
ギリシャ旅行記の第1回です。
古代遺跡とエーゲ海の島々。憧れのギリシャへ。
旅の計画を立て、首都アテネへと向かいました。
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2019年夏、ついにギリシャを旅行する機会に恵まれました。
国全体の経済危機や首都アテネの治安悪化を理由にこれまで二の足を踏んでいましたが、経済状況は最近になってやや落ち着きを見せています。
古代ギリシャ文明発祥の地であるギリシャは歴史好きとして外せない国ですし、エーゲ海に浮かぶ美しい島々にも行ってみたいと思っていました。
しかし、日程には限りがあります。すべての遺跡や島々を巡ることはできません。
行きたいところは山ほどありますが、苦渋の決断で候補を絞りました。遺跡や島はもちろん、鉄道にも乗りたいです。
ギリシャの鉄道はギリシャ国鉄が運行しており、南部のアテネと北部のテッサロニキを結ぶ幹線のほか、いくつかの支線があります。
さて、どこに行きましょうか。

まず首都アテネは外せません。アクロポリスのパルテノン神殿やハドリアヌスの図書館など、見所多数です。
ただ、治安は悪く、すりやひったくりなどの軽犯罪が多発しているそうですから注意しなければなりません。

不思議な形の岩山と、その頂上に立つ修道院。メテオラの不思議な光景はぜひこの目で見たいです。
岩山の山頂に建つ6つの修道院を巡るには車よりも小回りが利く自転車が一番。
現地のレンタサイクル店のホームページで電動自転車を予約しました。
これなら上り坂でも苦になりません。

アポロンの神託でおなじみ、世界の中心であったデルフィ。
鉄道が無いので長距離バスでの移動です。地元バス会社のホームページを探し当て、なんとかチケットをネット予約しました。
以前メテオラのあるカランバカの町からデルフィへは長距離バスを2回乗り換えなければなりませんでしたが、つい最近になってようやく直通バスが1日1往復走り始めたのです。
煩わしい乗り換えから解放されてラッキーでした。

エーゲ海に浮かぶ島々はどれも魅力的ですが、特に有名なのはミコノス島とサントリーニ島です。
ミコノス島は島自体も魅力的ですが、すぐ近くに島全体が古代ギリシャ遺跡というデロス島があるのです。
世界史の教科書に出てくるデロス同盟の本部が置かれた、あのデロス島です。ロマンしかありません。

サントリーニ島はかわいらしい街並みと古代遺跡が見どころ。
新婚旅行の人気旅行先ですが、あえて男一人で乗り込みます。
しかも予約したホテルは部屋から海が見える高級リゾートホテル。
エーゲ海に沈む夕日を見ながらロマンチックな一夜を男一人で過ごす。まさに傾奇者。
いつまで旅行できるかわかりませんから、ケチってもしょうがないのです。
アテネから各島への移動はフェリーにしました。
飛行機の方が速いですが味気ないですし、せっかくのエーゲ海を船で堪能しようと思います。
アテネからミコノス島とミコノス島からサントリーニ島へは昼間のフェリー。サントリーニ島からアテネまでは夜行のフェリーにしました。
エーゲ海に浮かぶサントリーニ島からアテネまではフェリーで8〜12時間ほど。
深夜にサントリーニ島を出発し、翌朝アテネに着くのですから時間の節約になります。
フェリーのチケットはダイレクトフェリーズのホームページで予約しました。フェリー会社のホームぺージで買うよりも高いですが、複数社のフェリーを比較できるし日本語対応なので安心です
エーゲ海は風が強く海が荒れることが多いので、欠航しないことを祈りましょう。

アテネの南西にあるペロポネソス半島も見落とせません。
まずは世界最大級の古代ギリシャ劇場があるエピダウロス遺跡があります。
そしてミケーネ文明を今に伝えるミケーネ遺跡もあります。
他にもオリンピック発祥の地であるオリンピア遺跡など、様々な遺跡がありますが、時間の関係であきらめざるを得ませんでした。

あとは鉄道。アテネの北にあるピリオン半島を走る軽便鉄道、ピリオン鉄道は小さなSL列車が走ります。
8月中は毎日走りますが、9月以降は土日しか走らないので、日程調整に苦労しました。
地球の歩き方に少し情報がありましたが、始発駅までのアクセスが書いてありません。
ネットで調べたところローカル線と路線バスを乗り継ぐらしいことはわかりました。
鉄道のチケットはギリシャ国鉄のホームページでネット予約しました。あとは行ってのお楽しみです。

