ロッテの創業者重光武雄氏の次男重光昭夫(辛東彬)氏と長男宏之(辛東主)氏の経営権争いが一段落した韓国ロッテは不透明な株式持ち合いを解消し、持ち株会社化制に移行したとのことです。

韓国ロッテ、日本色払拭 持ち株会社化し会長権限強化 (夕刊フジ)
韓国ロッテグループは12日、持ち株会社制に移行した。創業家の経営権争いに際して、「日本企業だ」との非難を招いた日本側系列会社の支配構造を払拭するとともに、重光昭夫(韓国名・辛東彬(シン・ドンビン))会長の経営権強化で難局の打開を目指す。

 系列のロッテ製菓など4社を投資部門と事業部門に分割し、投資部門を合併することで持ち株会社を発足させた。重光会長と黄ガク圭(ファン・ガクキュ)経営革新室長が共同代表を務め、国内外の138社が持ち株会社の傘下に入る。

 兄の宏之(同・辛東主(ドンジュ))氏との経営権争いに事実上勝利した重光会長は発足式で「経営の透明性を高める出発点だ」と強調した。重光会長の同社の株式持ち分は13%に達し、経営権が一層強化される見通しだ。

 韓国ロッテはこれまで日本側のロッテホールディングス(HD)の支配を受けるホテルロッテが事実上の持ち株会社で、関連会社が株式を持ち合う「循環出資」と呼ばれる構造が非難されてきた。持ち株会社化で循環出資は大幅に解消され、ロッテHDの持ち分も4・5%にとどまり、日本側の影響力が弱まる。

 韓国ロッテをめぐっては、米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備地を提供した後、中国に進出したロッテマートが当局から営業停止措置などの“報復”を受けて経営難に陥る事態となった。重光会長自身、前大統領の朴槿恵(パク・クネ)被告への贈賄罪で公判中で、経営権の強化で苦境から脱せられるかが注目される。



ロッテ、経営体制を透明化 持ち株会社制に移行 生え抜き幹部に代表権(日経)
韓国ロッテグループは12日、持ち株会社(HD)制に移行した。グループ会社が株式を持ち合って創業家の支配を支える複雑な仕組みの解消を進め、経営を透明化する狙い。株式の持ち合いは直近の50件から13件に減った。創業家の会長と生え抜き幹部の2人が代表権を持つ。幹部に権限を委譲し、創業家に依存しない経営に改める。

 ロッテは食品製造や小売りなどを手掛け、韓国取引所に上場する4つのグループ会社(ロッテ製菓、ロッテ七星飲料、ロッテフード、ロッテショッピング)をそれぞれ事業会社と投資会社に分割。その上で4つの投資会社を合併により1社にまとめ、HDとした。今月30日に韓国取引所に上場する見通し。

 韓国子会社42社を傘下に収めた。HDに入らなかったホテルや建設などを担う子会社についても、今後HDの傘下にする方向で検討する。ソウルで同日記者会見した黄●(たまへんに玉)圭(ファン・ガッキュ)社長は「HD制への移行を経営の透明性と革新性を高める第一歩にしたい」と抱負を述べた。

 代表権は創業家の辛東彬(シン・ドンビン、重光昭夫)会長と黄社長が握り、辛会長が経営戦略の立案、黄社長が戦略の実行を担う。グループの経営権を巡っては辛会長とその兄の辛東主(シン・ドンジュ、重光宏之)氏が争った経緯があるが、ロッテの別の幹部は「資本関係を見れば明確な結論がでた」と話し、争いは収束したとの見解を示した。



韓国ロッテ 持ち株会社制に移行=経営を透明化(朝鮮日報)
【ソウル聯合ニュース】韓国財閥5位のロッテグループは12日、ロッテ製菓など系列4社の投資部門が統合した持ち株会社「ロッテ持ち株株式会社」が同日正式に発足したと発表した。

 ロッテはグループの複雑な支配構造を改善し経営の透明性を高めるため、持ち株会社制に移行する方針を2015年から表明していた。移行により、グループ会社が複雑に株式を持ち合う「循環出資」は50件から13件へ大幅に縮小する。

 持ち株会社はロッテ製菓、ロッテショッピング、ロッテ七星飲料、ロッテフードの4社を投資部門と事業部門に分割した上で、ロッテ製菓の投資部門が残り3社の投資部門を吸収する形で形成された。

 代表取締役は創業者の次男でロッテグループ会長の辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)氏と同グループ経営革新室長(社長)の黄ガッ圭(ファン・ガッキュ)氏が共同で務める。資産は6兆3576億ウォン(約6300億円)、資本金は4兆8861億ウォン。韓国国内の42社を含む計138社を子会社として抱える。

 辛氏は発足式で「持ち株会社の発足は経営の透明性を高め、新たな企業価値を生み出すというロッテのビジョンを伝える出発点。ロッテグループが発展と革新を続けるための土台になるだろう」だと述べた。

 持ち株会社制に移行したことで、辛氏はロッテグループの経営権を一段と強化する見通しだ。同氏の持ち株会社の持ち株比率は13.0%に達する。

 一方、同氏とグループの経営権を巡り争った兄の辛東主(シン・ドンジュ、日本名:重光宏之)元ロッテホールディングス(HD、本社・東京)副会長の持ち株比率は0.3%、日本のロッテHDは4.5%にとどまる。



日経には創業家に依存しない経営を進めるとありますが、韓国メディアの報道では逆に創業家の影響力が強まったと書かれています。
いずれにせよ日本のロッテHDと韓国ロッテの結びつきも今後変わっていくでしょう。
日本のロッテHDの株式上場については続報がありませんが、我らが千葉ロッテマリーンズの経営にどのような影響がでるのか注目したいところです。



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