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6月下旬に北海道は美瑛の丘をサイクリングしてきました。

雄大で美しい景色が広がる美瑛の丘を自転車で駆け巡る。最高ですよね。
特に有名なサイクリングコースは美瑛駅の北側の丘陵地帯を行くパッチワークの路と、美馬牛駅の東側のパノラマロードでしょう。

パッチワークの路は丘一面に広がる様々な色の農地がまるでパッチワークのように見えることから名づけられました。マイルドセブンの丘やセブンスターの木など、CM撮影で使われた有名な場所もあります。

パノラマロードは美馬牛駅東側の丘陵地帯。美瑛の原風景と言われる広大な牧場や農地が広がり、丘の向こうに十勝連山を望む大パノラマを楽しむことができます。
どちらの道もアップダウンが激しく、普通の自転車では回りきれません。電動自転車を借りるのが一般的です。

そして最近人気が出てきたのは美瑛駅から22キロ南にある青い池。森の中にあるコバルトブルーの不思議な池はとても神秘的なのだそうです。

行きたい!パッチワークの路もパノラマロードも青い池も全部行きたい!

しかしパッチワークの路とパノラマロードを両方走るだけでも電動自転車で1日かかるというのに、どうやって美瑛からはるか遠くにある青い池まで足を延ばせばいいのでしょうか。
しかも私の場合旭川で18時から野球観戦をしますから、16時の列車に乗らなければなりません。つまり半日しかないのです。

不可能を可能にする方法はただ一つ。
美馬牛駅にある「ガイドの山小屋」で高性能の電動クロスバイクを借りることです。

ガイドの山小屋

美瑛・美馬牛地区で唯一レンタル可能な電動クロスバイクは超高性能。普通に漕げば20キロは出ますし、上り坂も楽々。しかも大容量バッテリーなので1日乗っても充電が切れません。

十勝岳ダウンヒル(ガイドの山小屋)

しかもガイドの山小屋で電動クロスバイクを借りると無料で十勝岳の標高1000メートル地点の吹上温泉まで車で運んでもらうことができます。山の上から山道を一気に駆け下り、青い池を経由して美瑛・美馬牛地区に出れば、1日でパノラマロードとパッチワークの路を走破することもできるのです。
色々調べましたが10時にスタートして日暮れまでには全行程を走破できるようです。頑張れば6時間でいけるでしょう。

というわけで、美瑛の美しい景色を力の限り楽しんで参りました。
前・後編の2本立てです。前編は十勝岳から青い池を経由し、パノラマロードを北上。パッチワークの道のセブンスターの木まで行きます。
是非ご覧下さい。




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2015年6月24日。旭川から7:42発の富良野線の列車に乗り、美馬牛駅に8:25に到着しました。

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レンタサイクルの「ガイドの山小屋」は美馬牛駅の裏手にありました。
事前に予約が必須なのでメールで予約を済ませてあります。カウンターで名前を告げ、6000円払って電動クロスバイクを借りました。


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お店でもらった地図を元に今日の行程を考えます。

地図の左下が青い池、下側の紫のルートがパノラマロード、上側のピンクのルートがパッチワークの路です。
10時には走り出すということなので、16時までの6時間で全部回らなければなりません。

時間を最大限に活用するということで、私が考えたルートは以下の通りです。

吹上温泉→青い池→18線→拓真館・四季の交流館→三愛の丘→美瑛駅→ケンとメリーの木→セブンスターの木→親子の木→北西の丘→与野木宅前→マイルドセブンの丘→美田橋→新栄の丘→拓真館→四季彩の丘→美馬牛駅→クリスマスツリーの木→美馬牛駅


青い池から北上してパノラマロードの東側の道に入り美瑛駅へ。美瑛駅からはパッチワークの路を一周して美瑛駅付近に戻り、今度はパノラマロードの西側の道を南下して拓真館へ。最後は四季彩の丘を経由して美馬牛駅に戻り、クリスマスツリーの木まで往復して終わり。

全行程90キロ程度です。これを6時間で走ります。休憩や景色の見物も含めると、純粋に走る時間は5時間程度になるでしょう。相当頑張らねばなりません。

遅くとも13時にはパッチワークの路に入らないと全行程走破は難しいと思われます。
定時運行を心がけましょう。

なお、サイクリングコースの詳細はこちらをご覧下さい。

美瑛町観光サイト サイクリングマップ


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9時に車に自転車を乗せて美馬牛駅前の「ガイドの山小屋」から十勝岳へ出発。
山道を登り、9:40に十勝岳の標高1000メートル地点にある吹上温泉に到着しました。

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「ガイドの山小屋」のマスターが自転車を車から降ろして準備をしています。山の爽やかな空気を吸い、準備運動をしました。

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吹上温泉という名前の通り温泉施設があります。ただ時間が早く、まだオープンしていません。

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マスターから自転車の操作方法を教わり、10時前にスタート。ダウンヒルをかっ飛ばしました。
マスターの話では時速60キロ以上出るそうです。確かに速い!風が目に直接当たるので涙が止まりません。
やがてループ橋のある絶景スポットにやってきました。

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しばし止まって景色を眺めます。ここは景色がいいのですが急な下り坂。余所見をしながら下っているとカーブを曲がりきれず大変なことになります。

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見渡す限りの緑。良い景色です。そして下り坂が気持ちいいです。

