気を落とす暇はありません。
チケット争奪戦はむしろこれからが本番。キャンセルに賭けるのです。
目当ての切符が変えなくても、みどりの窓口ではキャンセル待ちを受け付けてくれます。
キャンセル待ちを登録しておけば、駅の端末が定期的に空席を照会し、もし空席があれば確保してくれます。もし切符が取れると駅から電話が来るので、携帯の番号と名前を告げて船橋駅を出ました。
キャンセル待ちはなるべく複数の駅でやるべきです。
あまり多いと収集がつかなくなるので、私は船橋のほかに本八幡、津田沼、幕張本郷、新習志野でキャンセル待ちをお願いしました。一応空席を有無を聞きましたが満席。当然でしょう。
ところが、11時半頃に津田沼駅で降り、2度目のみどりの窓口で空席の有無を聞いてみたところ、なんと喫煙の解放B寝台が1枚あるとのこと。さっきまで無かったのに!
どうやらキャンセルが出たようです。タバコをすわないので喫煙だと困るのですが、乗れないよりはマシ。私は喫煙のB寝台券を購入し、引き続きキャンセル待ちをお願いしました。
なお、食堂車での夕食は予約必須なのですが、こちらも当然満席。
なぜか翌日フリオ・フランコを見に行くついでに寄った砺波駅で食堂車の予約が1枚あるとのことだったのですが、駅員が端末の操作になれておらず、もたもたしているうちに他の人にさらわれてしまいました。残念。
キャンセルが出やすいタイミングというのがあるようですね。
私は発売日当日にキャンセル分の喫煙解放B寝台を拾いました。発売日当日とその翌日はキャンセルが出やすいようです。
また、出発日の2週間前から10日前にかけての数日間もキャンセルが出やすいようです。旅行会社が抑えていたチケットを手放すからだとか。
現に私も10日前に禁煙の解放B寝台をキャンセル待ちで拾うことができました。寝台券の変更は1回だけなら手数料無料で行うことができます。もしダブった場合は片方を受け取らないか、両方受け取った上でキャンセル料330円を払ってキャンセルすることになります。
あとは出発日の2日前にキャンセルが出やすいといわれています。これはキャンセル料が変わるからです。
2日前までにキャンセルすれば330円で済みますが、1日前だと額面の30%に跳ね上がります。これを嫌った旅行会社や転売屋が手持ちのチケットを手放すことが多いのだそうです。
そして出発日当日。急に行けなくなった、より良い個室が取れた、転売できなかった等の理由でキャンセルが出ることがあるようです。当日になってもあきらめてはいけません。
実は、みどりの窓口に行かなくても、電話でチケットを予約する方法があります。
JR西日本の電話予約サービスです。
https://www.jr-odekake.net/goyoyaku/phone/
東日本管内なのにJR西日本のサービスが使えるのかって?
実は使えます。しかも日本全国の列車が購入できるので、北斗星もカシオペアもこれで買えるのです。
使い方は簡単。電話で乗りたい列車の日にちや区間や座席の種別を告げれば、オペレーターが空席照会をしてくれます。
もし空席があればクレジットカードの番号を言って購入完了。予約番号を告げられます。
切符の受け取りは東京23区内の駅か、JR東日本管内で北陸新幹線が止まる駅。
みどりの窓口で購入時に使用したクレジットカードを見せ、予約番号を告げて発券します。
今回はこの電話予約サービスが役に立ちました。
昼休みや朝夕に電話すれば、空席の有無が確認できるのです。わざわざみどりの窓口に並ぶ必要がありません。
何度か電話し、そのたびに満席だといわれ、そして迎えた発車当日の朝。
ダメ元で8時に電話したところ、なんと「B個室ソロが1枚あります」とのこと。
奇跡が起きた!
というわけで、無事に個室寝台をゲットし、上野駅に向かったのでした。
午後休取って上野駅へ。いざ、16:20発の北斗星に乗りましょう。
上野駅のみどりの窓口で切符を引き換え、B解放をキャンセル。
ホームに向かうとすでに北斗星が入線しており、沢山の人が写真を撮っていました。
北斗星の最後尾。
この行き先もまもなく見られなくなります。
A寝台ロイヤルとB寝台ソロの客車。
とりあえず先頭まで歩いていきましょう。
北斗星を引っ張る電気機関車。
定刻通り出発。沿線には写真を撮る人が多数。
それにしても、通勤電車を眺めながら、寝台で飲むビールはおいしいです。
ソロの通路。上下に個室があります。
私の個室は上段。かなり狭く、ちゃんと立てません。
寝るには充分ですね。
列車は東北本線を北上、ボーっと景色を眺めていたら、福島県の新白河のあたりで日が暮れました。
食堂車は20:30ごろからパブタイムと言って予約がなくても食べられる時間帯になるのですが、案内放送を聞いてから食堂車に向かったところ20人待ちとのこと。22時ラストオーダーでは難しいでしょう。あきらめました。
青森駅で2時間ほど停車し、津軽海峡線の津軽今別駅を通過した時点で5:01。夜が明けています。
札幌と青森を結ぶ夜行急行はまなすとすれ違いました。
はまなすの寝台車が最後のブルートレインになりそうです。
新幹線の工事が進み、標準軌との三線軌条になった津軽海峡線。
6:40に函館駅到着。
機関車の付け替えが行われます。
沢山の人が写真を撮っています。
機関車が切り離されました。
走る方向が変わり、先程までの最後尾が先頭になります。ディーゼル機関車が連結されました。
ところで、ホームに警官がいますね。鉄道ファンがトラブルを起こしたことがあるのでしょうか。
北斗星のヘッドマークが誇らしげ
朝食は予約不要なのですが、15人以上並んでいます。ただ夜と違って回転は速いでしょうから、待つことにしました。
ロビーカーで順番待ち。
1時間待って食堂車へ。
食堂車で景色を見ながら食べるご飯は美味しいです。これで約1700円は高いですが。
こういうのを見ると北海道に来たな、と思います。
定刻から4分遅れ、11:19に札幌駅到着。満席のはずのソロですが、最後まで客が来ない部屋がありました。なんだったのでしょう。ダフオクのせいでしょうか。
北斗星は子供のころから何度も乗りましたが、これで乗り収めになりそうです。こんな贅沢な時間が流れる列車は他にありませんから、無くさないでほしいです。仕方の無いことですが・・・。
北斗星は未経験ですがこのB寝台は小学生の頃に北陸で利用したのを憶えています。当時は寝台列車の切符なんていつでも取れていたのですがここまでプラチナになってしまったんですか。
相当の準備と薫友さんのような運が必要なんですね。