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ギリシャ旅行記の第6回です。
2日目はギリシャ中部のピリオン半島を走る観光用の軽便鉄道に乗車します。
ミリエスから観光列車でアノ・レホニアに戻り、路線バスで港町ヴォロスへ。
そしてローカル線に乗って昨日宿泊したラリッサへと戻りました。


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■ 2日目 2019年8月29日 木曜日


ギリシャ中部のピリオン半島を走る小さな観光鉄道、ピリオン鉄道に乗車。
終点のミリエスをぶらぶら歩いた後は、再び小さな列車に乗ってアノ・レホニア駅に引き返します。

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ピリオン鉄道の終着駅、ミリエス駅。
ピリオン半島の山間部に位置する小さな駅です。
時刻は14:40。15時発の列車が木々に囲まれて静かに停車していました。


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ピリオン鉄道の線路幅は600mm。JRの在来線が1067mmですから46センチも狭いです。
京成電鉄などの標準軌は1435mmですから、京成電鉄の線路幅の半分以下ということになります。
こうして見ると本当に狭いですね。
この小さな鉄道は遊びではなくピリオン半島に住む人たちの生活のために建設されました。
今でこそ観光鉄道ですが、道路事情が悪かったころは、貴重な交通機関として活躍したのです。


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ミリエス駅に停車する観光列車。かわいらしい木造客車4両を、蒸気機関車の顔をしたディーゼル機関車がけん引します。


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車内の様子。どの客車も木製のロングシートで、居住性はあまりよくありません。


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15時に発車。行きと同じく、美しいギリシャの山と海の景色を見ながらのんびりと進みます。
ただ、ミリエスに泊まる観光客が多いのか、車内の乗客は行きよりも少なく、席に余裕がありました。
私の席は行きと同じく山側。景色が見えません。
しかし、指定された席に座ろうとすると、隣の女性から「ソーリー。そこは私の夫の席です」と言われました。
全席指定ですからそんなことはないのですが、幸い海側の席が空いています。
私が別の席に移り、しばらくすると行きと同じおばさんの車掌がやってきました。
ここで件の夫婦は帰りの切符を買っていなかったことが発覚。行きの切符を買えば自動的に帰りも同じ席になると勘違いしていたようです。車掌から指摘され、現金で購入していました。
ピリオン鉄道は観光客への情報提供が少ないので、このような勘違いが発生するのでしょう。
ちゃんとした案内があればこのような間違いは発生しないはずです。


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石造りのアーチ橋をゆっくりと渡ります。


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15:35、唯一の停車駅であるアノ・ガッツェア駅に到着。


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トイレ休憩も兼ね、10分ほど停車します。


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駅周辺の小さな集落。いい雰囲気です。
カフェもあり、くつろげそうです。
ただ、ここでのんびりすると明日まで列車は来ません。


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アノ・ガッツェア駅を出発。いい景色ですよ。
青い空と青い海、緑豊かな半島の山間部に白壁にオレンジ屋根の家が点在しています。


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馬がいました。


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行きは落ち着いて景色を見られませんでしたが、あらためて見るとずいぶん堅固なアーチ橋です。
小さな鉄道ですが、ピリオン半島の交通手段としての確たる使命のもと、建設されました。


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16:09にアノ・レホニア駅に到着。定刻よりも21分早いです。


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1日1往復ですれ違う列車もありませんから多少前後しても問題ないのですが、日本人からするとどうもすっきりしません。


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到着後すぐ機関車が切り離され、方向転換用のデルタ線に入っていきました。


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民家の庭先のような雰囲気ですが、デルタ線の先端部があります。

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アノ・レホニア駅からはバスに乗ってヴォロス駅に向かいます。
ヴォロス駅からはローカル線に乗って宿泊地であるラリッサ駅へと向かいます。
アノ・レホニア駅近くのバス停らしき場所に向かうと女性が1人バスを待っていました。
バス停のポールが見当たりませんが、ここで待てばいいのでしょう。
事前に地元バス会社のホームページを調べたところバスは30分間隔で運行されています。


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15:30にヴォロスへのバスがやってきました。
バスの切符は朝ヴォロスのバスターミナルで往復切符を購入済みです。
運転手に切符を見せて乗車しました。


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海沿いを走る路線バス。
波打ち際の廃線跡がもったいないです。整備すれば観光路線としてさらに人気が出るでしょう。


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17:00。ヴォロス駅近くのバス停で下車。売店でジュースを買い、駅へと向かいます。


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こんどのラリッサ行きの列車は17:40発。あと30分以上あります。
発車まで時間があるせいか駅構内は閑散としており、ただただ暑いです。


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駅舎のベンチで一休み。
待合室には犬が二匹床に寝そべっていました。
外よりも冷たい床で暑さをしのぎたいのでしょう。


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時間があるので駅前をぶらぶらしてみました。
観光地の表玄関にふさわしい、洒落た駅舎です。


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17:35、ディーゼルカーがやってきました。乗り込みます。


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相変わらず落書きだらけのディーゼルカーです。


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17:40にヴォロス駅を発車。しばらく走ると車庫のような場所で停車しました。
しばらくすると車両に黒いチューブが繋がれました。ディーゼルカーの給油です。
どういうこと?
営業運転中に列車を止めて客を待たせたまま給油するとは!。
ディーゼルカーですから給油しないと走れないのはわかりますが、普通朝の営業開始前に給油しますよね。
日本では絶対にありえないことですが、ギリシャでは当たり前なのでしょうか。


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2両分の給油を終え、17:58に出発。15分も停車しました。


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落書きだらけの駅に停車。乗降客はいません。


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18:58に終点のヴォロス駅に到着しました。
定刻は18:28ですから30分遅れています。
営業運転中に給油するし、ギリシャの鉄道はいまいち信用できません。この先乗り換えが無くて良かったです。
朝同様駐車場の片隅と見せかけて実はホームになっている6番線から、線路を横切って駅舎へと向かいました。


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ディオニソスホテルまで歩いて戻ります。
途中スーパーによって飲み物と今日の夕食と明日の朝食を買いました。


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ホテルの部屋で一休み。とりあえず1日が無事に終わってよかったです。
明日は険しい岩山の上に修道院が建っていることで有名なメテオラを観光します。
ラリッサ発7:48の列車に乗りますから、7時にはホテルを出る必要があるでしょう。
このディオニソスホテルの朝食は7時からなので明日もまたスーパーで買った食材が朝食です。
移動で疲れた私はバナナを食べ、21時過ぎに就寝しました。

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