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ギリシャ旅行記の第6回です。
2日目はギリシャ中部のピリオン半島を走る観光用の軽便鉄道に乗車します。
ラリッサからローカル線に乗り港町ヴォロスへ。そして路線バスを乗り継ぎ、ピリオン鉄道の始発駅へと向かいました。

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■ 2日目 2019年8月29日 木曜日



ギリシャ旅行2日目は鉄道の旅です。
今日の目的はピリオン鉄道。
港町ヴォロス郊外のアノ・レホニアから終点のミリエスまで全長16キロ。軌間600ミリという小さな鉄道です。
昔ながらの景観を残すピリオン半島を1日1往復しており、4月から10月末までは土日祝日のみ運行。夏休み中は毎日運行となっています。(2021年はコロナの影響で運休したようです)
地球の歩き方にも紹介文を引用しましょう。

軌間わずか600mm、たった4両128人乗りの小さな列車で、険しくそびえ立った山の中腹を時速約25キロでゆっくりと進む。すぐ隣にはゴツゴツとした山肌が迫り、反対側にはオリーブの木々が青々とした枝を広げている。
この見事なまでに自然に溶け込んだ路線はヴォロス生まれの画家ジョルジオ・デ・キリコの父親が建設した。この険しい斜面にレールを敷くという、当時最先端ともいえる技術はもちろん、その景観との調和はまさに芸術的としか言いようがない。
アノ・レホニアを出発した列車は、アーチ型をした石橋や世界でも珍しい曲線の鉄橋、トンネルを通り抜け、やがて終点のミリエスに到着。帰りの列車が発車するまでの4時間、近くの村々を散策するとしよう。


これは乗りたい!
と思ったのですが、始発駅のアノ・レホニア駅までどうやって行ったらいいのかさっぱりわかりません。
地球の歩き方にはこう書いてあります。
「ヴォロスから車で10分」
車!タクシーか!
いきなりハードルが上がりました。ギリシャ語しか話せない運転手に行き先を説明できる自信がないですし、そもそもヴォロス駅前にタクシーはいるのでしょうか。
現在地のラリッサからヴォロスまではローカル列車が走っています。ここまではいいです。
問題はその先です。インターネットで調べると現地の路線バスのホームページを見つけました。

https://astikovolou.gr/

ギリシャ語のページをGoogle翻訳で読み込んだところ、どうやらヴォロスから5番系統のバスがアノ・レホニア駅を経由してピリオン岬方面に走っていることがわかりました。
時刻表を見ると平日は30分間隔です。これなら待てば乗れます。
降りる停留所がどこなのかわかりませんが、アノ・レホニア駅の近くバス停があるはずですから運転手に教えてもらえるでしょう。

と、いうわけで今日の日程は以下の通りです。

ラリッサ駅 7:43 → ヴォロス駅 8:31
ヴォロスバスターミナル 9:00 → アノ・レホニアバス停 9:30?
アノ・レホニア駅 10:00: → ミリエス駅 11:35
ミリエス駅 15:00 → アノ・レホニア駅 16:30
アノ・レホニアバス停 ? → ヴォロスバスターミナル ?
ヴォロス駅 17:40 → ラリッサ駅 18:28

ラリッサからヴォロスまでの普通列車の切符と、アノ・レホニアからミリエスまでの観光列車の切符は日本からインターネットで購入、印刷済みです。
観光列車は全席指定。定員が少ないですから止むを得ません。
これで準備万端。後は乗るだけ、楽しみです。


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朝6時半に起床。昨日スーパーで買ったトルティーヤとバナナを食べ、7:20にホテルを出ました。
ディオニソスホテルからラリッサ駅までは徒歩15分ほどです。


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7:35にラリッサ駅到着。朝早いせいか、歩いている人は少ないです。


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交通の要衝ラリッサとギリシャ中部最大の港町であるヴォロスを結ぶ路線はローカル線にしては本数が多く、1〜2時間に1本走っています。
これから乗る7:43発ヴォロス行きの列車はどのホームから出るのでしょう。
改札上の発車案内には表示されていません。
駅の窓口で駅員に尋ねると、「6番線から出発します」とのことでした。


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ホームに出てみましたが、ホームは駅舎側の1番線と、線路をまたいだ2,3番線の2本しかありません。
6番線はどこにあるのでしょうか。


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3番線ホームに立ち尽くす私。
いったい6番線ホームはどこだ?
よく見ると、右手前方の車が止まっているあたりに人が見えます。
どう見ても駐車場ですが、ひょっとしたらホームなのかもしれません。


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駐車場の車に用がある人、には見えないですね。
となるとあれが6番線なのか。
線路を渡ってみましょう。


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なんとホームがありました。これが6番線で間違いありません。
それにしても駐車場を挟んでホームがあるとは予想外です。


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7:44に2両編成のディーゼルカーが到着。
落書きだらけです。


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7:46に発車。
外観は汚いですが、車内はきれいでした。

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駅を通過。どうやら廃駅のようです。


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列車は快調に田園地帯を走ります。


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最初の駅、キプセリ駅に停車。廃屋のような駅舎しかない無人駅です。
このほかにも小さな駅に止まり、数人の客を乗せました。


