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タイ旅行記の第8回です。
2015年の1月にタイに行ってきました。
2日目は太平洋戦争中に日本軍がタイとビルマの間に建設した旧泰緬鉄道ナムトク線に乗車します。
ナムトクから客車列車でバンコクに引き返しました。


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■ 2日目 2015年1月18日 日曜日

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2日目は日本軍がタイとビルマを結ぶべく建設した旧泰緬鉄道の一部であるナムトク線に乗車します。
バンコクを8時前に出発し、15時前にようやく終点のナムトクに到着。
定刻では12:25着ですからなんと2時間半も遅れています。

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ナムトク駅からバンコクのトンブリー駅へ向かう列車は12:55出発予定。
すでに2時間遅れていますからすぐに出発するでしょう。
私は急いで切符売り場に並び、100バーツでトンブリー駅までの切符を買いました。

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駅前はのどかな観光地です。この先1.4キロ先にナムトク・サイヨークノーイ駅があり、土日のみ運行の観光列車が足を延ばします。
サイヨークノーイ駅のそばには滝があり、さらにその先の線路にはヘルファイヤーパスと呼ばれる切通しがあります。
恐ろしげな名前の切通しは岩場を掘り下げる作業が夜通し行われ、掲げられた松明が地獄への送り火のようだということで名づけられたそうです。

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いろいろ見るべきところはあるのですが、この列車を逃すとバンコクに帰る列車がありません。

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駅にはお土産屋もありますが、大したものは売られていないようです。

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私は少し駅前をぶらつき、再び列車に乗り込みました。

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ナムトク駅の駅名票。

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せっかくなので行きと違う客車に乗りましょう。
木造の客車で、座席も床も木です。

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15:10にバンコクに向けて出発。2時間半近く遅れていますが、遅れを取り戻すことはできるのでしょうか。
さらには1.4キロ先のナムトク・サイヨークノーイにもバンコク行き観光列車が発車を待っているはず。
ひょっとしたら途中で観光列車に抜かれるかもしれません。

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客車のドアは開けっ放しです。

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昼ご飯をまだ食べていません。揚げパン売りのおっさんから砂糖がまぶされた揚げパンを10バーツで買って食べました。
隣に座ったおっさんはジュース売りのおっさんに注文していますが、缶ジュースが入った箱に勝手に手を入れて非常に横柄な態度です。
東南アジアの人を見下しているのでしょうかを下に見ているのでしょうか。気に入りません。

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駅に停車。

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駅員が発車の鐘を鳴らします。

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線路際に洞窟があります。奥には仏像が見えました。

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再びアルヒル桟道橋へ。こんどは岩肌を眺めます。

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こちらのほうが下がよく見えて迫力があります。

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アルヒル桟道橋は両サイドからの景色を見るべきですね。

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後ろを振り返ります。恐ろしい・・・。

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アルヒル桟道橋を抜けるとのどかな田園地帯です。
前に座ったタイ人がコーラをこぼしていましたが、気が付いたら水たまりが無くなっています。
床の板に隙間があり、水がこぼれていくのです。

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16:56にワンイェン駅に到着。定刻なら14:19発ですから2時間半遅れです。

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列車はなかなか動きません。ナムトクを出た列車は順調に走っていたのですが、カンチャナブリー駅の4駅手前で足止めを食らうことになるのでしょうか。
やがて車掌が客車にやってきて何事かを告げると、女性客がぞろぞろとトイレに並びだしました。
これはもう間違いなく長時間停車です。また遅れが広がってしまう・・・。
別の団体のガイドさんが英語で「列車のすれ違い待ち」と言っていました。
今日の午後にナムトクに向かう列車はカンチャナブリー駅を16:26に出発しているはずの最終列車です。
このナムトク行き列車はワンイェン駅に16:59に到着するはずですが、確実に遅れているでしょう。いつ来るのかわかりません。

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とりあえず駅の外に出ました。駅前通りです。

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駅前はこの景色。タクシーなどいるはずもありません。待つしかないのです。

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のどかな田舎の駅です。

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駅の時刻表。もはや時刻表などあって無いようなものですね。

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ホームで出発を待つ人々。

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暇なのでホームの反対側の線路に降りてみました。

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20分近く停車していますが、まだ発車する気配はありません。

