マリーンズがシェルテン・アポステル選手と育成契約を結んだそうです。
アポステル選手はオランダ領キュラソー出身。
2018年からテキサス・レンジャーズ傘下のマイナーリーグでプレーしましたが、なんと2020年には21歳の若さでメジャーリーグに昇格しています。
以下の動画はメジャー昇格時のインタビューです。
こちらはメジャー初ヒットのシーン。
2019年のアメリカスポーツメディアの記事を読むと、レンジャーズのトッププロスペクトの一人として注目され、特にパワーとサードの守備と肩が評価されていたようです。
Ranking the best individual hitting, fielding and pitching tools in the Rangers’ farm system(The Athletic)
そんな選手がなぜ日本へ?
実は、アポステルとマリーンズにはとある繋がりがあったのです。
まずはアポステル獲得を報じる記事をご覧ください。
【ロッテ】193センチのアポステルと育成契約 レンジャーズでメジャー経験、マイナー50本塁打(ニッカン)
ロッテと育成契約のアポステル「自分のパワーを見せたい」4カ国語話せるオランダ領キュラソー出身内野手(スポニチ)
これらの記事にはアポステルとマリーンズを繋ぐキーパーソンの名前がありません。
キーパーソンとはいったい誰なのか。
それはアポステル選手がこれまでプレーしてきたチームと深い関係があります。
次にアポステル選手の球歴を確認してみましょう。
Sherten Apostel選手の年度別成績
2015年にピッツバーグ・パイレーツと契約。
2016年と2017年にはドミニカンサマーリーグでプレーしました。
2017年には「第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」にオランダ代表として出場し、日本戦では現DeNAの徳山投手から先制タイムリーツーベースヒットを放ちました。
この時の日本代表には現ロッテの安田、藤原、西巻がいます。
2018年途中にテキサス・レンジャーズへ移籍し、傘下のマイナーチームでプレーすることとなりました。
各シーズンの所属チームと成績は以下の通りです。
2018年
ルーキーリーグ ブリストル
41試合 139打数 36安打 7本塁打 26打点 42三振 打率.259
ショートシーズンA スポケーン
12試合 37打数 13安打 1本塁打 10打点 8三振 打率.351
2019年
アドバンスドA ダウンイースト
41試合 135打数 32安打 4本塁打 16打点 49三振 打率.237
シングルA ヒッコリー
80試合 283打数 73安打 15本塁打 43打点 71三振 打率.258
2020年(コロナのためマイナーリーグは全試合中止)
MLB テキサス・レンジャーズ
7試合 20打数 2安打 0本塁打 0打点 9三振 打率.100
2021年
トリプルA ラウンドロック
22試合 78打数 16安打 1本塁打 6打点 32三振 打率.205
ダブルA フリスコ
42試合 148打数 35安打 6本塁打 20打点 52三振 打率.237
ルーキー レンジャーズ
4試合 12打数 5安打 3本塁打 8打点 5三振 打率.417
2022年
トリプルA ラウンドロック
19試合 67打数 15安打 3本塁打 15打点 31三振 打率.224
成績を見る限り、メジャー経験があるとはいえ、活躍したのは5軍や6軍に当たるシングルAやルーキーリーグです。
2軍に当たるトリプルAのラウンドロックでは打率2割そこそこと、あまり活躍できていません。
三振が非常に多く、打率も低いため、一見すると日本向きではないように見えます。
ただ、2021年以降の不調は膝の怪我が影響しているようです。
アポステルは2021年9月に膝の手術を行い、2022年も故障による離脱などがあり19試合の出場にとどまりました。
ただ、膝の怪我さえ良くなれば持ち前のパワーを発揮して成績の向上が見込めそうです。
そしてもう一つ。
2022年と2021年に在籍したラウンドロックでは、なんと元マリーンズ戦士がコーチを務めていました。
2009年のプレーしたチェイス・ランビンです。
ランビンが入団した2009年はバレンタイン監督と球団フロントとの対立が激化し、監督の高額年俸など経費削減を目指す球団の方針により補強費用が大幅にケチられた年でした。
