ペルー・ボリビア旅行記の第19回です。
7日目は観光列車チチカカ・トレインに乗って鉄道の旅。クスコからプーノまでの383.7キロを10時間かけて移動します。
まずは朝7:10発の列車に乗車。クスコのワンチャク駅を出発しました。
にほんブログ村 千葉ロッテマリーンズ
プロ野球・人気blogランキング
■ 7日目 2018年1月31日
ユーラシア旅行社のツアーに参加してのペルー・ボリビア旅行7日目。
今日はクスコから豪華列車「チチカカ・トレイン」に乗車します。
「チチカカ・トレイン」はクスコ・ワンチャク駅とチチカカ湖畔の町プーノまでの385キロを約10時間かけて走る観光列車です。
クスコ発は毎週水・金・日曜日。プーノ発が毎週月・木・土曜日で、週3便の運行です。
このほかには豪華寝台列車の「アンデアン・エクスプローラ」が週1便走っていますが、こちらは料金が30万円もかかり庶民には手が出ません。
かつては一般向けの列車も走っていたのですが、クスコ〜プーノ間は長距離バスに乗れば3時間早い所要7時間で到着するため鉄道は勝負になりません。
現在はのんびり旅行したい観光客向けに特化した列車が残るだけとなっています。
クスコ〜プーノ間での最大の見どころは標高4319メートルのララヤ峠。2006年にチベットの西蔵鉄道が開通するまでは定期旅客列車が走る路線で世界一高い場所だったのです。
現在は西蔵鉄道・唐古拉峠の5072メートルに次いで、世界第2位の標高となっています。
とにかく日本の鉄道からは想像もつかないほど高い場所を走る鉄道です。きっと素晴らしい景色が広がっていることでしょう。
30年前に宮脇俊三氏の旅行記「汽車旅は世界の果てへ」を読んで以来、ずっと乗りたいと思っていた夢の鉄道に、ようやく乗れる機会がやってきました。
まさかこんな若いうちに乗れるとは思っていませんでしたよ。生きていれば良いことがあるのです。
というわけで長年の夢がかなう日。興奮冷めやらぬ中朝5時に起きて朝ごはんを食べ、6時にホテルを出発しました。
バスで始発駅であるクスコ・ワンチャク駅へと向かいます。
ホームに入ると7時10分発のチチカカ・トレインの列車が準備をしていました。
まだ時間がありますので待合室に入ります。
待合室ではコーヒーやコカ茶のサービスがありました。
コカ茶はペルーやボリビアなどアンデスの高原地帯でよく飲まれており、高山病に効くと言われています。
コカの葉を煎じて飲むお茶で、コカの葉は何とコカインの原料にもなるのです。
え?このお茶コカインなの?麻薬なの?
びっくりしてしまいますが、コカ茶自体にはコカインの成分はほとんどなく、中毒性はありません。単なる苦いお茶です。
ただしコカインの原料である以上麻薬取締法の対象になりますから、コカ茶のティーバッグを日本に持ち込むと最悪逮捕されますから注意が必要です。
チチカカ・トレインとアンデアン・エクスプローラーの時刻表。
チチカカ・トレインはクスコを7:10に出発しプーノに17:40に到着予定です。
ぼちぼち時間です。ホームに向かいます。
編成は先頭の機関車から電源・厨房車・客車3両・展望車となっていました。
シックな内装の客車。座席はソファになっており、ふかふかです。テーブルもちゃんとしていました。まるでレストランです。
最後尾の車両はラウンジと展望スペースがあります。
展望車。ここにいれば素晴らしい景色を堪能できますね。食事の時間以外は後方かぶりつきで行きましょう。
さっそく展望スペースにスタンバイ。写真を撮ります。
7時10分。プーノ行きのチチカカ・トレインは定刻通りクスコを出発しました。
アンデス民謡の演奏に送られながらワンチャク駅を後にします。
ワンチャク駅の駅舎。
やたら長いホームがかつての栄光を現しています。
今は使われていない古い客車が留置されていました。
ワンチャク駅を出ました。ゲートがあり、列車の発着時以外は閉じられています。
列車が出発するとすぐにゲートが閉じられました。
変な人が駅に入らないようにするためですね。治安の悪さを感じます。
クスコのサンペドロ駅やマチュピチュ方面からの線路が合流してきました。
クスコの市街地を抜けます。踏切には遮断機が無く、警笛を鳴らしながらゆっくりと通過します。
交通量が多い道を横断します。危なくないのでしょうか。
小汚い町並みが続きます。
クスコの町並み。
石油のタンクがありました。貨物列車も走っているようです。
クスコの市街を抜け、景色が鄙びてきました。今日も天気は晴れ。素晴らしい青空です。
列車はウアタナイ川に沿って走ります。この川はしばらく線路に並走し、ウルバンバ川に合流します。ウルバンバ川はアンデスを越えてアマゾン川となり、大西洋へと流れます。
