こんなに盛り上がったマリンスタジアムを私は見たことがありません。両翼の内外野自由席は満席で立ち見も出る大盛況。2階席も三塁側の一部を除きびっしり埋まりました。指定席には若干の空きがありましたが、年間指定席と金券ショップに流れた分を勘案すると、水増し抜きでほぼ満員だった、と言っていいのではないでしょうか。
自分は開場1時間前の10時ごろにカモメの窓口(ファンクラブ会員用割引券販売窓口)に並んだのですが、バックスクリーン横の席を確保するのがやっとでした。とにかくものすごい人の数で、開場15分程度でライト側はほぼ満席(一部で過剰な席取りがあったようですが)、あふれたファンはレフト側に流れ込み、センター寄り3ブロックはマリーンズ側の応援席となるほどです。

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日本ハム05002000029
ロッテ03001110107


【日本ハム】入来、H清水、H井場、H佐々木、○横山(4勝5敗)
【ロッテ】小宮山、セラフィニ、神田、高木、山崎、藤田、●薮田(3勝4敗)、小林雅
【本塁打】小田8号(日)

 試合は4時間を越す壮絶な戦いとなりました。なんせ今のマリーンズには変なものがついてます。普通なら小宮山が2回5失点と炎上した時点で負け確定ですよ。ところが今のマリーンズはあきらめない。2回裏に満塁のチャンスを作ると橋本の犠飛と今江のタイムリーで3点。5回には2番手スナイパーセラフィニと代わった神田が2点を失い4点差となりますが、その直後に先頭今江2ベースと小坂のタイムリーで1点、さらに6回裏は二死一塁から連打で満塁、代打サブローのタイムリーで1点、7回裏は堀の四球、福浦つーベースとつなぎベニーの犠飛でまた1点。そしてついに9回裏、先頭堀が四球で出塁すると、大歓声に飲まれた横山が牽制悪送球!堀は三塁へ進塁。球場全体が震えるほどの歓声を受けた福浦は外野フライを打ち、同点。剛打を誇る日ハム打線を抑えこんだ高木、ヤマケン、藤田、薮田のピッチングも見事でした。
 行ける!流れはマリーンズにある!多くのマリーンズファンは勝利を確信したはずです。しかし延長に突入した10回の裏、2イニングを完璧に押さえていた薮田が2四球でピンチを招くと、替わったコバマサが高橋信二に打たれ7対9。その裏ランナーを出して食い下がりますが、代打国民的の鋭い打球はフェンス際で坪井に好捕され万事休す。またしても、またしても、またしても高橋信二の一撃に沈みました。これで再び4位陥落。負けはしましたが、マリーンズ打線は何かが変わってきています。今江猛打賞はもちろん、小坂に鋭いヒッティングが戻ってきました。そのほかの選手にもいつになく粘りを感じます。ただ不調の平下と今日もチャンスで凡退を繰り返したテレンコはもうスタメンから外した方が良いんじゃないでしょうか。あと諸積、守備固めがエラーしちゃいけませんよ。

 もし、垣内やテレンコがしっかりと打っていたら、薮田を続投させていたら、もしくはコバマサを10回頭から投入していたら違った結果になったかもしれません。まあ勝負の世界に「もしも」は禁句ですし、私に言わせれば敗因は別にあります。土壇場で追いつきながら、なぜ昨日は勝ち、今日は負けたのか。ちょっと考えてみてください。決定的な差がひとつあります。昨日途中出場しながら、今日は状態もいいのに出番の無かった選手が一人だけいます。

 それは初芝です。昨日2打数無安打だったのになぜ、なんていう奴は修行が足りません。つまり初芝は神なのです。神であるところの初芝は単にショートゴロを打ったりファールフライを追いかけるだけが仕事ではありません。その帳尻パワーでチームに勝利を呼び込むことこそが神たる初芝に与えられた真の役目です。ですがそれも出場してのこと。ベンチからでは小笠原へのイレギュラーバウンドと横山の牽制悪送球を誘うのが精一杯だったのでしょう。もはやテレンコを出している場合ではありません。もっと光を!もっと初芝を!ジーク初芝!


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