3832

ギリシャ旅行記の第5回です。
1日目はまずアテネを観光し、別の町へ移動しました。
アテネの中央駅からラリッサまで、長距離列車の旅です。

マリーンズ・日本ブログ村ランキング
にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ にほんブログ村 旅行ブログ ヨーロッパ旅行へ
プロ野球・人気blogランキング

■ 1日目 2019年8月28日 水曜日

Railway_map_of_Greece

いよいよギリシャの鉄道に乗ります。

アテネ国鉄の路線はTrainOSEという国営企業によって運行されており、メイン路線はアテネと北部の主要都市テッサロニキを結ぶ路線です。
そのほかにアテネとピレウスを結ぶ路線、アテネからペロポネソス半島に入りキアト・アイジオに至る路線、テッサロニキと北東部のアレクサンドルポリを結ぶ路線、テッサロニキから北西部のフロリナに至る路線、パレイオファルサロスと観光地カランバカを結ぶ路線などがあります。
国際列車としてはテッサロニキから隣国北マケドニアの首都スコピエに至る列車が運行されています。
近年の採算悪化により地方のローカル路線が廃止されており、ペロポネソス半島のメーターゲージの路線などはほとんど廃止されてしまいました。

私はこれからギリシャ中部の都市ラリッサへと向かうため、アテネとテッサロニキを結ぶ路線に乗車します。
乗車券はTrainOSEのホームページで予約したので、自宅で印刷した紙の切符を車掌に見せるだけで大丈夫です。


DSC04360

というわけで、アテネ観光を終えた私はモナスティラキ駅から地下鉄に乗ってアテネ中央駅にやってまいりました。
アテネ中央駅はアテネ〜テッサロニキ線の経由地であるラリッサにちなみ、ラリッサ駅とも呼ばれていますが、これからラリッサ駅に向かう私としては非常に紛らわしいのでアテネ中央駅と呼びます。
駅周辺の治安はあまりよくないとのことなので、撮影はほとんどせず、早々に駅舎に入りました。



DSC04366

アテネ中央駅の駅舎に入りました。
これは・・・、一国の首都の中央駅にしてはずいぶん小さいですね。
まるで地方の乗換駅のような雰囲気です。


DSC04365

駅構内にある切符売り場。自動券売機はやや離れたところに設置されていました。
頭上には列車の到着時刻を表示する案内板が設置されているものの、使われていません。
白いバツ印があるので壊れているのでしょうか。


DSC04361

一応列車の出発時刻を案内する液晶画面が設置されています。
ギリシャ語なので読めませんが。
私が乗るのは15:22発のインターシティ56列車のテッサロニキ行きです。
5行目に表示が出ています。ただ、肝心の発車番線が書いてありません。
どのホームかわからないと乗れないのですが。


DSC04372

駅員にテッサロニキ行きの発車番線を英語で聞いてみると、8番線とのこと。
よく見ると切符売り場のガラス窓に発車番線の案内が書かれていました。
右側に「テッサロニキ方面とカランバカ方面は8番線」とありますね。
手書きで書くくらいなら液晶画面の案内板に発車番線を表示すればいいのに。
ギリシャ国鉄のやることがよくわかりません。


DSC04362

まあ、発車するホームが分かりましたので、とりあえずホームに出てみましょうか。


DSC04369

駅舎から外に出ました。駅舎に面したホームには線路がありません。その向こうに使われていないホームが右手に2つ。向こう側に現役のホームが3つあります。
これだけではどのホームが8番線なのかわかりませんね。
写真の左側に歩くと現役ホームに至る地下通路があり、階段を降りました。


DSC04370

適当に階段を上がってみたら7番線でした。
違う!隣のホームに人がたくさん待っているので、隣が8番線なのでしょう。
7番線にはアテネの都市近郊を走る電車が入線しています。