険しい渓谷のような景色になりました。
崩れそうな土の家が並ぶ集落がありました。
現地の人たちが歩いていました。
駅の跡です。かつては各駅に停車するローカル列車も運行されていたようですが、遅くとも10年以上前には廃止されてしまったようです。
今は観光客専用の列車しか走っていません。
クスコからプーノへは長距離バス乗れば3時間も早く着くのです。遅い鉄道はバスにかないません。
ただ、クスコ〜プーノ間の治安は悪く、デモやテロで道路が閉鎖されたり、バスが集団強盗に襲われることもあるそうです。
やはり鉄道が一番安全です。
治安が悪いとは思えない、のどかな風景が広がります。
畑で手を振る人たち。
少し大きな町を通過します。あれはバスターミナルと市場でしょうか。
ウルコスという廃駅を通過しました。クスコから52キロ地点です。
ウルコスは人口1万人の小さな町で、遺跡などがあるそうです。
インディオが描かれた家。
線路は山に囲まれています。谷底ですら標高3000メートルを超えていますから、高い木がほとんどありません。
街を抜け、列車は川沿いを走ります。
川に沿って谷間を蛇行しながらゆっくりと走ります。
週3回走る列車を見送る親子。
あの親子と列車の乗客は完全に別の世界の住人です。
線路沿いで犬がじゃれ合っています。
家が並ぶ、小さな集落です。
川を挟んで街がありました。
キキハナ、と書かれた小さな廃駅を通過しました。クスコから71キロ地点です。
駅は廃止されましたがポイントは使われているようです。旅客列車や貨物列車がすれ違うのでしょう。
谷間が深くなってきました。
線路はしっかりとバラストが撒かれ、きちんと保線されていることがうかがえます。
踏切を渡ります。
廃駅を通過。
倉庫として使われているのでしょうか。バイクトラックが止まっていました。
川の向こうに山が見えます。かなりの高さまで段々畑になっていました。
子供を連れて歩く人たち。皆笑顔です。
列車に手を振る家族。
小さな男の子はスーパーマリオが描かれた青いTシャツを着ています。
マリオは世界共通ですね。
集落を通過。このあたりの集落にはちゃんと電気が来ているようです。
素朴な教会がありました。
後方展望車に陣取り、ひたすら景色を眺める10時間。
次回もアンデス鉄道の旅です。
クスコ・ワンチャク駅を出発し、クスコ市街地を走るチチカカ・トレインの後方展望を動画撮影しました。
ぜひ、ご覧ください。
次の旅行記へ 前の旅行記へ 2018年ペルー・ボリビア旅行記目次へ
ユーラシア旅行社のツアーに参加してのペルー・ボリビア旅行7日目。
今日はクスコから豪華列車「チチカカ・トレイン」に乗車します。
「チチカカ・トレイン」はクスコ・ワンチャク駅とチチカカ湖畔の町プーノまでの385キロを約10時間かけて走る観光列車です。
クスコ発は毎週水・金・日曜日。プーノ発が毎週月・木・土曜日で、週3便の運行です。
このほかには豪華寝台列車の「アンデアン・エクスプローラ」が週1便走っていますが、こちらは料金が30万円もかかり庶民には手が出ません。
かつては一般向けの列車も走っていたのですが、クスコ〜プーノ間は長距離バスに乗れば3時間早い所要7時間で到着するため鉄道は勝負になりません。
現在はのんびり旅行したい観光客向けに特化した列車が残るだけとなっています。
クスコ〜プーノ間での最大の見どころは標高4319メートルのララヤ峠。2006年にチベットの西蔵鉄道が開通するまでは定期旅客列車が走る路線で世界一高い場所だったのです。
現在は西蔵鉄道・唐古拉峠の5072メートルに次いで、世界第2位の標高となっています。
とにかく日本の鉄道からは想像もつかないほど高い場所を走る鉄道です。きっと素晴らしい景色が広がっていることでしょう。
30年前に宮脇俊三氏の旅行記「汽車旅は世界の果てへ」を読んで以来、ずっと乗りたいと思っていた夢の鉄道に、ようやく乗れる機会がやってきました。
まさかこんな若いうちに乗れるとは思っていませんでしたよ。生きていれば良いことがあるのです。
というわけで長年の夢がかなう日。興奮冷めやらぬ中朝5時に起きて朝ごはんを食べ、6時にホテルを出発しました。
バスで始発駅であるクスコ・ワンチャク駅へと向かいます。
ホームに入ると7時10分発のチチカカ・トレインの列車が準備をしていました。
まだ時間がありますので待合室に入ります。
待合室ではコーヒーやコカ茶のサービスがありました。
コカ茶はペルーやボリビアなどアンデスの高原地帯でよく飲まれており、高山病に効くと言われています。
コカの葉を煎じて飲むお茶で、コカの葉は何とコカインの原料にもなるのです。
え?このお茶コカインなの?麻薬なの?