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貨物列車の残骸がありました。
よく見ると側線の線路幅がやや狭いです。
もともとこの路線とパレイオファルサロス・カランバカ方面に向かう支線はメーターゲージで建設されましたが、ヴォロス線は1960年に標準軌に改軌され、残ったパレイオファルサロス・カランバカ線も1999年に廃止されたのです。


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1999年に廃止された狭軌鉄道に使用されていたディーゼルカーの廃車体です。
窓ガラスがなくなっています。


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ヴェレスティーノ駅に停車。次はいよいよ終点のヴォロスです。


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1999年に廃止された狭軌鉄道と並行していた区間なので、廃線跡がかなり残っています。


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これも狭軌鉄道の廃線と運命を共にした駅です。


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列車は高台を進みます。ヴォロスの町が見えてきました。


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自然に帰りつつあるディーゼルカー。


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住宅地に入りました。いよいよ終点ヴォロスです。


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8:40、ラリッサから約1時間で終点のヴォロスに到着しました。

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1〜2時間に1本しか走らないローカル線の終着駅ですが、駅舎は立派です。
トイレも清潔でした。


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ホームに停車する2両編成のディーゼルカー。


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左がヴォロスからラリッサに向かう列車の時刻表。
右がラリッサから北部の大都市テッサロニキに向かう列車の時刻表です。
本数はそこそこありますね。


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がらんとした待合室。ここから路線バスに乗り換えです。


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ヴォロス駅前。西部劇に出てくる建物のようなデザインの駅です。


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駅構内には使われなくなった蒸気機関車がずらりと並んでいます。
国鉄にもっとお金があれば観光資源として活かせるのですが。


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ヴォロスの路線バスは駅前に入りません。
始発から乗った方が分かりやすいので、駅から徒歩5分のバスターミナルに行ってみましょう。


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バスターミナルに到着。ヴォロスは観光の拠点にもなっているので、立派な観光案内所がありました。
さっそく聞いてみましょう。
「アノ・レホニア駅まではどうやって行けばいいんですか?」
「バスターミナルの窓口で切符を買い、5番のバスに乗ってください」
なるほど。行き方は日本で調べたとおりです。
バスへの乗車前に切符を買うのですね。
路線バスの乗り方は国ごとに違い、乗車時に運賃を払う場合もあれば、降車時に払う場合もあり、切符を買わないと乗せてもらえない国もあります。
やはり聞いておいて正解でした。


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観光案内所の裏手がバスターミナルになっています。


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あの小さな小屋が窓口ですね。
窓口のおっさんに「アノ・レホニアまでの切符をください」と告げ、片道1.7ユーロの往復切符を購入しました。
「5番系統のバスに乗ってください。次の発車は9時です」
今は8:50ですからそれほど待ちません。30分間隔のバスなのでラッキーでした。


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ちなみに自動券売機もありますが電源が入っておらず使えませんでした。
これがギリシャクオリティなのか?
まあ、窓口で買えたからいいです。


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大事な切符です。なくさないようにしましょう。
ちなみにアノ・レホニアまでの距離は12.6キロ。歩ける距離ではありません。


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先に6番系統のバスが出発し、すぐに5番系統のバスがやってきました。
一番前に座り、景色を見る体勢を整えます。


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バスターミナルを出発。すぐにヴォロス駅前の踏切を渡ります。
港に通じる線路は標準軌と狭軌の3線軌条になっていました。


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しばらくは港に沿って走ります。


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今日は雲一つない晴天です。素晴らしい景色が見られそうですね。


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ヴォロスの街中を走ります。途中の停留所で乗り降りが多く、町を抜けるのに時間がかかりました。


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歩道をよく見ると線路が埋まっているのが分かります。


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この線路こそ、これから乗るピリオン鉄道がアノ・レホニアではなくヴォロス駅から伸びていたことがわかる証拠です。
1996年まではヴォロスからアノ・レホニアを経由してミリエスまで走っていたのですが、ギリシャ国鉄の赤字削減策の一環として廃止されてしまいました。
なので、せっかくの観光鉄道なのにこうしてバスに乗って始発駅まで移動しなくてはなりません。

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この区間の線路は最近まで使われていたような雰囲気です。
後で調べたところ、廃線跡の一部区間のみ2007年まで観光列車を運行していたようです。


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大きな工場が見えます。


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道路に埋もれかけている廃線跡。
この線路だと交通の邪魔になりますし、廃止はやむを得ないかもしれません。


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バスは海岸線に沿ってカーブしながら快走します。


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海沿いには軌間600mmの廃線跡。もったいないですね。
きっととても楽しい列車だったことでしょう。
噂では観光鉄道を復活させる計画もあるようです。


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よりにもよって歩道の上に線路を敷いてしまったようです。
ここを走るのは危ないのでは。


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廃線跡や景色を眺めるうちにアノ・レホニアに着きました。
バスの運転手が「アノ・レホニア!」と叫んでくれたはありがたいです。
私以外にもピリオン鉄道に乗る観光客が2人ほど降りました。

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バスを見送ります。


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アノ・レホニアのバス停。
時刻表は掲示されていません。
海外のバス停は時刻表無しが標準仕様です。
事前に下調べしないと乗れません。


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駅を探しましょう。廃線跡がありますし、あのオレンジの建物が駅ですね。

次回は線路幅600mmのミニ鉄道、ピリオン鉄道に乗車します。


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