もう一つはオドントトス登山鉄道。
ペロポネソス半島の海沿いの町ディアコプトから険しい渓谷を登り、終点のカラブリタに至る全長22.3キロの登山鉄道です。
線路幅が750mmのナローゲージで、しかも途中の急こう配区間はアプト式。鉄道ファンなら興味をひかれずにはいられないでしょう。
しかし、写真を見て意気込んだものの、情報がまるでありません。
ついでにアテネから始発駅のディアコプト駅へのアクセスもありません。本来ならアテネから鉄道がつながっているはずなのですが、2019年現在は途中のキアト駅から先が改修工事のため運休中。
代行バスは1〜2時間に1本と本数が少なく、登山鉄道との接続がまったく考えらえていません。
私のスケジュール的に唯一乗車可能な11:30発の登山電車に乗りたくても、ちょうどいい時間に走る代行バスはディアコプト駅前に入らず、遠く離れた高速道路を走り去ってしまうのです。
意味が分からない!
そもそもペロポネソス半島は交通の便が非常に悪く、遺跡や都市を結ぶ長距離バスも1日数本です。
困りました。これでは登山鉄道に乗ってからペロポネソス半島の遺跡を巡るという目的が果たせません。
そこで、日本人スタッフがいるニャニャコスという現地旅行社にプライベートツアーの申し込みをしました。
申し込みは日本語でメールできますから、こちらの希望をしっかり伝えることができます。
500ユーロと少々高くはなりますが、日程の縛りがある海外旅行はお金よりも時間の方が大切です。
時間をお金で買いました。
行く場所とホテルを決め、アテネまでの往復の飛行機も確保。
ドーハ経由のカタール航空が14万円と安かったので予約。
羽田空港を8月28日深夜0時に出発し、アテネに13時に到着します。
到着当日はそのままアテネ中央駅(ラリッサ駅)に移動し、鉄道に乗って北上することにしました。
しかし、出発2日前の8月26日にとんでもない事件が発生しました。
8月28日のドーハ発アテネ行きのカタール航空便の出発時間が突然変更され、6時間遅くなってしまったのです。
アテネの空港到着は17:45。アテネ中央駅を出発する列車の時刻は18:22。
空港からアテネ中央駅へは1時間以上かかりますから、このままでは鉄道に乗り継ぐことができません。
いきなり予定が崩れてしまいました。
困った・・・。
予定を変えるか、飛行機を別会社にするか。
確か航空会社都合によるキャンセルであれば直前であっても手数料がかからないはずです。
幸いJTBのホームページで予約した航空券でしたので、JTBのコールセンターに電話して、なんとかキャンセル料なしでキャンセルすることができました。
奇跡的にアテネまでの航空券も確保。ターキッシュエアラインズのチケットが2日前なのに残っていました。
料金が6万円アップして往復20万円になってしまいましたが、直前なので止むを得ないでしょう。ギリシャに行けないよりはマシです。
出発2日前でもう気分はギリシャに飛んでいる航空券が取れなかったら泣くに泣けません。
チケット代が高くなったとはいえ、アテネ到着がかなり早まったためアテネを観光する時間が増えました。アテネ観光は何時間あっても足りませんから、これは嬉しいですね。
ターキッシュエアラインズのチケットが残っていて本当に良かったです。
イラン・イラク戦争でバグダッドに残った日本人を救ったトルコ航空が、今度は私を救ってくれました。
それにしても、最近海外旅行はほとんどターキッシュエアラインズのお世話になっています。
シチリアやチェコに行った時もターキッシュエアラインズでした。
相性がいいのかもしれませんね。
直前のトラブルにはひやひやしましたが、なんとか日程が確定です。
■日程 2019年8月27日〜2019年9月8日
8/27 成田空港発21:40。イスタンブール乗継でアテネへ。
8/28 アテネ空港着8:45。アクロポリス遺跡を見学後、鉄道でラリッサへ。
8/29 ピリオン鉄道に乗車。
8/30 ラリッサからカランバカへ。 メテオラを電動自転車で巡る。
8/31 カランバカからバスでデルフィへ。 デルフィ遺跡を見学。
9/01 デルフィからバスでアテネへ。アテネ観光後、ピレウス港にて宿泊。
9/02 ピレウス港からフェリーでミコノス島へ。午後はミコノス島観光。
9/03 ミコノス島から船で往復しデロス島を見学。
9/04 ミコノス島からフェリーでサントリーニ島へ。サントリーニ島観光。
9/05 サントリーニ島観光。夜行のフェリーでアテネへ
9/06 朝ピレウス港到着。プライベートツアーでペロポネソス半島の遺跡見学とオドントトス登山鉄道乗車。
9/07 アテネ観光。アテネ空港22:25発の便でイスタンブールへ。
9/08 イスタンブール乗継で成田空港着19:10
さあ。ロマンと悠久のギリシャに出発です。
待ってろ古代ギリシャ!
■ 0日目 2019年8月27日 火曜日
■ 1日目 2019年8月28日 水曜日
成田 8/27 21:40 → イスタンブール 3:40 TK56便
イスタンブール 7:15 → アテネ 8:45 TK1845便
アテネ 18:22 → ラリッサ 21:21 IC58列車