DSC04373

不親切な案内表示に苦労させられましたが、ようやく8番線にたどり着きました。
15:22発のテッサロニキ行きインターシティはなんと時間通りに入線です。


DSC04374

客車の落書きがひどいです。


DSC04376

車内はきれいです。座席は満員。15:22の定刻通りに出発し、アテネ市街をゆっくり走ります。


DSC04379

ターミナル駅を通過しました。このあたりは近郊電車も走る区間です。


DSC04381

アハルネス中央駅に停車。2011年に開業した新しい駅です。
アテネ国際空港に向かう国鉄近郊線と、ペロポネソス半島のキアト方面に向かう路線に乗り換えができます。

DSC_3777

アテネの都市圏を抜けると景色がひなびてきます。
石造りの立派な駅を通過しました。


DSC_3783

丘陵地帯を走ります。


DSC_3789

人家がまったくありません。


DSC_3795

しばらく走ると町が現れ、16:23にテーベ駅に停車しました。


DSC_3800

テーベはアテネから北に53キロ、古代ギリシャ時代から栄えた都市です。


DSC_3802

人口は4万人弱ですが、商業都市として栄えているそうです。
古代ギリシャ古戦場もたくさんありますが、観光地としては有名ではありません。


DSC_3808

再び田園地帯へ。
案内放送は基本的にギリシャ語だけのようで、何を言っているのかわかりません。


DSC_3811

Levadiaに停車。田舎の小さな駅です。
ギリシャ国鉄は保線作業をしっかりやっているようで、あまり揺れません。


DSC_3817

リバディア駅のホーム。屋根のデザインが近未来的です。


DSC_3822

リバディアから先は山岳地帯に入り、長いトンネルを通過しました。
ここでようやく英語の案内放送がありました。ビュッフェカーでサンドイッチやクロワッサンが販売されているとのことです。


DSC_3830

山岳地帯を高速で走るインターシティ。


DSC_3837

英語のアナウンスがありました。
次はPalaeofarsalos駅、カランバカ行きは2番線に乗り換えとのことです。
そして列車は速度を落とし、パレイオファルサロス駅に停車しました。


DSC_3839

5分ほど停車し、17:51にパレイオファルサロス駅を出発。
隣の番線にカランバカ行きのディーゼルカーが停車しています。
カランバカは奇岩地帯のメテオラの最寄り駅で、私も後日訪れる予定です。


DSC_3840

カランバカに向かうローカル線が分岐していきました。


DSC04386

田園地帯を走ります。だいぶ日が傾いてきました。


DSC04387

サッカースタジアムが見えます。


DSC04389

そろそろ目的の駅です。降りる準備をしましょう。


DSC04391

ラリッサ駅に近づき、列車は速度を落としました。


DSC04393

18:17。ほぼ時間通りに目的地のラリッサ駅に到着。


DSC04397

アテネから3時間でした。


DSC04394

線路を横切り、ラリッサの駅舎へ。


DSC04395

首都のアテネ駅の別名になるだけあって、大きな駅です。


DSC04396

駅舎にはカフェも併設されていました。


DSC04399

ラリッサ駅の駅舎。


DSC04402

紙の時刻表が貼られています。
左がアテネ行きで、右がテッサロニキ行きです。
ラリッサ駅から北はテッサロニキの都市圏に入るので、区間列車の本数が増えます。


DSC04406

ラリッサ駅の駅舎。タクシーやバスが止まっていました。
ラリッサ駅は町の中心から離れています。
今日宿泊するディオニソスホテルは町の中心部にあり、歩いて10分ほどかかります。
駅前にもホテルはあるのですが、あまり清潔ではなくサービスも良くないとのことなので、やや駅から遠いディオニソスホテルを選びました。


DSC04407

せっかく異国の地に来たのですから、のんびり歩いていきましょう。
住宅が並ぶ一方通行の道で、治安はよさそうです。

ラリッサは古代ギリシャ時代から栄えた町で、人口は12万人。
古代ギリシャの名医ヒポクラテス終焉の地として知られています。
しかし15世紀から20世紀初頭までオスマントルコに支配されたため、古代ギリシャを偲ぶ街並みはあまり残っておらず、むしろイスラム教のモスクが有名となっています。


DSC04409

18:30にディオニソスホテルへ到着。田舎のビジネスホテルといった雰囲気です。
レストランを探す気力がなかったので、近くのスーパーで夕食や明日の朝食を買い込みました。


IMG_3834

とりあえずビールを一杯。
初日から大移動で疲れました。
明日はピリオン鉄道という観光列車に乗車します。
地球の歩き方に少しだけ載っていた列車で、景色がとても良いのだそうです。

次の旅行記へ  前の旅行記へ  2019年ギリシャ旅行記目次へ