河合克美オーナー代行兼社長が球団社長を退任したことにより、後任の社長人事に注目が集まっていましたが、2022年1月から事業本部長・執行役員を務めている高坂俊介氏が内定しました。

【ロッテ】新社長に40歳高坂俊介氏内定 15年入社、22年1月から執行役員に(ニッカン)
ロッテは7日、フロント人事を発表した。

河合克美代表取締役オーナー代行兼社長が任期満了により今季限りで退任することに伴い、後任社長として、高坂俊介(こうさか・しゅんすけ)氏(40)が内定した。

高坂氏は05年3月、東北学院大経済学部卒業。楽天株式会社、トラベルズー・ジャパン株式会社、株式会社リヴァンプをへて、15年1月に株式会社千葉ロッテマリーンズ入社。20年2月にマーケティング戦略本部長に就き、22年1月からは執行役員(事業担当)となった。


高坂俊介氏はリヴァンプに入社したことでロッテ球団と関わるようになりました。
リヴァンプは経営支援会社で、ロッテリアの再生支援に成功したことからロッテとのつながりが深いです。
現在のロッテホールディングスの社長である玉塚元一氏はリヴァンプの創業者です。

リヴァンプから千葉ロッテマリーンズに出向した高坂氏は2014年には事業本部部長代理として里崎選手の引退セレモニープロジェクトの立ち上げにかかわりました。
2014年秋にズリーチに掲載されていた求人には高坂氏のメッセージが寄せられています。

【公募】株式会社千葉ロッテマリーンズ(ビズリーチ)
代表からのメッセージ
一番のやりがいは、目の前で多くのファンが感動する光景を見られることです。たとえば、2014年のシーズンをもって引退した里崎智也選手のために、球団内でプロジェクトを立ち上げたときのこと。9月28日に引退セレモニーを行ったのですが、里崎選手のうちわや、功績を称えるフリーペーパーを制作して、当日ファンに配布しました。ほかにも、横断幕にファンからのメッセージを募ったり、彼の背番号である22番を人文字でつくって映像に撮ったり、一日限定で選手が伝統的なユニフォームを着用したりと、さまざまな仕掛けを行い、かなりの数のメディアに取り上げていただきました。観客動員数も、シーズン初めての満員となる3万76名を記録。TwitterなどのSNSでも満足の声が多く見られました。自分たちが関わった仕事で、3万人ものファンが感動してくれる光景は、なかなか目の当たりにできません。私たちも目頭が熱くなる瞬間でした。

また2014年は、千葉県教育委員会と連携して、「ちば夢チャレンジ☆パスポート・プロジェクト2014〜スポーツを通じてキャリア教育体験プログラム〜」も始めました。県内の小学生1万6,000人を無料で球場に招待し、野球観戦のほかに球場施設の見学や仕事体験などができる、体験型プログラムを提供したのです。地域貢献をしたい地元企業35社に協力をいただき、収益化にも成功しました。今後はさらに多くの小学生を招待したいですし、協力企業も増やしたいと思っています。誰からも喜ばれて、さらに収益も上げられる仕組みを積極的につくっていきたいと考えている私たちの仲間に加わって、地域に愛される球団づくりにチャレンジしたい方は、ぜひご応募ください。


2015年1月からは千葉ロッテマリーンズに移籍し、ファンサービスやマーケティングを担当しました。
2021年に策定された「千葉ロッテマリーンズ 理念」や「Team Voice」の企画にもかかわっています。




当時スポーツナビに掲載されていた「千葉ロッテ常勝軍団への道〜下剋上からの脱却〜」というコラムに高坂氏のコメントがあります。

現在のマリーンズフロントには迷いがない。関係者の話を聞いていて、強く感じることだ。「球団として大切にすべき顧客は?」と尋ねると、高坂の口からはよどみなく言葉があふれ出てくる。

「理念を作る上で、私たちは自分たちの足元を見つめ直す作業を行いました。1つ目はユーザーと市場の理解。自分たちが向き合う顧客はどんな人たちなのか。伸びしろのあるマーケットはどこなのかを探る作業です。2つ目は事業ポートフォリオの見つめ直しです。市場環境動向の理解を通じて、成長余地の高い事業パートがどこにあるのかを考えました」

 ユーザーと市場を見つめ直した上で、マリーンズは「3つの顧客ペルソナ」を打ち出すことになる。「ペルソナ」とは、顧客ターゲットをより具体的に、より詳細に具現化していくことである。高坂の解説を聞こう。

「自分たちが向き合うべき1つ目のペルソナは《ローカル・マリーンズフリーク》です。これは長い間、マリーンズを応援していただいているファンの方々。端的に言うと、コアなファンの方々を顧客として明らかにしました。2つ目は《アクティブ・アラサー》と呼ばれるペルソナです。コロナ禍にあっても、熱心に球場に足を運んでくださる20代、30代の独身男女のみなさんです。そして3つ目は《ファミリー with キッズ》というペルソナです。いわゆる子ども連れの家族です。この3つを設定したことで、それぞれの施策が、どのペルソナをターゲットにしているのかが明確になりました」

 「三つの顧客ペルソナ」についての説明が終わると、高坂は「次のフェーズ」という言葉を口にした。

「18年、19年にチーム単体での黒字化を達成して、自立した経営ができるようになってきたときに、“次のフェーズは何だろう?”ということを河合とも、会社としても話し合いました。かつては、自分たちを俯瞰化して見ることや、瞬発的な力ではなく、長く走り続ける持久力、組織としてレバレッジさせていく力はありませんでした。でも、今は目指すべきもの、なりたい姿が明確です。次のフェーズに向かうための手段が、球団理念であり、Team Voiceであり、チームスローガンなんです」


いい人選ではないでしょうか。
ファンサービスやマーケティングを担当していた人材を社長に昇格させることで、常勝球団を目指すというロッテ球団の基本戦略を変更しないという強いメッセージを発しました。
そして40歳という若さです。現場を知るフレッシュな新社長が、千葉ロッテに新たな変革をもたらしてくれるでしょう。
今後の試みに期待したいです。チケット価格を少し下げてくれればいうことありません。


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