つまりランビンは最初から活躍の期待が薄い格安外国人選手だったのです。
事実成績は58試合に出場して打率.192と振るいませんでしたが、活躍した試合ではお立ち台でランビンダンスを踊るなど、明るい性格でファンに親しまれました。
ランビンの野球人としての真価は引退後に発揮されました。
実はこのランビン。引退後はテキサス・レンジャーズ傘下のマイナーチームでコーチを歴任しています。
2015年はショートシーズンAのスポケーン、2016年はルーキーリーグのAZLレンジャーズ、2017年は
ショートシーズンAのスポケーン、2018年はシングルAのヒッコリー、2019年はアドバンスドAのダウンイースト、2021年からはトリプルAのラウンドロックでコーチを務めています。
ランビンはメジャーの指導者への道を順調に歩んでいるようですね。
以下の記事によると、ランビンは日本での経験やバレンタイン監督の教えをコーチ業に生かしているそうです。
Lambin's Coaching Career Shaped by Life-Changing Season in Japan(MILB)
そう、アポステルは名コーチランビンの教え子なのです。
アポステルは2021年からの2年間だけではなく、2019年にもダウンイーストで名コーチランビンの指導を受けています。
2019年にランビンコーチから高く評価されたアポステルは、翌2020年にメジャー昇格を決めました。
千葉ロッテマリーンズや日本球界の情報もランビンコーチから教えてもらった可能性が高いですね。
なんといってもランビンは2009年にマリーンズでプレーし、マリーンズファンに対しての印象も良いはず。アポステルに何らかのアドバイスをしているはずです。
アポステルに日本行きを勧めたかもしれませんし、あるいはマリーンズにアポステルの情報を提供したのかもしれません。
少なくとも、ランビンからアポステルにロッテ魂を多大に注入されたのは間違いないでしょう。
そしてこちら。
2022年のトリプルA・ラウンドロックのメンバー表です。見たことある名前が多いと思いませんか?

同僚には元日ハムで今年ソフトバンクに入団した有原、元横浜のパットン、元ソフトバンクのムーア、そして今年西武に入団したティノコがいました。
パットンやムーアから日本野球の情報を聞いていたでしょうし、今年は元同僚のティノコに色々話を聞けることでしょう。
つまり、日本野球の情報をいつでも得られる状態なのです。
これはとても重要なことだと思います。
膝の怪我さえなければメジャーリーグのスターへの階段を駆け上がったかもしれないアポステル。
チャンスに恵まれずマイナーリーグでくすぶっていましたが、元マリーンズ戦士にしてコーチとしての評価が高いランビンの教え子です。
ランビンの太鼓判があれば、きっと日本でやってくれるはず。
支配下登録され、見事ヒーローになれば、ランビン師匠直伝のアポステルダンスを披露してくれるはずです。
期待しましょう!
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アポステル選手はオランダ領キュラソー出身。
2018年からテキサス・レンジャーズ傘下のマイナーリーグでプレーしましたが、なんと2020年には21歳の若さでメジャーリーグに昇格しています。
以下の動画はメジャー昇格時のインタビューです。
こちらはメジャー初ヒットのシーン。
Another one!
— Rangers Player Development (@TEXPlayerDev) September 13, 2020
Congrats @ShertenApostel, on YOUR first big league hit. pic.twitter.com/KiQFxTM4lD
2019年のアメリカスポーツメディアの記事を読むと、レンジャーズのトッププロスペクトの一人として注目され、特にパワーとサードの守備と肩が評価されていたようです。
Ranking the best individual hitting, fielding and pitching tools in the Rangers’ farm system(The Athletic)
そんな選手がなぜ日本へ?