仕事を早めに切り上げて夜の成田空港へ。船橋市に住んでいればできちゃうんですねこれが。
千葉県民の特権です。
成田空港21:40発のターキッシュエアラインズTK56便は順調に飛行し、翌日の深夜3:30にイスタンブールに到着しました。

2年ぶりのイスタンブール空港はだいぶ拡張され、豪華になっていました。

巨大なイスタンブール空港は乗り継ぎ客が多いです。

アテネ行きの便は7:15発。3時間半あります。乗継便の確認をして、カフェで時間をつぶしました。

ルイヴィトンのお店。ブルーモスクの映像が旅情をそそります。

アテネ行きの飛行機が出発するゲートにて。
夜が明けました。異国の朝です。

時間通りの7時15分にイスタンブールを出発し、8:40にアテネのエレフテリオス・ヴェニゼロス空港に到着しました。
見慣れないギリシャ文字が新鮮です。

入国審査は無言でスタンプが押されてあっさり終わり、無事スーツケースを引き取り完了。
さあ、アテネ市内に移動です。

アテネの国際空港からアテネ市街中心部への鉄道アクセスは国鉄の郊外電車か地下鉄の2つ。
青線が地下鉄で、黄色と黄緑が国鉄の郊外電車です。途中で分岐し、地下鉄はアテネ中心部に向かいます。
国鉄の郊外電車はアテネ中央駅や港のあるピレウスに向かう路線と、アノ・リオシア行きの2路線。
どちらもアテネの中心部には行きません。アノ・リオシアはペロポネソス半島方面に向かう路線に乗り換えられます。
要はアクロポリス遺跡があるモナスティラキ駅や市の中心シンタグマ駅に行くなら地下鉄一択です。

朝9時30分。動く歩道に乗り、鉄道駅へ。

空港駅の駅舎。国鉄線と地下鉄の2路線が発着しますが、改札と切符売り場は共通です。

市内中心部までの運賃は10ユーロ。窓口しかないので10分ほど並んで購入します。
なぜ自動券売機が無いのでしょうか。

発車案内。ギリシャ文字なので読みにくいのですが、地下鉄のアギア・マリナ行きは毎時00分、30分に出発しています。
国鉄はピレウス行きが毎時09分、アノ・リオシア行きが毎時52分に出発しています。
なぜ行き先が違う国鉄と同じ案内板を共有しているのか。ギリシャ文字と英語表示が混在しているのはなぜなのか。意味が分かりません。

自動改札を通って空港駅のホームへ。今度の地下鉄は10:00発なのであと20分ほど待ちます。

1番線の国鉄の郊外電車がやってきました。これに乗っても市内中心部には行かないのでパスします。

2番線に地下鉄の電車がやってきました。乗ります。

空港アクセス路線なので車両中央部にスーツケースを置く荷物棚があります。
地下鉄はスリが非常に多いそうですから、座席に座ることでリスクを減らすことが肝要ですね。
ホームやエスカレーターなどの移動時にも注意が必要です。