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坂道を下り、10:18に青い池の入口に到着。青い池の標高は550メートルですから、標高差450メートルの山道をわずか20分で下ってきたことになります

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入口から5分ほど歩くと池が見えてきます。駐車場には観光バスが何台も止まり、遊歩道は中国人だらけでした。

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これが青い池です。硫黄沢川のアルミニウムを含んだ水と美瑛川の水が混ざり、目に見えないコロイドが生成されているためこのような色になると言われています。
この池は自然にできたものではありません。人の手に作られた池であり、たまたまこんな色になったのです。

美瑛町の観光サイトによる説明は以下の通りです。

※昭和63年12月に十勝岳が噴火後、北海道開発局は火山災害から美瑛町を守るため、火山泥流を貯める施設として、早期に工事の完成が可能なコンクリートブロックによる、えん堤が平成元年6月に着手され、同年の12月に完成、その結果、ブロックえん堤に水が溜まり、いつの頃からか、「青い池」とよばれるように。

※太陽からの光が水中のコロイド粒子と衝突し、色々な方向に散乱され、コロイド粒子が、光の散乱を促し、波長の短い青い光が散乱されやすいため、その光が私たちの目に届き、青く見えると言われております。

但し、水が青く見える原因について、過去に水質調査がされておりますが、明確な原因については解明されておりません。十勝岳噴火後、自生した白樺のように、予期せず生み出された自然現象から生まれた神秘な場所です。

今では、青い池の中でカラマツなどの木が立ち枯れていている景色が幻想的に見えることから、カメラマン等から口コミで広がり人気になったスポットです。見学の際は、撮影マナーを守って混雑時には撮影場所の占有せず、譲り合って皆さんお楽しみ下さい。

追記:2012年Apple社のMacBook Proの壁紙に採用され、話題のスポットにも




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静かな湖です。

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コバルトブルーの水面に立つ枯れ木がなんとも幻想的ですね。

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空の青さが水面に反射しています。

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見る角度によって様々に色を変えます。

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枯れ木の腐食が進んでおり、あと10年もすれば枯れ木が腐り落ちて無くなってしまうといわれています。見るなら今のうちですね。

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遊歩道を戻ります。

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青い池は遠いですが一見の価値ありです。晴れて風の無い日が最も美しいのではないでしょうか。

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10:38に青い池を出発。森の中の一本道を20分ほどひたすら進むと、突然景色が開けて田園地帯となります。

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美沢18線の先にある信号の手前で道道を左折し、拓真館・四季の交流館のある一角を目指します。
アップダウンの激しい道で、モーターがフル回転しています。

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坂を昇ったり降りたりして11:25に拓真館に到着。風景写真家である前田真三氏の写真が展示されています。

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拓真館の向にあるのが四季の交流館。農産物の直売所や喫茶コーナーがあります。
ちょうど11時半なので、ここで昼ご飯にしましょう。

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700円のピザを注文。地元産の食材を使ったピザです。
うまい!ピザがうまい!取れたてのアスパラガスがうまい!
あっという間に食べてしまいました。ソフトクリームも美味しいです。

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12時に出発。パノラマロードの東側の道を北上します。

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見渡す限りの大パノラマ。すばらしい景色です。

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平日なので観光客が少ないですね。気持ちのいい道です。

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千代田の丘付近を走行。北海道らしい、雄大な景色です。

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12:15、三愛の丘の展望台に到着。3分ほど休憩しました。

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こんな景色です。すばらしいです。

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パノラマロードをさらに北上。このあたりはのどかな道で、それほどアップダウンはありません。

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十勝連山を望みます。

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朝方は曇っていましたが、だんだん晴れてきました。

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ずーっとこういう景色が続くのです。最高に気分がいいです。

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道の両側に白い花が咲いています。

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美瑛市内中心部に入り、12:27に美瑛駅到着。駅に用はありません。そのまま通過します。
美瑛駅の東側の踏切を渡り、国道237号線の交差点を渡ればパッチワークの路です。

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パッチワークの路を入るといきなりの急坂。これは電動自転車でもきついです。

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緑の丘の上にちょぼちょぼと木が生えています。

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中国人観光客が写真を撮っていました。美瑛は中国人観光客が多いです。
確かに山が見えていい景色ですね。

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12:40、撮影スポットとして知られるケンとメリーの木に到着。道端に立つ大きなポプラの木です。
1976年の日産スカイライン「ケンとメリー」のCMで使われたことにより名付けられました。

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色とりどりの畑は、まさにパッチワークですね。

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パッチワークの路を北上します。

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どこまでも続く丘と畑。アップダウンを繰り返しつつ、ひたすら進みます。

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気持ちがいい道だ!

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自転車のいいところは気に入った景色があればどこでも止まれることですね。車だと自由に止まれません。

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思わず歌いたくなる道です。

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広大な緑の絨毯。

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12:53。撮影スポットとして知られるセブンスターの木に到着。
1976年に同名のタバコのパッケージに使用されたことで有名になりました。

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駐車場があり、一休みできるようになっています。いい景色。

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中国人観光客が記念撮影をしています。

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セブンスターの木の先にはポプラ並木がありました。

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ポプラ並木とセブンスターの木。とても美しいです。

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きれいな景色を見ると心が洗われますね。
さらに運動にもなるので一石二鳥です。
スタートから2時間半。バッテリーにはまだ相当余裕がありますから、電源を気にせず走れそうです。

後編に続きます。