実は、アポステルとマリーンズにはとある繋がりがあったのです。
まずはアポステル獲得を報じる記事をご覧ください。
【ロッテ】193センチのアポステルと育成契約 レンジャーズでメジャー経験、マイナー50本塁打(ニッカン)
ロッテは21日、レンジャーズでメジャー経験のあるシェルテン・アポステル内野手(24)と育成契約を結んだと発表した。
背番号は「133」。アポステルはオランダ・キュラソー出身。193センチ、106キロ、右投げ右打ちの大型内野手で、20年にレンジャーズで7試合に出場した。マイナーでは通算6年で打率2割4分5厘、50本塁打、201打点。球団を通じ「日本は初めてです。一刻も早く自分の力を証明し、チームの勝利に貢献できる立場となれるよう、全力でプレーします」とコメントした。
ロッテと育成契約のアポステル「自分のパワーを見せたい」4カ国語話せるオランダ領キュラソー出身内野手(スポニチ)
ロッテと育成契約を結んだシェルテン・アポステル内野手(24=前レンジャーズ)が、ZOZOマリンスタジアムで入団会見に臨んだ。1メートル93、106キロ、右投げ右打ちで、20年にはメジャー7試合に出場して20打数2安打だった。
ヤクルトなどで活躍したバレンティンと同郷のオランダ領キュラソー出身で、面識はないが「彼は凄いパワーがあるし、僕も同じようにパワーのある打者なのでしっかり自分の実力を見せていきたい」と意気込んだ。
現地の言語とオランダ語、英語、スペイン語の4カ国語を操るインテリ内野手で、日本語も勉強中。好きな日本食を聞かれると「ヤキニク!」と日本語で答え「今は“ありがとう”、“元気ですか”、“はい”の3つしか分からないので、今は勉強中です」と笑った。
これらの記事にはアポステルとマリーンズを繋ぐキーパーソンの名前がありません。
キーパーソンとはいったい誰なのか。
それはアポステル選手がこれまでプレーしてきたチームと深い関係があります。
次にアポステル選手の球歴を確認してみましょう。
Sherten Apostel選手の年度別成績
2015年にピッツバーグ・パイレーツと契約。
2016年と2017年にはドミニカンサマーリーグでプレーしました。
2017年には「第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」にオランダ代表として出場し、日本戦では現DeNAの徳山投手から先制タイムリーツーベースヒットを放ちました。
この時の日本代表には現ロッテの安田、藤原、西巻がいます。
💪 🇳🇱 Sherten Apostel RBI double !!!!!!!! 🇯🇵 Japan 0-1 Netherlands 🇳🇱 #U18WorldCup @knbsb @samuraijapan_pr pic.twitter.com/UmMAkUEkUa
— WBSC ⚾🥎 (@WBSC) September 4, 2017
2018年途中にテキサス・レンジャーズへ移籍し、傘下のマイナーチームでプレーすることとなりました。
各シーズンの所属チームと成績は以下の通りです。
2018年
ルーキーリーグ ブリストル
41試合 139打数 36安打 7本塁打 26打点 42三振 打率.259
ショートシーズンA スポケーン
12試合 37打数 13安打 1本塁打 10打点 8三振 打率.351
2019年
アドバンスドA ダウンイースト
41試合 135打数 32安打 4本塁打 16打点 49三振 打率.237
シングルA ヒッコリー
80試合 283打数 73安打 15本塁打 43打点 71三振 打率.258
2020年(コロナのためマイナーリーグは全試合中止)
MLB テキサス・レンジャーズ
7試合 20打数 2安打 0本塁打 0打点 9三振 打率.100
2021年
トリプルA ラウンドロック
22試合 78打数 16安打 1本塁打 6打点 32三振 打率.205
ダブルA フリスコ
42試合 148打数 35安打 6本塁打 20打点 52三振 打率.237
ルーキー レンジャーズ
4試合 12打数 5安打 3本塁打 8打点 5三振 打率.417
2022年
トリプルA ラウンドロック