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機関車の運転士はスマホに勤しんでいます。

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やがて駅員が線路に立ち、客車に戻るように言いました。

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17:30にナムトク行きの列車が到着。あちらは30分ほど遅れています。
こちらの列車は3時間以上遅れています。これではバンコク到着が何時になるのか見当もつきません。

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17:30過ぎに発車。日が傾いてきました。

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お寺があります。

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小さな集落のある駅です。

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山の向こうに太陽が沈もうとしています。水田が夕焼けや木々を映し出し、とてもきれいです。

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美しい、タイの夕暮れ。

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水田に夕日が映っています。大幅に遅れましたが、そのおかげでこの景色が見られました。

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いろいろありましたが、見るべきものは見ました。あとはどうやってバンコクに戻るかを考えなければなりません。

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クウェー川鉄橋の手前で停車し、客を乗せます。

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列車はゆっくりと川を渡ります。

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川沿いのお寺に大仏が建っていました。

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列車の通過を待つ観光客。

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夕暮れのお寺と大仏。

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クウェー川鉄橋駅でも停車し、たくさんの客が降りました。
10分ほど止まったので、遅れがさらに広がっていきます。

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カンチャナブリー駅に到着。観光用のトロッコ列車が止まっていました。
定期列車が来ない時間帯はトロッコ列車がクウェー川鉄橋を往復しているのです。

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18:20にカンチャナブリー駅に到着。定刻だと14:44着ですから実に3時間40分も遅れています。
とんでもない遅れですよ。
この先も単線ですし、本線に合流したら遅れている特急列車の通過待ちや追い抜き待ちでさらに遅れるでしょう。いったい何時にバンコクに着くのか見当もつきません。
私は鉄道に乗るのが好きな鉄道ファンですが、さすがにもう無理です。これ以上乗っていられません。バスにしましょう。
幸いカンチャナブリーからはバンコク行きの長距離バスが1時間に5〜6本の高頻度で運行されています。
私は列車の旅をあきらめ、カンチャナブリー駅で降り、バスターミナルに向かうことにしました。

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カンチャナブリー駅から長距離バス乗り場まで1キロほどです。
トゥクトゥクがいたら乗ろうと思ったのですが、あいにくモーターサイだけ。
モーターサイはバイクの2人乗りですから危ないのです。私は歩くことにしました。

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日が暮れた街を歩き、バスターミナルを目指します。途中で日本人を乗せたトゥクトゥクに抜かれました。
私の横に乗っていた日本人のおっさんたちです。私と同じくバスターミナルに向かうのでしょうが、タイ人への横柄な態度を見ていたので、彼らと行動を共にしたくはありません。

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バスターミナルの場所がわからず迷いましたが、なんとか見つけて18:40発のバスに乗車。運賃は110バーツでした。
バスはエアコンが効いており寒いぐらいでした。車内は満席で、途中の街でかなりの乗り降りがありました。

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意外と時間がかかり、バンコク郊外にある南バスターミナルには21:20に到着。
ただ、バスはバスターミナルを通り過ぎて路上で止まりました。
運転手に「ここどこ?」と聞いたら、タクシーに乗り換えなよとのこと。
ここ南バスターミナルは鉄道も地下鉄も接続していないため、バンコク中心部やホテルのあるフアランポーン駅に行くためには路線バスかタクシーに乗るしかありません。
幸い路上でしばらく待っていたらタクシーがやってきました。
「フアランポーン・ステーション」と言ったらニコリと笑って「OK」と言われたので乗り込みました。
メーターも動いているし、免許証もあるのでぼったくりは大丈夫でしょう。

ところが安心するのは早かった・・・。
このタクシー、運転が滅茶苦茶荒いのです。急発進急停車急な車線変更急な割り込み急ハンドルは当たり前。
まさにクレイジータクシーでした。恐ろしいスピードで前を走る車を抜き、カーブでは舌を噛みそうなほどのGがかかります。
うわー死ぬ死ぬ!
生きた心地は全くしませんでしたが、渋滞に巻き込まれることもなく快調にぶっ飛ばしました。
おかげでフアランポーン駅には21:40に到着。路線バスなら1時間かかる距離を20分で走ってしまったのです。
料金は75バーツ。ネットで調べた料金ですと100バーツほどということですから良心的ですね。
私はチップ込みで100バーツ渡し、マックスバリュで惣菜を買い込んでホテルに戻り就寝しました。



明日は特急列車に乗り、1日かけてタイ北部のチェンマイへと向かいます。


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