びっくりしてしまいますが、コカ茶自体にはコカインの成分はほとんどなく、中毒性はありません。単なる苦いお茶です。
ただしコカインの原料である以上麻薬取締法の対象になりますから、コカ茶のティーバッグを日本に持ち込むと最悪逮捕されますから注意が必要です。
チチカカ・トレインとアンデアン・エクスプローラーの時刻表。
チチカカ・トレインはクスコを7:10に出発しプーノに17:40に到着予定です。
ぼちぼち時間です。ホームに向かいます。
編成は先頭の機関車から電源・厨房車・客車3両・展望車となっていました。
シックな内装の客車。座席はソファになっており、ふかふかです。テーブルもちゃんとしていました。まるでレストランです。
最後尾の車両はラウンジと展望スペースがあります。
展望車。ここにいれば素晴らしい景色を堪能できますね。食事の時間以外は後方かぶりつきで行きましょう。
さっそく展望スペースにスタンバイ。写真を撮ります。
7時10分。プーノ行きのチチカカ・トレインは定刻通りクスコを出発しました。
アンデス民謡の演奏に送られながらワンチャク駅を後にします。
ワンチャク駅の駅舎。
やたら長いホームがかつての栄光を現しています。
今は使われていない古い客車が留置されていました。
ワンチャク駅を出ました。ゲートがあり、列車の発着時以外は閉じられています。
列車が出発するとすぐにゲートが閉じられました。
変な人が駅に入らないようにするためですね。治安の悪さを感じます。
クスコのサンペドロ駅やマチュピチュ方面からの線路が合流してきました。
クスコの市街地を抜けます。踏切には遮断機が無く、警笛を鳴らしながらゆっくりと通過します。
交通量が多い道を横断します。危なくないのでしょうか。
小汚い町並みが続きます。
クスコの町並み。
石油のタンクがありました。貨物列車も走っているようです。
クスコの市街を抜け、景色が鄙びてきました。今日も天気は晴れ。素晴らしい青空です。
列車はウアタナイ川に沿って走ります。この川はしばらく線路に並走し、ウルバンバ川に合流します。ウルバンバ川はアンデスを越えてアマゾン川となり、大西洋へと流れます。
険しい渓谷のような景色になりました。
崩れそうな土の家が並ぶ集落がありました。
現地の人たちが歩いていました。
駅の跡です。かつては各駅に停車するローカル列車も運行されていたようですが、遅くとも10年以上前には廃止されてしまったようです。
今は観光客専用の列車しか走っていません。
クスコからプーノへは長距離バス乗れば3時間も早く着くのです。遅い鉄道はバスにかないません。
ただ、クスコ〜プーノ間の治安は悪く、デモやテロで道路が閉鎖されたり、バスが集団強盗に襲われることもあるそうです。
やはり鉄道が一番安全です。
治安が悪いとは思えない、のどかな風景が広がります。
畑で手を振る人たち。
少し大きな町を通過します。あれはバスターミナルと市場でしょうか。
ウルコスという廃駅を通過しました。クスコから52キロ地点です。
ウルコスは人口1万人の小さな町で、遺跡などがあるそうです。
インディオが描かれた家。
線路は山に囲まれています。谷底ですら標高3000メートルを超えていますから、高い木がほとんどありません。
街を抜け、列車は川沿いを走ります。
川に沿って谷間を蛇行しながらゆっくりと走ります。
週3回走る列車を見送る親子。
あの親子と列車の乗客は完全に別の世界の住人です。
線路沿いで犬がじゃれ合っています。
家が並ぶ、小さな集落です。
川を挟んで街がありました。
キキハナ、と書かれた小さな廃駅を通過しました。クスコから71キロ地点です。
駅は廃止されましたがポイントは使われているようです。旅客列車や貨物列車がすれ違うのでしょう。
谷間が深くなってきました。
線路はしっかりとバラストが撒かれ、きちんと保線されていることがうかがえます。
踏切を渡ります。
廃駅を通過。
倉庫として使われているのでしょうか。バイクトラックが止まっていました。
川の向こうに山が見えます。かなりの高さまで段々畑になっていました。
子供を連れて歩く人たち。皆笑顔です。
列車に手を振る家族。
小さな男の子はスーパーマリオが描かれた青いTシャツを着ています。
マリオは世界共通ですね。
集落を通過。このあたりの集落にはちゃんと電気が来ているようです。
素朴な教会がありました。
後方展望車に陣取り、ひたすら景色を眺める10時間。
次回もアンデス鉄道の旅です。
クスコ・ワンチャク駅を出発し、クスコ市街地を走るチチカカ・トレインの後方展望を動画撮影しました。
ぜひ、ご覧ください。
次の旅行記へ 前の旅行記へ 2018年ペルー・ボリビア旅行記目次へ
谷底で3,000m、高木がないのが別世界です。