19試合 67打数 15安打 3本塁打 15打点 31三振 打率.224
成績を見る限り、メジャー経験があるとはいえ、活躍したのは5軍や6軍に当たるシングルAやルーキーリーグです。
2軍に当たるトリプルAのラウンドロックでは打率2割そこそこと、あまり活躍できていません。
三振が非常に多く、打率も低いため、一見すると日本向きではないように見えます。
ただ、2021年以降の不調は膝の怪我が影響しているようです。
アポステルは2021年9月に膝の手術を行い、2022年も故障による離脱などがあり19試合の出場にとどまりました。
ただ、膝の怪我さえ良くなれば持ち前のパワーを発揮して成績の向上が見込めそうです。
そしてもう一つ。
2022年と2021年に在籍したラウンドロックでは、なんと元マリーンズ戦士がコーチを務めていました。
2009年のプレーしたチェイス・ランビンです。
ランビンが入団した2009年はバレンタイン監督と球団フロントとの対立が激化し、監督の高額年俸など経費削減を目指す球団の方針により補強費用が大幅にケチられた年でした。
つまりランビンは最初から活躍の期待が薄い格安外国人選手だったのです。
事実成績は58試合に出場して打率.192と振るいませんでしたが、活躍した試合ではお立ち台でランビンダンスを踊るなど、明るい性格でファンに親しまれました。
ランビンの野球人としての真価は引退後に発揮されました。
実はこのランビン。引退後はテキサス・レンジャーズ傘下のマイナーチームでコーチを歴任しています。
2015年はショートシーズンAのスポケーン、2016年はルーキーリーグのAZLレンジャーズ、2017年は
ショートシーズンAのスポケーン、2018年はシングルAのヒッコリー、2019年はアドバンスドAのダウンイースト、2021年からはトリプルAのラウンドロックでコーチを務めています。
ランビンはメジャーの指導者への道を順調に歩んでいるようですね。
以下の記事によると、ランビンは日本での経験やバレンタイン監督の教えをコーチ業に生かしているそうです。
Lambin's Coaching Career Shaped by Life-Changing Season in Japan(MILB)
そう、アポステルは名コーチランビンの教え子なのです。
アポステルは2021年からの2年間だけではなく、2019年にもダウンイーストで名コーチランビンの指導を受けています。
2019年にランビンコーチから高く評価されたアポステルは、翌2020年にメジャー昇格を決めました。
千葉ロッテマリーンズや日本球界の情報もランビンコーチから教えてもらった可能性が高いですね。
なんといってもランビンは2009年にマリーンズでプレーし、マリーンズファンに対しての印象も良いはず。アポステルに何らかのアドバイスをしているはずです。
アポステルに日本行きを勧めたかもしれませんし、あるいはマリーンズにアポステルの情報を提供したのかもしれません。
少なくとも、ランビンからアポステルにロッテ魂を多大に注入されたのは間違いないでしょう。
そしてこちら。
2022年のトリプルA・ラウンドロックのメンバー表です。見たことある名前が多いと思いませんか?

同僚には元日ハムで今年ソフトバンクに入団した有原、元横浜のパットン、元ソフトバンクのムーア、そして今年西武に入団したティノコがいました。
パットンやムーアから日本野球の情報を聞いていたでしょうし、今年は元同僚のティノコに色々話を聞けることでしょう。
つまり、日本野球の情報をいつでも得られる状態なのです。
これはとても重要なことだと思います。
膝の怪我さえなければメジャーリーグのスターへの階段を駆け上がったかもしれないアポステル。
チャンスに恵まれずマイナーリーグでくすぶっていましたが、元マリーンズ戦士にしてコーチとしての評価が高いランビンの教え子です。
ランビンの太鼓判があれば、きっと日本でやってくれるはず。
支配下登録され、見事ヒーローになれば、ランビン師匠直伝のアポステルダンスを披露してくれるはずです。
期待しましょう!
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