地下鉄と言いながら地上を走るこの路線。アテネ郊外の丘陵地帯を高速で走ります。
ドゥキシス・プラケンティアス駅手前で国鉄線と別れて地下に入り、お客さんの数も増えてきました。

10:45にモナスティラキ駅に到着。地下鉄駅の構内に遺跡がありました。
さすがギリシャ。手荒いお出迎えです。

しかし、びっくりしている場合ではありません。地下鉄は治安が悪いのです。
ギリシャの日本大使館のホームページにはこのように書いてあります。
●アテネでは、ほぼ毎日、日本人がスリや置き引き被害に 8月以降、アテネでは毎日のように、日本人が電車・駅等でスリや置き引きの被害に遭っています。
地下鉄・駅での被害が最も多く、最大限の注意が必要です。
最近は国鉄アテネ駅でも被害が連続しています。
特にリュックサックが狙われています。身体の前でしっかり持つようにしてください。
スリは巧妙で、地下鉄では注意していた方でさえ被害に遭っています。
当地では、それほど高価ではありませんので、タクシーの利用も検討してください。
いやだなぁ。怖いなぁ。
パスポートと貴重品は貴重品入れに入れて服の中に隠し、最低限のお金を入れた財布とスマホは前のポケットに入れています。
スリには気を付けなければなりません。

アテネの中心に当たるモナスティラキ駅の駅前に出ました。
駅舎の背後にそびえる丘はアクロポリス遺跡で、パルテノン神殿がちらりと見えています。
駅前にはギリシャ正教会があり、その後ろにハドリアヌスの図書館。
ハドリアヌスの図書館は西暦132年にローマ皇帝ハドリアヌスが建設したのですよ。
まさに古代ギリシャと古代ローマと現代が混ざり合った景色です。
ギリシャに来たんだなぁ、と実感できました。

ただ、いつまでも感慨にふけっているわけにはいきません。ぼんやりしているとスマホや財布をスラれてしまいます。
今日はアテネ中央駅発18:22発の長距離列車に乗ってラリッサという町に向かいます。
あと6時間弱観光できますから、駅前の荷物預り所でスーツケースを預かってもらうことにしました。

Athens Lockersという荷物預り所は雑居ビルの地下1階にありました。
怪しげな階段を降り、スーツケースを預けます。料金は8ユーロで後払いとのこと。
係員の女性から鍵を受け取りロッカーにスーツケースを入れました。
(2021年現在は店名が変わっているものの、荷物預けは可能らしいです)

身軽になったので観光開始。
と、その前にモナスティラキ駅から国鉄アテネ中央駅までの地下鉄の切符を買っておきましょう。
料金は1.4ユーロ。空港を除くアテネ市内均一料金で、改札を入ってから90分間有効です。

切符を買い、アテネ観光を開始。まずはアクロポリス遺跡に向かいましょう。
駅の近くには西暦132年に建てられた古代ローマ遺跡のハドリアヌスの図書館があります。
現在は聖堂の一部のみが残存しています。今日は時間がありません。
アテネは今日を入れて3回訪れます。見学は後日にしましょう。
なお、入場券はアテネ観光に便利な共通チケットがあります。
アクロポリス遺跡のほか、ディオニソス劇場、ローマンアゴラ、ゼウス神殿、古代アゴラ、ハドリアヌスの図書館、ケラミコスの遺跡に入場できます。
2019年現在の料金は30ユーロ。5日間有効です。
インターネットでの購入が可能でしたから、出発前に買っておきました。
いちいちチケット売り場に並ぶ必要がありませんから、絶対に買うべきでしょう。

お土産屋の並ぶ路地を歩きます。

古代ローマの遺跡、ローマン・アゴラです。

ローマン・アゴラは今から2000年前の広場の跡。
市場や集会場としてにぎわっていたのだそうです。
これも見学は後日。先に進みます。

アクロポリス遺跡が近づいてきました。
道が上り坂になります。

時差ぼけで疲れた体にはきつい坂ですよ。

でも、道の途中から見える古代ギリシャ遺跡を見れば疲れなど吹き飛びます。

眼下に見えるのは古代ギリシャの遺跡である古代アゴラ。
ギリシャ国内で最も原型を残すヘファイストス神殿が見えています。
これも後日訪れる予定です。

坂を上り、アクロポリス遺跡のふもとにたどり着きました。
早速遺跡探訪と行きましょう。
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